血の魔法使いは仲間を求める

ロシキ

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1章 第2部 街へと二人目

35.5話中編 2週間後②(アイリス視点)

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「はぁ~、少しの違和感も無いとなると、ストレンスが凄いのか、お姉様が鈍いのか分かりませんね。まあ、確実に前者でもあり、後者でもあるのでしょうが」」

私がそのエリザベスの言葉を聞くと同時に、第一王子のお兄様がテーブルを叩きながら立ち上がりました。

「言い過ぎだとエリザベス!!」

「うるさいですよ、お兄様。全て事実ですし、お姉様が鈍いのは子供の頃からではありませんか」

「エリザベス!!」

「はぁ~、そうやって何時までお姉様を守っているつもりですか?いつかはお父様やお兄様達には頼れなくのですよ?それならば、どうするべきかを学ばせた方がいいと思いますよ?」

エリザベスの言葉に言葉を詰らせたお兄様がそのまま黙ってしまいました。
しかし、今度はお父様がエリザベスに言いました。

「確かにそうだが、まだアイリスは子供なんだ。今からゆっくりと学んでいけば良い。その為にも魔術師協会にアイリスを渡すわけにはいかない。わかってくれるな、エリザベス」

「分かりませんね」

「な!?なに!?」

「お姉様が子供?それは成長するための機会を全てお父様達が潰していたからでしょう?

それにお姉様はストレンスのお嫁さんになるのを自分から放棄したのですよ?しかも、とても貴重な魔法使いでありブラーディト家の正統後継者であったストレンスを排除する形で、ですよ?

そんな事をすればストレンスを慕い、憧れを持っていた騎士達の心が離れていくのは当たり前です。しかも、お父様達は私とエリーシアの2人でストレンスの代わりをさせる気だったようですが、既にエリーシアは居ませんよ?どうするお積もりですか?」

エリザベスがそう言った事で、今まで強気だったお父様は驚いたような表情をして焦りだしました。

「な、何?エリーシアが居ない?エリーシアには待機命令を出していた筈だぞ」

「まだ報告に来ていないようですが、騎士宿舎ではエリーシアの捜索をしていましたよ。恐らく、そろそろ報告にー」

エリザベスがそう言った所で、この部屋の扉を激しく叩く音がしました。

「か、歓談中の所、失礼します!!き、緊急の報告があり、参りました!!」

「ま、まさか。入室を許可する!!急ぎ、報告せよ!!」

「はっ!!失礼します!!今朝方、騎士エリーシア殿が消えているのがエリーシア殿の隣の部屋の者の証言により発覚!!急ぎ、場内を捜索しましたが発見出来ず、報告に参りました!!」

そう入室してきた兵士が報告すると、お父様達は真っ青な顔をしました。
しかし、エリザベスはそんなお父様達には目を向けずに兵士に言いました。

「貴方、エリーシアの部屋を確認したなら、エリーシアからの辞表を持っているはずよね?それはどうしたの?」

「そ、それはー」

「じ、辞表だと!?一体、何を言っているのだ、エリザベス!!」

「お父様は知らないと思いますが、ストレンスは幼少期の初出動でエリーシアを救っています。その時からエリーシアにとってストレンスは憧れであり、目指すべき目標であり、命の恩人でした。

そんな人物が魔の森に飛ばされたのならば、たとえ魔の森を一人で突破できる実力者と言っても心配なのは当然でしょう。お父様達がストレンスを本気で探して出して、ストレンスの汚名を全て注ぐ為に行動していれば、エリーシアも命令も聞いたのでしょうが、お父様達は出来るだけ王家の被害を最小限にしようとしていましたからね。見限るのも仕方ないでしょう。

それにエリーシアに『転移玉』の購入許可を与えていたのはお父様ですからね。『転移玉』で秘密裏に魔の森に転移したのでしょう」

エリザベスがそう言うと、お父様は更に顔を青くさせました。
そんなお父様の顔色を伺いながら、兵士はお父様に手紙渡しました。
その手紙を兵士から受け取り内容を見ると、お父様は倒れてしまいました。

それに慌てたお母様やお兄様達は急いで医者を呼び、その後はお父様に付き添うようにお父様の部屋へと向かいました。
私もそれをついて行こうとしましたが、エリザベスに止められお父様が見て倒れた手紙を私に渡してきました。

「お姉様、その手紙を読むことをお勧めしますよ」

そう言ってエリザベスに渡されたので、私は手紙を読むことにしました。
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