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1章 融合!ブルーファイア
ブルーファイア4
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「な、なんだこれ?結城、どうなってんの?」
「し、知らないよ。僕は」
二人は顔を見合わせた。
「こ、これは不思議な現象が起きてるよ」
そんな二人の間を縫って、北長さんが説明を始めた。
「二人とも魔戦士としては欠陥品だ。片方しかないんだからね。欠けたビスケットのようなものだ。しかし、君たちは欠けかたが全く一緒なんだ。二人の欠けたビスケットが、ぴったりくっつくんだよ」
二人とも北長さんが何を言ってるのかよくわからなかった。しかし、二人が手を取り合えば、何かが起こるかもしれないということはわかった。
「結城」
緋が手を差し出す。赤の右手だ。それを蒼の左手がしっかりと握り返した。二人のグローブの光が大きくなり、全身を包んでいく。
気がつくと、そこには一人の少年が立っていた。鋭く尖ったサングラスは青と赤のグラデーションだ。派手な炎の柄のマント。右では赤、左手は青のグローブをはめている。
「融合! 魔法少年、ブルーファイア!!」
少年は言った。
(どうなってるんだ? 俺は? 結城は?)
(なんだ? 耳元で)
意識だけの緋の耳に蒼の声だけ届いた。
(結城!! お前、どこにいるんだ?)
(……確証はないが、どうやら、俺たちは融合したようだ。一人の魔戦士、魔法少年として)
(ってことは、ブルーファイアは俺たち二人なのか?)
緋は信じられなかった。
そんな二人をよそに、ハイゴブリンはブルーファイアに突進を仕掛けてきた。あの巨体だ。威力もかなりのものだろう。
(結城!! どうする? 来たぞ)
(迎え撃つぞ、飛んで背後に回る)
二人は意識を集中させた。
ブルーファイアは素早い動きでハイゴブリンを避け、後ろに回り込んだ。
(行ける。俺たちなら!!)
(武器はどうだ?)
ブルーファイアのサングラスに文字が浮かび上がる。
《精製可能武器:氷蒼撃弓(ひょうそうげききゅう)》
「これだ!!氷蒼撃弓」
ブルーファイアの足元から、氷柱が突き出す。それが砕け、青い透き通る弓が現れた。それを手に、思い切り引く。冷気が矢を形成していく。
「貫く!!」
ブルーファイアは矢を放つ。ハイゴブリンの右肩にあたる。そこから瞬く間に氷が広がり、全身を包んでいく。あっという間にハイゴブリンの動きを封じた。
《精製可能武器:炎帝魔剣(えんていまけん)》
「行くぞ!炎帝魔剣」
目の前に大きな青い炎が上がる。それがみるみる大剣に変わっていった。青い炎をまとった大剣だ。
(これなら)
(行ける!!)
ブルーファイアは一気にハイゴブリンとの間合いを詰めると、剣を振り下ろした。ハイゴブリンの巨体が一瞬で青い炎で焼かれた。
「青い炎は熱いんだ」
ブルーファイアは崩れていくハイゴブリンを眺めていた。
「し、知らないよ。僕は」
二人は顔を見合わせた。
「こ、これは不思議な現象が起きてるよ」
そんな二人の間を縫って、北長さんが説明を始めた。
「二人とも魔戦士としては欠陥品だ。片方しかないんだからね。欠けたビスケットのようなものだ。しかし、君たちは欠けかたが全く一緒なんだ。二人の欠けたビスケットが、ぴったりくっつくんだよ」
二人とも北長さんが何を言ってるのかよくわからなかった。しかし、二人が手を取り合えば、何かが起こるかもしれないということはわかった。
「結城」
緋が手を差し出す。赤の右手だ。それを蒼の左手がしっかりと握り返した。二人のグローブの光が大きくなり、全身を包んでいく。
気がつくと、そこには一人の少年が立っていた。鋭く尖ったサングラスは青と赤のグラデーションだ。派手な炎の柄のマント。右では赤、左手は青のグローブをはめている。
「融合! 魔法少年、ブルーファイア!!」
少年は言った。
(どうなってるんだ? 俺は? 結城は?)
(なんだ? 耳元で)
意識だけの緋の耳に蒼の声だけ届いた。
(結城!! お前、どこにいるんだ?)
(……確証はないが、どうやら、俺たちは融合したようだ。一人の魔戦士、魔法少年として)
(ってことは、ブルーファイアは俺たち二人なのか?)
緋は信じられなかった。
そんな二人をよそに、ハイゴブリンはブルーファイアに突進を仕掛けてきた。あの巨体だ。威力もかなりのものだろう。
(結城!! どうする? 来たぞ)
(迎え撃つぞ、飛んで背後に回る)
二人は意識を集中させた。
ブルーファイアは素早い動きでハイゴブリンを避け、後ろに回り込んだ。
(行ける。俺たちなら!!)
(武器はどうだ?)
ブルーファイアのサングラスに文字が浮かび上がる。
《精製可能武器:氷蒼撃弓(ひょうそうげききゅう)》
「これだ!!氷蒼撃弓」
ブルーファイアの足元から、氷柱が突き出す。それが砕け、青い透き通る弓が現れた。それを手に、思い切り引く。冷気が矢を形成していく。
「貫く!!」
ブルーファイアは矢を放つ。ハイゴブリンの右肩にあたる。そこから瞬く間に氷が広がり、全身を包んでいく。あっという間にハイゴブリンの動きを封じた。
《精製可能武器:炎帝魔剣(えんていまけん)》
「行くぞ!炎帝魔剣」
目の前に大きな青い炎が上がる。それがみるみる大剣に変わっていった。青い炎をまとった大剣だ。
(これなら)
(行ける!!)
ブルーファイアは一気にハイゴブリンとの間合いを詰めると、剣を振り下ろした。ハイゴブリンの巨体が一瞬で青い炎で焼かれた。
「青い炎は熱いんだ」
ブルーファイアは崩れていくハイゴブリンを眺めていた。
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