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3話 新しい仲間
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次の朝、僕は新しいパーティーに参加するために酒場に行った。
酒場では昨日の噂が流れているのか、皆、僕を見てヒソヒソと話をしていた。
どうやら酒場では仲間は見つかりそうにないなと思っていると、目の前に女戦士が立っていた。
「あなたがニコル君ね。初めまして、私はクレア。君が『双竜の牙』をクビになったと聞いたので探してたの」
「はあ……」
「どんな理由でクビになったかは知りらないけど、私は君を狙っていたの」
「そうなんだ……」
「ええ、君から溢れる魔力の気配。おそらく相当の実力の持ち主であろうと」
「……よくわかったね」
「はい、だから私達のパーティーに参加してもらえたらと思ったの」
「わかった、案内して」
クレアは僕を自分のパーティーのいる席まで案内してくれた。
クレアのパーティーのメンバーは、まるで僕を珍しいものでも見るかのような目で見ていた。
「初めまして……魔法使いのニコルです……」
僕は皆の熱い視線に少しあがってしまった。
「まあ、この魔力、すごい方ですわ。初めまして私は治癒師のシャルと申します」
治癒師のシャルは飛び上がって歓迎してくれた。
「確かに強い魔力を感じるな。俺はアイリス、戦士をしている」
クレア、アイリス、シャルがこのパーティーのメンバーだ。
クレアは戦士で、前で敵の攻撃を食い止める壁役をしている。女性にしては筋肉が多く、胸も大きい。
アイリスも戦士だが、こちらは相手を仕留めるアタッカーだ。見た目は華奢な男性にしか見えないが、れっきとした女性だ。
シャルは治癒師でパーティーの回復役だ。この街では珍しいエルフ族で、耳が尖っている。
「今までは魔法使いはいたのかい?」
「ええ、いたわ。でも口ばっかりで実力がなくて、協調性もないし……ラルフって言うんだけど」
その名前を聞いた時に僕は吹き出してしまった。『双竜の牙』で僕を追い出した魔法使いではないか。
こうして僕達は酒場で親睦を深めた。女性ばかりのパーティーに男性が自分だけというのに違和感を感じたが、それもすぐに慣れていった。
パーティー名は『漆黒の影』である。意味深なパーティー名だが特に深い意味はないと言う。
翌日、僕達はギルドの酒場に集まって、次の冒険の計画を立てることになった。
僕達は腕試しに近場のダンジョンに潜ることになった。そんなに強い魔物は現れないと言う。
僕達はダンジョンに着くと早速地下に降りた。
ダンジョンの中は暗かったので僕は『ライト』の魔法を唱えた。
すると辺りがほんのり明るくなった。
「あ、『ライト』使えるのね。前の魔法使いは『ライト』も使えなかったのよ。おかげで毎回ランタンを使ってたわ」
クレアが嬉しそうに言った。
「『ライト』はそんなに難しい魔法ではないよ」
「そうなんだけど、ラルフはきちんと魔法を学んでいなかったから、色々と穴があったのよ」
ふ~ん、こりゃダスティン達、苦労してるだろうな。
そうして迷宮を探索していると、ゴブリンが現れた。
ゴブリンの数は6匹、僕は『ファイアボール』の魔法でゴブリン達を一掃した。
「何、今の『ファイアボール』、とんでもない威力ね……さすがニコル」
まあ、それでもかなり威力を抑えているんだけど。
「今のは全然本気じゃないでしょ」
シャルが言った。
「実はそうなんだ。でもこれぐらいのゴブリンにはこれで十分だ」
「なるほど、状況に応じて威力を変えることができる……これは凄いことよ」
僕はこう見えても前世では最高級の魔法使いだった。威力の調整ぐらいは楽勝である。
それからグール、スケルトン、コボルトが現れたが、僕の魔法で一掃した。
「ちょっと待って、これじゃ私達の出番がないわ。次は黙って見てて頂戴」
クレアは言った。
そしてしばらく進むと、コボルトの群れが現れた。コボルトの数は5匹。
言われたとおり、僕は魔法を出さずに大人しくしていた。
コボルトの群れに対して、クレアとアイリスが上手く連携を取って倒していく。こちらに向かったコボルトはシャルが棍棒で殴りつけていた。
ものの数分でクレア達はコボルトの群を退治した。
「どう、こんなもんよ」
クレアは胸を張って言った。
「たいしたもんだ」
「確かにあなたの魔法には劣るけど、私達だって少しはやるのよ」
酒場では昨日の噂が流れているのか、皆、僕を見てヒソヒソと話をしていた。
どうやら酒場では仲間は見つかりそうにないなと思っていると、目の前に女戦士が立っていた。
「あなたがニコル君ね。初めまして、私はクレア。君が『双竜の牙』をクビになったと聞いたので探してたの」
「はあ……」
「どんな理由でクビになったかは知りらないけど、私は君を狙っていたの」
「そうなんだ……」
「ええ、君から溢れる魔力の気配。おそらく相当の実力の持ち主であろうと」
「……よくわかったね」
「はい、だから私達のパーティーに参加してもらえたらと思ったの」
「わかった、案内して」
クレアは僕を自分のパーティーのいる席まで案内してくれた。
クレアのパーティーのメンバーは、まるで僕を珍しいものでも見るかのような目で見ていた。
「初めまして……魔法使いのニコルです……」
僕は皆の熱い視線に少しあがってしまった。
「まあ、この魔力、すごい方ですわ。初めまして私は治癒師のシャルと申します」
治癒師のシャルは飛び上がって歓迎してくれた。
「確かに強い魔力を感じるな。俺はアイリス、戦士をしている」
クレア、アイリス、シャルがこのパーティーのメンバーだ。
クレアは戦士で、前で敵の攻撃を食い止める壁役をしている。女性にしては筋肉が多く、胸も大きい。
アイリスも戦士だが、こちらは相手を仕留めるアタッカーだ。見た目は華奢な男性にしか見えないが、れっきとした女性だ。
シャルは治癒師でパーティーの回復役だ。この街では珍しいエルフ族で、耳が尖っている。
「今までは魔法使いはいたのかい?」
「ええ、いたわ。でも口ばっかりで実力がなくて、協調性もないし……ラルフって言うんだけど」
その名前を聞いた時に僕は吹き出してしまった。『双竜の牙』で僕を追い出した魔法使いではないか。
こうして僕達は酒場で親睦を深めた。女性ばかりのパーティーに男性が自分だけというのに違和感を感じたが、それもすぐに慣れていった。
パーティー名は『漆黒の影』である。意味深なパーティー名だが特に深い意味はないと言う。
翌日、僕達はギルドの酒場に集まって、次の冒険の計画を立てることになった。
僕達は腕試しに近場のダンジョンに潜ることになった。そんなに強い魔物は現れないと言う。
僕達はダンジョンに着くと早速地下に降りた。
ダンジョンの中は暗かったので僕は『ライト』の魔法を唱えた。
すると辺りがほんのり明るくなった。
「あ、『ライト』使えるのね。前の魔法使いは『ライト』も使えなかったのよ。おかげで毎回ランタンを使ってたわ」
クレアが嬉しそうに言った。
「『ライト』はそんなに難しい魔法ではないよ」
「そうなんだけど、ラルフはきちんと魔法を学んでいなかったから、色々と穴があったのよ」
ふ~ん、こりゃダスティン達、苦労してるだろうな。
そうして迷宮を探索していると、ゴブリンが現れた。
ゴブリンの数は6匹、僕は『ファイアボール』の魔法でゴブリン達を一掃した。
「何、今の『ファイアボール』、とんでもない威力ね……さすがニコル」
まあ、それでもかなり威力を抑えているんだけど。
「今のは全然本気じゃないでしょ」
シャルが言った。
「実はそうなんだ。でもこれぐらいのゴブリンにはこれで十分だ」
「なるほど、状況に応じて威力を変えることができる……これは凄いことよ」
僕はこう見えても前世では最高級の魔法使いだった。威力の調整ぐらいは楽勝である。
それからグール、スケルトン、コボルトが現れたが、僕の魔法で一掃した。
「ちょっと待って、これじゃ私達の出番がないわ。次は黙って見てて頂戴」
クレアは言った。
そしてしばらく進むと、コボルトの群れが現れた。コボルトの数は5匹。
言われたとおり、僕は魔法を出さずに大人しくしていた。
コボルトの群れに対して、クレアとアイリスが上手く連携を取って倒していく。こちらに向かったコボルトはシャルが棍棒で殴りつけていた。
ものの数分でクレア達はコボルトの群を退治した。
「どう、こんなもんよ」
クレアは胸を張って言った。
「たいしたもんだ」
「確かにあなたの魔法には劣るけど、私達だって少しはやるのよ」
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