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第1部4章 依頼完了
第08話 黒焦げ
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「全く、せっかくの陽動が台無しだな」
いつの間にかそこに立っていたナーシェンが残酷な笑みを浮かべる。
「だが、少し寿命が伸びただけだ」
ナーシェンは手のひらに巨大な火球を作り出す。
このまま私も葬ってしまおうという算段だろう。
「ファイアボルト!」
だが、ナーシェンが私に火球をぶつける前に、ナーシェンへと火球が迫る。
「ちっ」
ナーシェンが舌打ちとともに自らの火球をぶつけて相殺する。
「そううまくいくと思うなよ」
ジョルジュさんが素早い動きでナーシェンに斬りかかる。
「ええい!」
間一髪で避けるものの、これ以上の戦闘は不利と感じたのかフライトの魔法で宙へと逃げる。
「ホーリーライト!」
「ぐぅ!」
続けて攻撃したアコライトさんの攻撃が命中するが、空中で体勢を立て直して全力で飛び去る。
不意打ちで邪神を身に宿した私を排除しようとしたのだろうが、ダイとジョルジュさん達によって阻止されたのだった。
「ダイ!」
私は黒焦げになって倒れているダイの身体を抱きしめる。
もはや誰だかわからないくらい焼け焦げてしまっているが、一縷の望みをかけて全力で回復エネルギーを流し込む。
(良いのか? この小僧も眷属にするぞ?)
(構わない! ダイを助けてくれ!)
邪神の問いかけに私は懇願する。
ダイは成長できないのは嫌だと言っていたが、このまま死んでしまうよりはマシだろう。
邪神によって増幅された回復エネルギーがダイの身体を包み込む。
あまりにも大きなダメージなのでどうなるのかわからないが、精神力だけでなく生命力まで削り取る気持ちで必死にダイに回復エネルギーを注ぎ込んだ。
どのくらい、そうしていただろうか。
あまりにもエネルギーを消耗してしまった私はそのまま意識を失うのだった。
目が覚めると、目の前にダイの姿があった。
じっと観察すると、小さいが呼吸をしている。
「良かった……」
思わず小さなつぶやきが漏れてしまった。
(当たり前だ。確かに重傷だったが、貴様の力も上がっている。死んでさえいなければ助けることは可能だ)
(死んでいるかもしれないと思っていたんだ)
(後少し遅ければ死んでいただろうな。貴様を助けて傷を追ったとは言え、貴様のすぐ近くにいたことが幸いしたな)
そう、ダイは私を助けて死にかけたのだ。
命が助かったとは言え、成長できなくなってしまったし本当に申し訳ない。
横で眠っているダイを再びしっかりと抱きしめる。
淡い光がダイを包み、さらにそのダメージを消していくのだった。
いつの間にかそこに立っていたナーシェンが残酷な笑みを浮かべる。
「だが、少し寿命が伸びただけだ」
ナーシェンは手のひらに巨大な火球を作り出す。
このまま私も葬ってしまおうという算段だろう。
「ファイアボルト!」
だが、ナーシェンが私に火球をぶつける前に、ナーシェンへと火球が迫る。
「ちっ」
ナーシェンが舌打ちとともに自らの火球をぶつけて相殺する。
「そううまくいくと思うなよ」
ジョルジュさんが素早い動きでナーシェンに斬りかかる。
「ええい!」
間一髪で避けるものの、これ以上の戦闘は不利と感じたのかフライトの魔法で宙へと逃げる。
「ホーリーライト!」
「ぐぅ!」
続けて攻撃したアコライトさんの攻撃が命中するが、空中で体勢を立て直して全力で飛び去る。
不意打ちで邪神を身に宿した私を排除しようとしたのだろうが、ダイとジョルジュさん達によって阻止されたのだった。
「ダイ!」
私は黒焦げになって倒れているダイの身体を抱きしめる。
もはや誰だかわからないくらい焼け焦げてしまっているが、一縷の望みをかけて全力で回復エネルギーを流し込む。
(良いのか? この小僧も眷属にするぞ?)
(構わない! ダイを助けてくれ!)
邪神の問いかけに私は懇願する。
ダイは成長できないのは嫌だと言っていたが、このまま死んでしまうよりはマシだろう。
邪神によって増幅された回復エネルギーがダイの身体を包み込む。
あまりにも大きなダメージなのでどうなるのかわからないが、精神力だけでなく生命力まで削り取る気持ちで必死にダイに回復エネルギーを注ぎ込んだ。
どのくらい、そうしていただろうか。
あまりにもエネルギーを消耗してしまった私はそのまま意識を失うのだった。
目が覚めると、目の前にダイの姿があった。
じっと観察すると、小さいが呼吸をしている。
「良かった……」
思わず小さなつぶやきが漏れてしまった。
(当たり前だ。確かに重傷だったが、貴様の力も上がっている。死んでさえいなければ助けることは可能だ)
(死んでいるかもしれないと思っていたんだ)
(後少し遅ければ死んでいただろうな。貴様を助けて傷を追ったとは言え、貴様のすぐ近くにいたことが幸いしたな)
そう、ダイは私を助けて死にかけたのだ。
命が助かったとは言え、成長できなくなってしまったし本当に申し訳ない。
横で眠っているダイを再びしっかりと抱きしめる。
淡い光がダイを包み、さらにそのダメージを消していくのだった。
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