勇者パーティーの保父になりました

阿井雪

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ギルドからの依頼

――猫屋敷を冒険中――

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「ありがとうイリア、これでまともな暮らしができるし、子供にもちゃんとした飯を食わせてやれる」
「本当にありがとう、あんたが帰ってきてくれてよかった」
 街の人たちが口々にイリアさんに礼を言う。
「そうか」
「おにちゃん達ありがとうね! ぼくも将来おにちゃんみたいな大斧使いになるんだ!」
「武器は自分に合ったものを探せ」
 イリアさんはしゃがみこんで寄ってくる子供たちの頭を撫でて答える。

「またたび酒は出来たか?」
「わぁ!」
 バーのドアを蹴飛ばして開け、中に入ると店主さんが驚きに声を上げる。
「できるわけねえだろ! せめて二か月はつけておかないといけないんだ」
「二か月……だと……」

 ショックのあまりイリアさんが床に倒れこんでしまう。

「イリアちゃ死んじゃった」
「生き返るのー」
 ケンチャが蘇生呪文をかける。

「死んでねえ……くそ、またたび酒だけが楽しみでここまで来たのによ」
「お兄ちゃのお仕事手伝ってくれたら、ケンチャが作ってあげるの」
「まじか!」
「時間を早める魔法があるの」
「じゃあなんでも手伝うぜ。猫の館に行くんだったな」
「むぎゅ」
 イリアさんがあやすで飛んでいたケンチャを抱いて歩き出した。なぜかキーチャがむっとした顔をする。

「むぎゅむぎゅ、『ぴゅーん』なの」
 どにか腕から抜け出したケンチャが、瞬間移動魔法で飛ばしてくれる。

 たどり着いたのは猫の頭の形をした山だった。
 猫の館というのだから、猫カフェみたいな可愛らしい作りの館を想像していたのにゲームに出てきそうな魔王城ばりに薄暗く妖気のようなものを放出していた。そもそも屋敷じゃなくて山だし!
 山頂にある巨大な猫耳が無ければここが猫館だとは到底信じられなかっただろう。

「じゃあお邪魔しますの」

 一歩入るといきなり中の光景が変わった。

「にゃー」「なー」「なーご」

 絨毯の敷かれた大広間には、様々な種類の猫がいた。
 シャムネコ、マンチカン、ペルシャ、三毛、キジ、トラ、ベンガル、ショートヘア、耳をV字に開いたソマリまでいる!

「きゃー、にゃんこちゃん一杯のね!」「ふわふわなの! ふかふかなの!」
「かわいいの……!」
「可愛すぎるだろ……!」

 でも、猫全員がいきなり入ってきた俺たちに警戒をあらわにしていた。
 毛を逆立たせ、にゃーおと牽制の声を上げている。
「にゃんこ怒ってるの……ユーチャは悲しいの……」「しょんぼり」「触りたいのに……」「……」
 チビ×4人が落ち込んでしまった。

「よし、皆、さっき拾ったアイテムをだせ」
「はいのです」
「わかった」

 瓶に一杯に詰められた実がインベントリから全員の手へと出現した。

「またたびの実をにゃんこたちにプレゼントするぞ」
「はいの!」
「これ、食べるの!」

「にゃ……!?」
 ばらまかれた実に猫たちは一瞬怯むが、
「うにゃあにゃうううにゃごろろろ」
 恍惚の声を上げながら床を転がる。完全に酔っぱらいだ。
 あっちもこっちもで腹を見せてる。
 一瓶イリアさんに奪われちゃったけど、たくさん採っててよかったよ。
「か、かわいい……!」
「お腹をモフモフしちゃうのー」「きゃーの、ふかふかのー」「肉球さんぷにゅりんこ」

 イリアさんも触りたくてうずうずしているみたいだ。同族なんだから触ればいいのにな。
 しかし、可愛い猫と可愛い子供が絡んでいるのは可愛さが増すな。
 千鳥足のネコが俺の足に「にゃー」と体をこすりつけてくる。

 思わずとろけてしまいそうになるが、とにかく奥に行かなきゃな。

「にゃんこと遊ぶのは後回しだ。次に進むぞ――って、なんだこれ!!」
 奥に続く道はなかった。高い壁があって、ホチキスの芯みたいな梯子?で登っていくようになっていた。

「ユイ、大丈夫か?」
「だ、大丈夫ですよこれぐらい」
 結構高くまで登らないといけないから怖いけどな。

「にゅ」あやすで先に飛んでいたマーチャが困ったように眉を寄せた。
「次のエリアはネコスライムの場所なの。触っただけでポヨンって弾けちゃう」
「下りたら怪我させちゃうの……」

「そんなに弱いのか?」
「弱すぎて絶滅危惧種だ。絶対に触るなよ」
 イリアさんに釘を刺されてしまう。
 やっと上まで登って下をのぞき込む。猫の頭の形のゼリー状のスライムがフルフルと飛び跳ねていた。
「うわぁ可愛い……!! これがネコスライムかぁ! 一匹もらって帰りたいぐらいだな」

 ネコスライムの住処に落ちないように、壁の30センチほどの通路を這うように進む。滑り台上になってるから落ちても死ぬことはないが、ネコスライムの方は殺してしまう。平和に生きてるモンスターにそんな無体な真似はできないので必死に壁にしがみついて進んだ。

 ユーチャ達はあやすで浮かせた状態でネコスライムのゾーンをクリアだ。

 次のエリアは――「うわああ!?」「なぁ!?」「くっ!?」
 床に足が付いた瞬間、ずるりと滑った。まるで油でも巻かれてたみたいに。
 滑り台状態になっているつるつるの坂を全員が滑り落ちる。
「ユイ!」

 レオンハルトさんが咄嗟に俺とイリアさんを捕まえてくれる。
 「ふわああ!?」
 坂の先はスピードスキーのステージのようになっていた。体が一メートル以上も浮き上がり、俺達を抱えてくれたレオンハルトさんごと床にたたきつけられる。

「……!!」
 痛すぎて悲鳴すら出ない。いや、俺よりも男二人の下敷きになったレオンハルトさんが!
「れ、レオンハルトさん、怪我してませんか?! 下敷きにしてすいません!」
「いちいち助けるんじゃねえ。これぐらいどうとでもできる」

「そうか、悪かった。それよりも」

 グルルルル、と唸り声が聞こえてきた。
「あ」
 馬のようにでかく、角の生えたネコが俺たちに牙をむいていた。
 角を構えて俺たちに突っ込んでくる。咄嗟にレオンハルトさんと離れ、お互い別方向へ逃げた。
「インベントリ、またたびの枝!」
 99本もストックした枝を馬猫の足元めがけて投げる。
「グル………………な゛ぁーご……」
 途端にとろけて枝をかじりだした。よかった……枝まで集めたかいがあったな。

「おにた、レオちゃ、イリアちゃ大丈夫?」「つるつるなってるの気づかなくてごめんなさいの」
「平気平気、気にするな!」こっそり薬草食うけどな。

「これは何て名前なんだ?」
「ニャニコーンさんの」
「ユニコーンの亜種だな。犬のユニコーン、ワンコーンも存在する」

「ネーミングセンス酷いな。可愛そうに、お前らも名前で苦労したんだろうな……。角のあたりをコショコショと掻いてやる」
 俺も名前には苦労させられたもんな。ユイが名前だと勘違いされたり。「ユイと申します」って取引先に電話で名乗っちゃって、大変な目に遭ったりもしたしなぁ。ここでも全員が名前と思ってそう呼んでるんだろうし。

「あ」つのが根元からパキンと折れてしまった。
「あ、あ、ご、ごめん、ヤバい、これダメージ入っちゃったんじゃ……!?」
「大丈夫の。ケンチャたちの爪みたいなものなの。おっきく育ちすぎちゃったから次のつのの為に抜けちゃたの」
「そうなのか、よかったー……」
 確かに、ちっちゃな瘤みたいなのが残っていた。これがまたツノに成長するんだろうな。
「……!!!」

 レオンハルトさんとイリアさんが目を見開いて息をのんだ。
「ど、どうしたんですか?」
「ニャ二コーンのツノ……武器に錬成すれば強力な攻撃力を得られる貴重品だ。生まれて初めて見たぞ」
「ここに住んでたオレですら手に入れたやつを見たことがねえ」
「武器になるんですか? あ、じゃあサシャに新しい武器でも作ってもらいましょうか? 今度はレオンハルトさんのを」
「サシャ殿の武器を私が使ってもよいものか……。お前の武器を作らなくていいのか?」
「作ってもらったばっかの武器がありますもん。どうぞ」
 Sランクのレオンハルトさんが躊躇するぐらいの武器職人だったのか。
 いやー俺ついてたー。あいつの剣をタダ同然で買えちゃったもんな。この防具もいい感じだし!

「じゃーなーニャンコーン喧嘩するなよー」
 挨拶だけしてまた壁を上りだす。

「わ、人間だー戦えー追い払うぞー!」
「なにもしない、なにもしないから喧嘩はやめましょう!」
 二足歩行で歩く服を着たネコ――ゴブリンの亜種でネコリンというそうだ――にイリアさんが交渉しにまたたびを一瓶丸々渡して戦闘を回避したり、

「ぎゃあああトラあああ」
「トライガーちゃんね。お魚と草しか食べないから」「ないの!」「お水ちゃぷちゃぷ、たのちそたのちそ」「ん」
 トラに似ているけどエラと脇の下にひれを持ったモンスターがいたり、

「あ、ドラゴンパンサーちゃん、お顔に傷があるの……」
 豹みたいな体にドラゴンの尻尾を付けた動物が顔に傷を受け、地面に伏していた。しかも目まで潰されてしまってる
 俺たちより前の攻略しそこねた冒険者がやってしまったのだろう。

「ケンチャ、直してやってくれ。可哀そうだ」
「わかったの。『治れー!』」

 どのくらい歩かされたのか、運動不足だった俺の息が上がりまくったころ、ようやく巨大な扉にたどり着いた。20メートルはありそうだ。
 ちょっとした雑居ビルぐらいの高さである。

 開くのか不安だったが、何と、内側から勝手に開き始めた。

「――――――――!!!!!」
 扉の先にいたモンスターに頭がフリーズした。
 先に居たのは、空に届きそうなほどでかいライオンだ。いや、それは俺の目の錯覚で、広角レンズのようになってしまった視界がでかいモンスターを更に大きく見せただけのことだ。

 人ってホントの恐怖と対峙すると動けなくなるんだな。
 Now Loading 状態になってしまい頭が働かない。

「陛下……お目にかかれて教悦至極でございます」
 イリアさんが床に跪く。

 クッションから起き上がり、ズンと地面を鳴らしライオンが立ち上がる。

『人、か……』
「ライオンちゃんなの! はじめまちて、ユーチャともうちまつ」
「マーチャの!」「ケンチャなの!」「キーチャ……」
「待て……!」
 チビ達が無防備に飛びついていこうとして俺の頭が強制的に再起動された。
 空を飛ぶ四人を庇おうとするが。

『ここまで来た人間は久しぶりだ……ただの一匹も怪我をさせず……ここまでたどり着いた者は』
 ライオンは目を細めて笑ったようにも見えた。
 そこでようやく俺の錯覚が正常値に戻った。天にも届きそう、というのは誇張が過ぎた。大きさはドラゴンぐらい。ドラゴン見たことないけど。
 普通サイズライオンの十倍ぐらいだ。

「む、無理にお邪魔したのは俺たちの方ですから、ここに住んでる人(?)達に怪我をさせるわけにはいきませんよ」
『……そうだ。それが当然なのだ……呼ばれもしないのに館に来たものが私の家族を傷つけるなど……。お前の名前は?』

「ユイ・リンタロウです」
 四人がフワフワ飛んで行って、ライオンのタテガミに頬っぺたを埋める。
 ちょ――!!! モンスターに近寄っちゃいけません!! 止めそうになったが、ライオンはユーチャ達がタテガミに顔をスリスリしても怒らなかった。

『人の子か……まだ小さいが立派な勇者達だな。しかも神に愛されし勇者とは』
「す、凄い、わかるんですか!? そいつらが勇者パーティーだって」
 しかも全ての神に愛された勇者だって!
『分かるに決まっているだろうが』
 さすが百獣の王……!!!

「ギルドの人達がライオンちゃんにご用事なの! ユーチャ達と一緒にきてくだたい」
『ギルドが私に? どんな要件だ?』

 ライオンが俺を向いた。

 え?
「あ、そこ聞いてなかったあああ! す、すいませんが、街まで一緒に来ていただけませんか、お願いします!」

『聞いてない……?』
 ライオンはきょとんとした顔をしてから、屋敷を揺らすほどの大笑いをした。
 は、恥ずかしい、でも言わせてくれ、俺より長身のおネエさん、ルティナさんに詰め寄られると頭のねじが二三本飛んじゃうんだ!

『まさか、要件もわからぬのに私に動けと?』
「申し訳ありません! 出直してきます!! あ、これ、良かったら食べてください。お騒がせしたお詫びです!」
 どん、と、根っこまでついているまたたびの木をインベントリから出す。ライオンは一瞬驚いたがガジガジと歯を立てた。

「ユイ……私もすまなかったな、もっと突っ込んで内容を聞いておくべきだった」
「レオンハルトさんのせいじゃありませんよ。あ、イリアさんなら何か聞いてるんじゃないんですか!?」
 腐ってもギルド員だ!
「知らねえ」
 駄目だ!

『出直す必要はない。貴殿についていくことはやぶさかではないからな』
「え、いいんですか!?!?」
『あぁ、私もこの勇者達が気に入った。千年以上もここに居て、怠惰に過ごすだけの日々にも飽いてきた所だ。それに――』
 ライオンが目を細めた。とても優し気に。

『怪我をしたドラゴンパンサーに治癒を施してくれた礼ぐらいはせんとな』
「あ……。」
 ここで各部屋のチェックをしてたんだな。

 ボフンと軽い音が上がり、煙と、飛ばされた砂や小石が俺たちに襲い掛かってくる。

『サイズはこれでよかろう?』
 普通のにゃんこサイズになった。

「わー、可愛いにゃんこになっちゃったー」
 ユーチャたちが背中やあごの下をなでまくる。やめなさい。怒らせたらどうするの。
『勇者よ、私に名をくれぬか?』
「ユーチャが? うーんうーん、わかんないの……、お兄ちゃ、どんな名前がいいのかちら?」

「え? ライオンだから……ライオとか?」
「ライオ! ライオチャン! かっこいいお名前なのー!」
『ライオ、か。良い名だ、礼を言う』

 キンと音が響き、俺の右の手の甲にライオンの紋章が浮かび上がった。
「な、なんですか、これは!」
 ま、まさか……
『これで私は貴殿の召喚獣となった。私がどこにいようとも呼び出されれば貴殿に従おう』
「いや、ちょっと待って! 名前を付けたのは俺じゃなくユーチャだろ!?」
『その勇者の保護をしているのだから貴殿の方が勇者より優先されたまでの話』

 いやいやいやおかしいって、保護ったってユーチャ達の足手まといだからね!?

 ブン、と画面を出す。あった。ビーストテイマー、ランク、ひよっ子。

「だからどうしてランクが! ひよっ子なんだよ! やっぱりスキルまた保父のままだし!!」
 手に取れるものならバキィとウィンドウを破壊してたよ。

「千年以上生きている貴方からすれば俺など小僧も同然でしょう? 本当に俺でいいんですか?」
『構わん。人間が老いて死ぬまでの間など、私にとっては瞬きの間も同然だ。余興にすぎぬ』

「分かりました。よろしく、ライオ様」
『様は必要ない。ライオと呼べ』

 せっせと穴を掘り、またたびの木を植えなおしてから、ギルドへ戻ったのであった。
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