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九鬼神邸✨✨✨
クッキー様✨👩❤️💋👨✨💕
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「そういえば、清川仁の焼身自殺した遺体が見つかったそうだけど」
クッキー様が姉のリオに訊いた。
「ええェ……、一応、目崎さんの鑑定じゃァ、自殺という事になっているけど」
いきなりリアルな話しになった。
「そうか……。でも遺体はDNA鑑定の結果、清川に間違いないんだよね」
「顔も指紋もわからないくらい真っ黒こげでグシャグシャだったらしいですよ」
富田は、ふざけたように苦笑いを浮かべた。
「ジョーダンの顔みたいに」
私もふざけて肩をすくめた。
「そうそう、オレの顔みたいにグシャグシャでッて、なんでやねん!!」
ジョーダンは下手なボケツッコミをした。
「けどDNAが一致したなら、清川に間違いないわよねえェ……」
私はクッキー様を見上げた。彼は二十センチほど背が高い。
「うん、まさかクローンでもない限りはねえェ……」
「えェ……、クローン?」
そんなSF小説じゃあるまいし。
「ケッケケ、日本でクローンなんてあり得ないだろう。どっかの独裁国家の国王でもない限り!!」
またジョーダンは軽口を叩いた。
「ああァ、だろうな。けれども……」
「けれども、なんですか。クッキー様……」
「いや、なんでもないよ」なにか歯切れが悪い。
「そう言えば、お姉ちゃんは、なんでフィアンセ役のクッキー様を振ったの」
いつか訊こうと思っていたことだ。
「ええェ……、なんでッて」
「私なら、たとえ婚約が演技だったとしても絶対にクッキー様の手を離さないわ」
彼の腕にしがみついた。
「フフ……」姉のリオは苦笑いを浮かべ肩をすくめた。
「ちゃんと応えてよ。別れた理由を」
「だって、悪い彼氏なんだよねえェ……。天真《てんま》は!」
「なッ、悪い……」
「そうよ。だって天真《てんま》の手料理は抜群に美味しいでしょう」
「ええェ……、そうね」
「ほらァ、彼の手料理を食べてたら、すぐに3キロも太ったのよ」
「ええェ……、3キロも」
「そう女子に取っては死活問題よ」
「いやいや、でも……」クッキー様も苦笑した。
「悪い男でしょう。天真は! フフゥン」
「ハッハハ……、そうね。手料理が美味しすぎるイケメンも困りものね」
私も彼を見上げた。
「ハッハハ……」彼はバツが悪そうにまた苦笑いした。
でもクッキー様なら少しくらいぽっちゃりしても許してくれるだろうか。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
午後10時を回り、気を利かすように全員が帰宅していった。
屋敷に残ったのはクッキー様と私だけだ。
突然、辺りが静かになりドキドキしてしまう。
私がテーブルを片づけているとクッキー様は窘めた。
「片づけは明日にしよう」
「ええェ……、あッ、そうですね」
その時、玄関のインターフォンが鳴り響いた。
「ようやく届いたみたいだ」
クッキー様は腕時計を確認した。
「ええェ……、何か、デリバリーしたの」
こんな時間になんの宅配だろうか。
「ああァ、バースデープレゼントさ。行こう」
クッキー様は私に手を差し伸べ、一緒に玄関へ向かった。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
クッキー様が姉のリオに訊いた。
「ええェ……、一応、目崎さんの鑑定じゃァ、自殺という事になっているけど」
いきなりリアルな話しになった。
「そうか……。でも遺体はDNA鑑定の結果、清川に間違いないんだよね」
「顔も指紋もわからないくらい真っ黒こげでグシャグシャだったらしいですよ」
富田は、ふざけたように苦笑いを浮かべた。
「ジョーダンの顔みたいに」
私もふざけて肩をすくめた。
「そうそう、オレの顔みたいにグシャグシャでッて、なんでやねん!!」
ジョーダンは下手なボケツッコミをした。
「けどDNAが一致したなら、清川に間違いないわよねえェ……」
私はクッキー様を見上げた。彼は二十センチほど背が高い。
「うん、まさかクローンでもない限りはねえェ……」
「えェ……、クローン?」
そんなSF小説じゃあるまいし。
「ケッケケ、日本でクローンなんてあり得ないだろう。どっかの独裁国家の国王でもない限り!!」
またジョーダンは軽口を叩いた。
「ああァ、だろうな。けれども……」
「けれども、なんですか。クッキー様……」
「いや、なんでもないよ」なにか歯切れが悪い。
「そう言えば、お姉ちゃんは、なんでフィアンセ役のクッキー様を振ったの」
いつか訊こうと思っていたことだ。
「ええェ……、なんでッて」
「私なら、たとえ婚約が演技だったとしても絶対にクッキー様の手を離さないわ」
彼の腕にしがみついた。
「フフ……」姉のリオは苦笑いを浮かべ肩をすくめた。
「ちゃんと応えてよ。別れた理由を」
「だって、悪い彼氏なんだよねえェ……。天真《てんま》は!」
「なッ、悪い……」
「そうよ。だって天真《てんま》の手料理は抜群に美味しいでしょう」
「ええェ……、そうね」
「ほらァ、彼の手料理を食べてたら、すぐに3キロも太ったのよ」
「ええェ……、3キロも」
「そう女子に取っては死活問題よ」
「いやいや、でも……」クッキー様も苦笑した。
「悪い男でしょう。天真は! フフゥン」
「ハッハハ……、そうね。手料理が美味しすぎるイケメンも困りものね」
私も彼を見上げた。
「ハッハハ……」彼はバツが悪そうにまた苦笑いした。
でもクッキー様なら少しくらいぽっちゃりしても許してくれるだろうか。
☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚
午後10時を回り、気を利かすように全員が帰宅していった。
屋敷に残ったのはクッキー様と私だけだ。
突然、辺りが静かになりドキドキしてしまう。
私がテーブルを片づけているとクッキー様は窘めた。
「片づけは明日にしよう」
「ええェ……、あッ、そうですね」
その時、玄関のインターフォンが鳴り響いた。
「ようやく届いたみたいだ」
クッキー様は腕時計を確認した。
「ええェ……、何か、デリバリーしたの」
こんな時間になんの宅配だろうか。
「ああァ、バースデープレゼントさ。行こう」
クッキー様は私に手を差し伸べ、一緒に玄関へ向かった。
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