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炎と竜の記録
眠るも才能
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「ハッ、いいざまだ!」
そう威勢よく言ったのは守備隊の一人。
彼らは既に自分を落ち着けるために先んじて薬を飲んでおり、目の前の怪物たちにより精神を乱された様子は今のところない。
目の前で繰り広げられているのは、クリフが気晴らしに描いた円に阻まれる怪物たちの姿だ。
このような意図で描かれたものではないそうだが、おかげで最も危険な最初の衝突の勢いは見事に打ち砕かれていた。いくら準備を整えても、大地を埋め尽くすように押し寄せていた怪物たちが勢いのままに攻めて来ていれば、何もかもをなぎ倒してしまっていたかもしれない。
そう思うとテルミスはブルリと体が震える。
ここ最近は偶然に救われることが非常に多いようだ。
この運が最後まで続いてくれると祈ろう。
「効果はあったようだね。この様子じゃ暫くは持ちそうだ」
そう言ったのは同じように怪物たちの惨状を見るクリフだ。
「じゃあ、私は少し寝かせてもらうよ」
「このチャンスに魔法の一つでも使ってくれた方が嬉しいんだけど? それも盗賊たちを壊滅させたような奴をさ」
「バカ言うんじゃないよ。あんな規模の魔法はそう短期間に何度使えるもんじゃない。年寄りに無茶を言う暇があるなら石ころの一つでも投げて連中の数を減らすんだね」
「テルミスさん、クリフさんは円と防壁の立体魔法陣で魔力をほとんど使ってしまっているんです。これから戦いになるなら今は休んでいただくべきだと思いますよ」
「分かってるわよ! ちょっと言ってみただけ」
イーファの擁護にテルミスは頬を膨らませて返答する。
あくまで見た印象ではクリフという魔法使いにはまだ余力があるように見えたから、一つ提案をしてみただけだ。
「でも、それならイーファも休んだ方がいいんじゃない? 連日、そっちのお年寄りさまに随分と厳しいご指導を受けていたみたいだけど」
「ええ。私も少ししたら急速に入ります」
「話は終わったな? じゃあテルミスも今は敵に集中だ。幸いな事に投げつけるもんは山ほどあるからな」
そう言ってブレイスは脇に出来上がった小さな瓦礫の山から一つ掴み、適度な大きさに割られたレンガを思い切り投げて円より少し奥にいる怪物の頭を潰した。
「くれぐれも手前に投げつけて円を壊すんじゃないよ? アレは今回、人間に対しては何の効果も発揮しないように作ったからね」
「聞いたなみんな。多少大雑把でも良いから遠くの方に投げるんだ! 大丈夫、これだけいるなら適当に投げてもどいつかには当たるぜ」
壁から降りかけていたクリフの注意をブレイスがアドバイスとして言い換える。
それを聞いた防衛に当たるため集まった者たちは、力のある者は礫を投げ、力のない者たちは弓を番えて引き絞った。
彼らは軍人ではないし冒険者でもない。そもそも盗賊たちが来るまでは殆ど荒事とは無縁の生活を送っていた人たちだ。特に今回は緊張もあって思うように攻撃は出来ていない様子だったが、それでも密集した怪物たちにはしっかりと当たり、それが自信に繋がって徐々に狙った場所に攻撃が飛んでいくようになる。
怪物たちに仲間意識はあるように見えないが、それでも攻撃を当てられるたび、怪物の数が一つ減るたびに苛立ちが強まっていくのは肌で感じた。
力強く怪物たちは不可視の壁を叩く。
爪を突き立て、牙を剥き、勢いをつけて飛び掛かる。
しかし円はそれを断固として弾き続け、内より攻撃を続ける者たちを鼓舞した。
怪物たちは次第に横へ横へと広がって行き気がつけばグルリと町を取り囲む。それに呼応するように各場所からも攻撃の号令と己を鼓舞する方向が聞こえてくる。
戦況は一応の膠着。
戦っている者たちにとっては盗賊たちの時ほど追い詰められた膠着に感じないが、外から見れば黒い津波が町を飲み込まんとしているようにしか思えないだろう。
実際、冷静に現状を理解しているブレイスとテルミスは内心で頭を抱えていた。
いくら何でも数が多すぎる。
一国の軍隊がその全精力を注ぎこんでようやく、と言うような光景をいともたやすく作り出しておいて尚も森の方角から押し寄せる大群に終わりの兆しが無い。
いったい森の何処にこんな数が隠れていたというのか。
地の底から湧き出てきていると考えた方がまだ現実的なように思う。
侵攻開始時、早朝と呼べる登り始めたばかりの太陽は気がつけば頂点を超えていた。
交代で休憩と昼食を取るようにブレイスは守備隊たちに指示し、テルミスと共にいちど壁の内側へと降りる。
「おや、こんなところに来ていいのかい?」
スープを煮詰める大鍋と、冬を越して硬くなった沢山の黒パンの運び込まれている塞がれた門の前で、のんびりとスープに口を付けていたクリフが顔を折りてきた二人へ向けた。
「昼食の時間だからね。それよりも、もう十分休んだんだからそろそろ働いたら?」
「そう急かすもんじゃないさ。嫌でも後で倒れるほどの魔力を使わなきゃいけないからね、今は温存しておく必要があるのさ」
「どうだか」
言い合いをしながらもテルミスは一杯のスープと、こぶし大の黒パンを二つ受け取る。
硬い黒パンはスープに付けるようにして口の中に放り込み、同じように食べている者たちを見回した。
守備隊の者たちは多少の疲れはありそうだが、まだまだ顔は覇気に満ちていて明るい。
ずっと悍ましい怪物たちが次々に押し寄せる恐怖や、囲まれてポツンと孤立した状況に不安を抱いていないかと心配していたのだが、どうやら杞憂だったようである。
勿論、彼らは目の前しか見ていない。
終わりの見えない怪物の波と、いつかは壊れる円を意図的に考えないようにしているのだろう。
不安に押しつぶされ手元が狂えば、即座に“次の段階”へ戦場が映るのは目に見えている。少しでも今の安心して戦える時間を稼ぐため彼らは己を鼓舞するしかないのだ。
「――い、おぃ――おい!」
テルミスはハッと声の主の方を向く。
そこには心配そうに自分を見下ろすブレイスがいた。
「大丈夫か? 随分と長くボーっとしてたみたいだけど」
「え、あ、ああ、うん。……大丈夫、ちょっと考え事をしていただけだから」
「疲れてるなら少し休め。横になるだけでもだいぶ楽になるぞ」
「今は、そんな事してる暇はないでしょ?」
「そうでもないぞ。見てみろよ」
そう言ってブレイスの指の指した方向を見ると、そこにはゴロリと横になったクリフの姿があった。しかも横になるだけでは飽き足らず、グーグーといびきまでかいて熟睡している。
テルミスはその緊張感の無さに唖然としてしまった。
「え、あれダメじゃない? みんな必死に戦ってるのによくもまあ……」
「そうでもないさ。というか冒険者ならあの態度は見習わなきゃいけないんだぞ」
「えー」
ああはなりたくないなぁ。
「師匠の言ったこと忘れたのか? 『どんな所でも、どんな状況でも、どんな短い時間でも、ちゃんと眠れることに勝る才能は無い』ってやつ」
「そんな事言ってたっけ?」
「言ってた言ってた。それで魔物が“うじゃうじゃ”いる森に丸腰で放り込まれて、木の上で眠る無茶苦茶な訓練をさせられただろ」
「あ、あー……確かにあったかも」
「お前は直ぐに眠れたから印象が薄いんだろうな。イーファなんか七日七晩眠れなくて、最後には気疲れと疲労で気絶しちまったんだぞ」
言われてみれば、そんな事があったかもしれない。
「あーあ、あの頃に戻れないかなぁ。ていうか師匠がポッとここに出てきてくれないかなぁ」
「それはいくら何でも無茶だろ。気持ちは分かるけどさ」
いつもの調子に戻ったテルミスの願望に苦笑いを浮かべるブレイス。
確かに師匠は厳しい人だった。武器の扱いや戦い方、連携の心構えだけでなく、冒険者として生きていくためのあらゆる経験を短期間で三人に叩き込んでくれのだ。背は高くないし可愛らしい尻尾や耳も持っていたが、その愛らしさのある姿とは裏腹にとてつもなく強い人でもあった。
もしも、あの人がここにいたなら、きっと一人であの怪物たちを全部倒してしまうだろう。
テルミスはそう確信できる。
それほどに師匠はテルミスにとって、三人の冒険者にとって憧れの人だった。
「じゃ、少し横になる」
テルミスはそう言って立ち上がる。
向かうのは近く休息所だ。
ブレイスの「後で交代な」という言葉に片手を上げて了承の意を示す。
もっとも、その交代の約束は果たされることはなかったが。
そう威勢よく言ったのは守備隊の一人。
彼らは既に自分を落ち着けるために先んじて薬を飲んでおり、目の前の怪物たちにより精神を乱された様子は今のところない。
目の前で繰り広げられているのは、クリフが気晴らしに描いた円に阻まれる怪物たちの姿だ。
このような意図で描かれたものではないそうだが、おかげで最も危険な最初の衝突の勢いは見事に打ち砕かれていた。いくら準備を整えても、大地を埋め尽くすように押し寄せていた怪物たちが勢いのままに攻めて来ていれば、何もかもをなぎ倒してしまっていたかもしれない。
そう思うとテルミスはブルリと体が震える。
ここ最近は偶然に救われることが非常に多いようだ。
この運が最後まで続いてくれると祈ろう。
「効果はあったようだね。この様子じゃ暫くは持ちそうだ」
そう言ったのは同じように怪物たちの惨状を見るクリフだ。
「じゃあ、私は少し寝かせてもらうよ」
「このチャンスに魔法の一つでも使ってくれた方が嬉しいんだけど? それも盗賊たちを壊滅させたような奴をさ」
「バカ言うんじゃないよ。あんな規模の魔法はそう短期間に何度使えるもんじゃない。年寄りに無茶を言う暇があるなら石ころの一つでも投げて連中の数を減らすんだね」
「テルミスさん、クリフさんは円と防壁の立体魔法陣で魔力をほとんど使ってしまっているんです。これから戦いになるなら今は休んでいただくべきだと思いますよ」
「分かってるわよ! ちょっと言ってみただけ」
イーファの擁護にテルミスは頬を膨らませて返答する。
あくまで見た印象ではクリフという魔法使いにはまだ余力があるように見えたから、一つ提案をしてみただけだ。
「でも、それならイーファも休んだ方がいいんじゃない? 連日、そっちのお年寄りさまに随分と厳しいご指導を受けていたみたいだけど」
「ええ。私も少ししたら急速に入ります」
「話は終わったな? じゃあテルミスも今は敵に集中だ。幸いな事に投げつけるもんは山ほどあるからな」
そう言ってブレイスは脇に出来上がった小さな瓦礫の山から一つ掴み、適度な大きさに割られたレンガを思い切り投げて円より少し奥にいる怪物の頭を潰した。
「くれぐれも手前に投げつけて円を壊すんじゃないよ? アレは今回、人間に対しては何の効果も発揮しないように作ったからね」
「聞いたなみんな。多少大雑把でも良いから遠くの方に投げるんだ! 大丈夫、これだけいるなら適当に投げてもどいつかには当たるぜ」
壁から降りかけていたクリフの注意をブレイスがアドバイスとして言い換える。
それを聞いた防衛に当たるため集まった者たちは、力のある者は礫を投げ、力のない者たちは弓を番えて引き絞った。
彼らは軍人ではないし冒険者でもない。そもそも盗賊たちが来るまでは殆ど荒事とは無縁の生活を送っていた人たちだ。特に今回は緊張もあって思うように攻撃は出来ていない様子だったが、それでも密集した怪物たちにはしっかりと当たり、それが自信に繋がって徐々に狙った場所に攻撃が飛んでいくようになる。
怪物たちに仲間意識はあるように見えないが、それでも攻撃を当てられるたび、怪物の数が一つ減るたびに苛立ちが強まっていくのは肌で感じた。
力強く怪物たちは不可視の壁を叩く。
爪を突き立て、牙を剥き、勢いをつけて飛び掛かる。
しかし円はそれを断固として弾き続け、内より攻撃を続ける者たちを鼓舞した。
怪物たちは次第に横へ横へと広がって行き気がつけばグルリと町を取り囲む。それに呼応するように各場所からも攻撃の号令と己を鼓舞する方向が聞こえてくる。
戦況は一応の膠着。
戦っている者たちにとっては盗賊たちの時ほど追い詰められた膠着に感じないが、外から見れば黒い津波が町を飲み込まんとしているようにしか思えないだろう。
実際、冷静に現状を理解しているブレイスとテルミスは内心で頭を抱えていた。
いくら何でも数が多すぎる。
一国の軍隊がその全精力を注ぎこんでようやく、と言うような光景をいともたやすく作り出しておいて尚も森の方角から押し寄せる大群に終わりの兆しが無い。
いったい森の何処にこんな数が隠れていたというのか。
地の底から湧き出てきていると考えた方がまだ現実的なように思う。
侵攻開始時、早朝と呼べる登り始めたばかりの太陽は気がつけば頂点を超えていた。
交代で休憩と昼食を取るようにブレイスは守備隊たちに指示し、テルミスと共にいちど壁の内側へと降りる。
「おや、こんなところに来ていいのかい?」
スープを煮詰める大鍋と、冬を越して硬くなった沢山の黒パンの運び込まれている塞がれた門の前で、のんびりとスープに口を付けていたクリフが顔を折りてきた二人へ向けた。
「昼食の時間だからね。それよりも、もう十分休んだんだからそろそろ働いたら?」
「そう急かすもんじゃないさ。嫌でも後で倒れるほどの魔力を使わなきゃいけないからね、今は温存しておく必要があるのさ」
「どうだか」
言い合いをしながらもテルミスは一杯のスープと、こぶし大の黒パンを二つ受け取る。
硬い黒パンはスープに付けるようにして口の中に放り込み、同じように食べている者たちを見回した。
守備隊の者たちは多少の疲れはありそうだが、まだまだ顔は覇気に満ちていて明るい。
ずっと悍ましい怪物たちが次々に押し寄せる恐怖や、囲まれてポツンと孤立した状況に不安を抱いていないかと心配していたのだが、どうやら杞憂だったようである。
勿論、彼らは目の前しか見ていない。
終わりの見えない怪物の波と、いつかは壊れる円を意図的に考えないようにしているのだろう。
不安に押しつぶされ手元が狂えば、即座に“次の段階”へ戦場が映るのは目に見えている。少しでも今の安心して戦える時間を稼ぐため彼らは己を鼓舞するしかないのだ。
「――い、おぃ――おい!」
テルミスはハッと声の主の方を向く。
そこには心配そうに自分を見下ろすブレイスがいた。
「大丈夫か? 随分と長くボーっとしてたみたいだけど」
「え、あ、ああ、うん。……大丈夫、ちょっと考え事をしていただけだから」
「疲れてるなら少し休め。横になるだけでもだいぶ楽になるぞ」
「今は、そんな事してる暇はないでしょ?」
「そうでもないぞ。見てみろよ」
そう言ってブレイスの指の指した方向を見ると、そこにはゴロリと横になったクリフの姿があった。しかも横になるだけでは飽き足らず、グーグーといびきまでかいて熟睡している。
テルミスはその緊張感の無さに唖然としてしまった。
「え、あれダメじゃない? みんな必死に戦ってるのによくもまあ……」
「そうでもないさ。というか冒険者ならあの態度は見習わなきゃいけないんだぞ」
「えー」
ああはなりたくないなぁ。
「師匠の言ったこと忘れたのか? 『どんな所でも、どんな状況でも、どんな短い時間でも、ちゃんと眠れることに勝る才能は無い』ってやつ」
「そんな事言ってたっけ?」
「言ってた言ってた。それで魔物が“うじゃうじゃ”いる森に丸腰で放り込まれて、木の上で眠る無茶苦茶な訓練をさせられただろ」
「あ、あー……確かにあったかも」
「お前は直ぐに眠れたから印象が薄いんだろうな。イーファなんか七日七晩眠れなくて、最後には気疲れと疲労で気絶しちまったんだぞ」
言われてみれば、そんな事があったかもしれない。
「あーあ、あの頃に戻れないかなぁ。ていうか師匠がポッとここに出てきてくれないかなぁ」
「それはいくら何でも無茶だろ。気持ちは分かるけどさ」
いつもの調子に戻ったテルミスの願望に苦笑いを浮かべるブレイス。
確かに師匠は厳しい人だった。武器の扱いや戦い方、連携の心構えだけでなく、冒険者として生きていくためのあらゆる経験を短期間で三人に叩き込んでくれのだ。背は高くないし可愛らしい尻尾や耳も持っていたが、その愛らしさのある姿とは裏腹にとてつもなく強い人でもあった。
もしも、あの人がここにいたなら、きっと一人であの怪物たちを全部倒してしまうだろう。
テルミスはそう確信できる。
それほどに師匠はテルミスにとって、三人の冒険者にとって憧れの人だった。
「じゃ、少し横になる」
テルミスはそう言って立ち上がる。
向かうのは近く休息所だ。
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