【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ

文字の大きさ
37 / 188
1章 王国編

36話(フィーナ視点)

しおりを挟む
しかし、何時までたっても忘れられなかった。
それどころか、先程まで見ていた光景は本物だという認識がどんどん強くなっていった。

何故、どんどん本物だという認識が強くなっているのかと考えたところで、少し前に見た夢の事を思い出した。
あの夢は妙に現実感があり、更に起きても覚えている夢だったので、印象に残っていた。

しかし、夢で見た光景を何故見たのかが分からない。
その理由を考えている内に、ローニャ様は何処かに出かける準備をしていた。
それを見て、ローニャ様の格好がお披露目会の時の格好と同じだと気が付いた。

そして、そこからは私が体験していた景色が、普通よりも早く進んだ。
そのまま時間は進み、私達がフロービス伯爵邸に到着したあと、執事長との戦闘まで早く進んでいた。

しかし、執事長を私が倒した後、私が倒れてからは時間が普通に戻った。
そこでローニャ様は呆然と立っており、コローナ様は医者を連れてきていた。
彼女は確かに医者であるものの、専門は薬を使った病気の治療。
なので、外傷が酷い私を正確には判断できないと思ったのだろう。

でも、彼女には悪いことをしてしまった。
元々私が初めて貴族の方の護衛についたのが、コローナ様だった。
彼女は私が平民でも、全く蔑まずに私という護衛を受け入れてくれた。

初めての護衛対象が彼女で良かったと思ったことは数しれず、しかしそのことを言葉にする前に私は王族の方々の護衛の一人になってしまった。
一応、その後に感謝を伝えたものの、王族の方々の護衛につけた事に対する感謝だと思われていそうだ。

そして、ローニャ様にも悪いことをしてしまったと思う。
ローニャ様には何度も怖い思いをさせてしまっただろうし、これは妄想かもしれないが彼女はどこか私に依存している気がした。

特に城では、かなり周りを警戒していて、私とコローナ様以外はそれに気が付かないほどの警戒の高さだった。
しかも、会話の中から王族の方々を一番警戒している節が見られた。

一応は、隙を見てコローナ様に相談したものの、コローナ様は私ほどローニャ様が警戒している事に確信を持てていなかった。
コローナ様は警戒している理由が分からないけど、私が気にかけて上げてほしいと言われていた。

コローナ様曰く、「ローニャは下手に荒療治で人に対する警戒を解かせようと、刺激を与えると危険かもしれないから」と。

そして、今見ている光景が現実ならば、私が倒れて助からないと判断されてから、ローニャ様はずっと下を向いて、ぶつぶつと何かを呟いていた。

それは以前、騎士仲間が初めての殺しで心を病んでしまったときと同じ雰囲気を纏っていた。
それに気が付いた私は、「ローニャ様には、私に以外に依存出来る存在、せめて警戒しない存在を作らなければならなかったのだ」と、遅まきながら気が付いた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】契約結婚は円満に終了しました ~勘違い令嬢はお花屋さんを始めたい~

九條葉月
ファンタジー
【ファンタジー1位獲得!】 【HOTランキング1位獲得!】 とある公爵との契約結婚を無事に終えたシャーロットは、夢だったお花屋さんを始めるための準備に取りかかる。 花を包むビニールがなければ似たような素材を求めてダンジョンに潜り、吸水スポンジ代わりにスライムを捕まえたり……。そうして準備を進めているのに、なぜか店の実態はお花屋さんからかけ離れていって――?

白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます

時岡継美
ファンタジー
 初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。  侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。  しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?  他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。  誤字脱字報告ありがとうございます!

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

処理中です...