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✨ユウキ✨💕

第17話 青い髪の美少女✨

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 ヒデは、青い髪の美少女と何やら話している。
 可愛らしい美少女から呼ばれて、ご機嫌なようだ。
 

 いつも以上に顔がニヤけている。



「おいおい、ヒデェーー!!
 いつまで話してるんだよ!!
 置いていくぞ!!」
 堪らずオレはヒデに声を掛けた。


「解ったよ。じゃァ……
 あとで、連絡するから!!」
 ヒデは苦笑いを浮かべ青い髪の美少女と別れた。
 

 美少女はオレに向かって手を振っていた。
「フフ……」オレも会釈し応えた。


「もォ!! 男ッて、可愛らしい子を見ると、どいつもこいつもデレデレしてェ……!!」
 隣りでクリスがオレの脇腹へ肘を打ち付けた。


「い、痛いよ。違うッて…… ただの挨拶だよ」
 確かに、可愛らしい子にチヤホヤされれば悪い気はしない。






 辺りを見回すと、すでに夕方になっていた。




 紅蓮に輝く夕陽が街を紅く染めていく。

 オレたちはポルシェに乗り自宅マンションへ戻った。

 

 マンションへ戻るとメールボックスに郵便小包が届いていた。

 CDサイズの小さな郵便小包だ。



 何気なく送り主を見ると【ユウキ】と書いてあった。


「ン……!! ユウキからだ!!」


「へェ、なになにィ~」クリスがオレに頬をくっつけてきた。
 香水だろうか。甘美で蠱惑こわく的な匂いが漂ってきた。
 


「おいおい、クリス!!
 どこまでくっついて来る気だよ」
 オレの二の腕に彼女の柔らかなオッパイが押しつけられドキドキしてくる。


「でも、さすがセレブねェ。シンゴのマンション!
 豪勢で、セキュリティも万全じゃン!!」
 今さらマンションを見回し感心している。



「なァ!! オレが言った通りだろォ!」
 ヒデも自慢げに頷いた。


「いやいや、なにを二人で意気投合しているんだ!
 刑事のクリスが、なんでオレのマンションに来るんだ」
 気づくと二人ともオレの部屋へ入っていた。



「バカなの!! 美女刑事モノには、イケメンのバディがつきものじゃン……!!
 取り敢えず、ビールで乾杯するベェ!!」
 勝手に、冷蔵庫から缶ビールをだした。
 まるで我が物顔だ。



「知るかよ!! だいたい何で二人ともオレの部屋でくつろぐンだ……」


「なによ。私の部屋で寛ぐと何か問題でもあるの」


「いやいや、私のッて、オレの部屋だろう!!」


「良いから、何が来たのよ。ユウキから!!」
 すでに主導権はクリスにあった。


「え、あァ……」
 郵便小包の消印を見ると、ちょうど彼が亡くなった日だ。
 







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