迷宮攻略してたらいつの間にか世界救ってた

新世界の神

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世界を賭けた戦いへ

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それは、朝日とともにやってきた。
薄い赤に染まっていた空が一瞬にして赤黒く変化する。
空の一点に、亀裂が入った。
「空が…破れる…」
誰かが呟いた言葉はなんと、この状況を的確に表しているのだろうか。
不安を煽るように、音を立てて少しずつ亀裂が広がっていく。
音が最高潮に達した時、轟音を立てて、空が弾けた。
水色の破片が舞い散る。
開いた亀裂から地獄のような景色が覗く。
亀裂から、魔物が落ちてくる。
一つの波と見紛うほどの群れ。
その最後尾に漆黒の髪を長く伸ばした男が一人。
紅の瞳がこちらを猊下する。
大瀑布の如き殺気に身体が竦む。
硬直する僕達に、魔神は銃を模った指を向けた。
「っ!」
本能に従って思いっきり横に飛び退く。
直後、さっきまで僕がいた位置に何かが突き刺さった。
それが、合図になった。
魔物が咆哮を上げ、大気が震える。
人間が武器を構え、破れた空に光が煌めく。
獰猛な殺気が辺りを包む。
戦場を幾つもの魔法が飛び交い、血飛沫がそこらじゅうで上がる。
道を塞ぐ魔物を切り捨てて魔神へ接近する。
心臓までの最短ルートを刀に走らせる。
大気を焼き焦がす勢いで走った刀は、しかし心臓の一歩手前で防がれる。
後退しながら幾つかの礫を投げる。
空中で静止したそれを起点に、魔法陣が浮かび上がる。
そこへ、光魔法、極光をぶつける。
魔法陣へ入った瞬間、増幅された極光が障壁へぶつかる。
触れた端から消滅させる滅びの光に、魔王が手を翳した。
空間の歪みが浮かび上がり、光が跳ね返る。
背後には仲間がいる。
避けることは出来ない。
龍鱗を多重展開し、障壁を重ねる。
光が衝突する。
凄まじい衝撃に身体が吹き飛びそうになる。
足を大地に突き立てて踏ん張り、光を受け止める。
数秒か、数分か。
時間の感覚がなくなってきた頃、漸く光が切れた。
たった一度の攻防で腕はボロボロ、脚は震えている。
対して魔神は無傷。余裕の表情を晒している。
「どうした。もう終わりか?」
「まさか…寝言は寝てから言ってくれ。」
「我が障壁をどうにかしたら考えてやらんこともない。まぁ、貴様にどうこうできるなどとは思わんがな。」
「余裕じゃないか。すぐにその余裕を恐怖で塗り替えてあげよう。首を洗って待っておきな。」
僕が首をトントンと叩くと、魔神は不敵に笑った。
世界を賭けた戦いは、壮絶な始まりを迎えた。
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