109 / 171
砂の城……✨✨✨
病院✨🏥✨✨
しおりを挟む
視界に映るのは、殺風景な病室の天井だけだ。
憂鬱になってくる。
しかも顔じゅうミイラのように包帯だらけだ。
腕には、点滴のチューブがつけられていた。
意識が半濁している時に、何人かが見舞いに来ていた。
まずは車椅子に乗った初老の男性だ。
おそらくあれが龍崎家当主の龍崎仁なのだろう。
「レイラ……」
私の顔を食い入るように見つめていた。
まさか、レイラとは別人だとは言えない。
だいたい、まだひと言も声に出していない。
イケメン弁護士の桐山アキラも龍崎仁に同席し涙ぐんでいた。
泣きたいのは、こっちだ。
せっかく親友になったレイラが焼身自殺の巻き添えで死ぬなんてバカげている。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
あのバス放火殺人事件からどれだけ時が流れたのだろう。
まったく日にちの感覚がない。
「良かったですねえェ……。レイラ様ァ。顔の火傷はほとんど火傷の痕にはならないそうですよ。ウチの最高の整形外科医ですから」
どうやらアニメ声の可愛い看護師の話しでは整形は成功したようだ。
まァ、どこまで治っているのか、定かじゃない。
なにしろ痛くて、どこもかしこも動きやしない。
顔じゅう、そして手や脚にも包帯を巻かれているようだ。
これでまともに生きているのが不思議なくらいだ。
しかも龍崎レイラとして治療を受けているのだろう。
高級な個室には大掛かりな機器が揃っている。
どこも動かないが、頭だけは冴えていた。
『さァ、どうするんだよ。ルナ』
このまま龍崎レイラとして生きていくのか。
それとも榊ルナだと告白するのか。
瀬戸際に立たされた。
だけど考えてみれば、これからの人生ゲーム。
これ以上の大逆転はないだろう。
今さら猛勉強してもタカがしれている。
『ド○ゴン桜』じゃねえェんだ。間違っても東大になんて行けやしねぇ。
中学さえ、まともに行っていないんだ。
学歴社会からは完全にドロップアウトだろう。
アキラの言う通り、残るは水商売か、芸能界で名を馳せるかしかない。
どっちにしろ女を武器にするのが虫唾》が走る。
だったら、行けるトコまで龍崎レイラとして勝負するか。
もしバレたトコで、こうなったのは私の所為じゃないんだと……。開き直れば良いだけさ。
どうせ一度は、死んだんだ。
今さら喪うモノなど何もない。
私の『人生ゲーム』、最後の大勝負だ。
龍崎レイラになってみせるぜ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
憂鬱になってくる。
しかも顔じゅうミイラのように包帯だらけだ。
腕には、点滴のチューブがつけられていた。
意識が半濁している時に、何人かが見舞いに来ていた。
まずは車椅子に乗った初老の男性だ。
おそらくあれが龍崎家当主の龍崎仁なのだろう。
「レイラ……」
私の顔を食い入るように見つめていた。
まさか、レイラとは別人だとは言えない。
だいたい、まだひと言も声に出していない。
イケメン弁護士の桐山アキラも龍崎仁に同席し涙ぐんでいた。
泣きたいのは、こっちだ。
せっかく親友になったレイラが焼身自殺の巻き添えで死ぬなんてバカげている。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
あのバス放火殺人事件からどれだけ時が流れたのだろう。
まったく日にちの感覚がない。
「良かったですねえェ……。レイラ様ァ。顔の火傷はほとんど火傷の痕にはならないそうですよ。ウチの最高の整形外科医ですから」
どうやらアニメ声の可愛い看護師の話しでは整形は成功したようだ。
まァ、どこまで治っているのか、定かじゃない。
なにしろ痛くて、どこもかしこも動きやしない。
顔じゅう、そして手や脚にも包帯を巻かれているようだ。
これでまともに生きているのが不思議なくらいだ。
しかも龍崎レイラとして治療を受けているのだろう。
高級な個室には大掛かりな機器が揃っている。
どこも動かないが、頭だけは冴えていた。
『さァ、どうするんだよ。ルナ』
このまま龍崎レイラとして生きていくのか。
それとも榊ルナだと告白するのか。
瀬戸際に立たされた。
だけど考えてみれば、これからの人生ゲーム。
これ以上の大逆転はないだろう。
今さら猛勉強してもタカがしれている。
『ド○ゴン桜』じゃねえェんだ。間違っても東大になんて行けやしねぇ。
中学さえ、まともに行っていないんだ。
学歴社会からは完全にドロップアウトだろう。
アキラの言う通り、残るは水商売か、芸能界で名を馳せるかしかない。
どっちにしろ女を武器にするのが虫唾》が走る。
だったら、行けるトコまで龍崎レイラとして勝負するか。
もしバレたトコで、こうなったのは私の所為じゃないんだと……。開き直れば良いだけさ。
どうせ一度は、死んだんだ。
今さら喪うモノなど何もない。
私の『人生ゲーム』、最後の大勝負だ。
龍崎レイラになってみせるぜ。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる