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魔神戦:其のニ
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「う…げはっ…ごほっごほっ…」
鮮血が降りかかる。
目の前で、魔神が膝を着く。
「なんちゃって。」
軽い声が耳に届き、膝をついていた魔神が目の前で立ち上がる。
その体に傷の跡はない。
にやりと笑った魔神が腕を振りかぶる。
咄嗟に刀を向けたが
「うっ!?」
そんな抵抗も虚しく、ガードをすり抜けた拳が胸を打ち据える。
幸い、装備のおかげで外傷はない。
ただ、衝撃は別だ。
絶大な衝撃波が体を走り抜ける。
目の前で火花が散る。
断続的な痛みが体を襲い、思考が途切れる。
そこに襲い来る五色の龍。
横っ飛びで一匹の噛みつきを回避、続いて宙返りで一匹の突進を躱す。
赤い龍の熱が背を焼くのを感じながら着地、直後に空中へ身を躍らせる。
脚の下を風の刃で構成された龍が通り過ぎる。
目の前に魔神。
瞬く間もなく放たれた蹴りが僕を後ろの龍の口腔へ叩き込む。
その瞬間、顎門が閉じられた。
引き戻すのが遅れた左脚が喰い千切られる。
直後
「あがっ!?」
電流が走った。
傷口を容赦なく灼いた電気は血を伝って心臓を刺激する。
絶叫すら挙げられない想像を絶する痛みの中で、なんとか障壁を張る。
障壁へ電流を逃し、その中で荒く息を吐く。
レベルが上がれば上がるほど化け物じみていく体。
それに救われた。
多少なら問題はない。
いや、問題がないというのは嘘になるが。
辺りを見回して核を探す。
魔力で作られた龍なら、核がある。
長銃を取り出す。
独特な音を立ててスパークする弾丸が核をぶち抜いた。
片足を魔力で作った足で代用し、地面に降り立つ。
直後横合いから襲い来る蒼龍。
その顎を回避して刀を突き込む。
瞬間、刀が蒼炎に巻かれた。
魔法体であるはずの刀を燃やす炎。
咄嗟に手を離し、刀を構成し直す。
障壁を纏わせて核へ突き込む。
障壁を溶かす蒼炎が刀へ到達する前に核を貫き、蒼龍を霧散させる。
風の刃で構成された龍を避ける。
凄まじい威圧感に体が一瞬硬直する。
気づいたときには魔人の掌が僕の腹を薙いでいた。
軽く撫でられただけとは思えないほどの衝撃に胃がひっくり返り、胃の中身を吐き出す。
「うっ…えぉっ…」
胃の中身を吐き出す僕に、魔人の蹴りが炸裂した。
咄嗟に魔力で硬化して防ぐが、数十メートルの距離を開けさせられる。
口の端を拭って顔を上げる。
直後、背後から殺気。
それだけで心臓が止まってしまうかと思うほどの強烈な殺気。
それが叩きつけられる。
呼吸が苦しくなる。
魔神の指が背中に触れた。
あの時の焼き直しのように、ぴったりと。
心臓の位置に。
鮮血が降りかかる。
目の前で、魔神が膝を着く。
「なんちゃって。」
軽い声が耳に届き、膝をついていた魔神が目の前で立ち上がる。
その体に傷の跡はない。
にやりと笑った魔神が腕を振りかぶる。
咄嗟に刀を向けたが
「うっ!?」
そんな抵抗も虚しく、ガードをすり抜けた拳が胸を打ち据える。
幸い、装備のおかげで外傷はない。
ただ、衝撃は別だ。
絶大な衝撃波が体を走り抜ける。
目の前で火花が散る。
断続的な痛みが体を襲い、思考が途切れる。
そこに襲い来る五色の龍。
横っ飛びで一匹の噛みつきを回避、続いて宙返りで一匹の突進を躱す。
赤い龍の熱が背を焼くのを感じながら着地、直後に空中へ身を躍らせる。
脚の下を風の刃で構成された龍が通り過ぎる。
目の前に魔神。
瞬く間もなく放たれた蹴りが僕を後ろの龍の口腔へ叩き込む。
その瞬間、顎門が閉じられた。
引き戻すのが遅れた左脚が喰い千切られる。
直後
「あがっ!?」
電流が走った。
傷口を容赦なく灼いた電気は血を伝って心臓を刺激する。
絶叫すら挙げられない想像を絶する痛みの中で、なんとか障壁を張る。
障壁へ電流を逃し、その中で荒く息を吐く。
レベルが上がれば上がるほど化け物じみていく体。
それに救われた。
多少なら問題はない。
いや、問題がないというのは嘘になるが。
辺りを見回して核を探す。
魔力で作られた龍なら、核がある。
長銃を取り出す。
独特な音を立ててスパークする弾丸が核をぶち抜いた。
片足を魔力で作った足で代用し、地面に降り立つ。
直後横合いから襲い来る蒼龍。
その顎を回避して刀を突き込む。
瞬間、刀が蒼炎に巻かれた。
魔法体であるはずの刀を燃やす炎。
咄嗟に手を離し、刀を構成し直す。
障壁を纏わせて核へ突き込む。
障壁を溶かす蒼炎が刀へ到達する前に核を貫き、蒼龍を霧散させる。
風の刃で構成された龍を避ける。
凄まじい威圧感に体が一瞬硬直する。
気づいたときには魔人の掌が僕の腹を薙いでいた。
軽く撫でられただけとは思えないほどの衝撃に胃がひっくり返り、胃の中身を吐き出す。
「うっ…えぉっ…」
胃の中身を吐き出す僕に、魔人の蹴りが炸裂した。
咄嗟に魔力で硬化して防ぐが、数十メートルの距離を開けさせられる。
口の端を拭って顔を上げる。
直後、背後から殺気。
それだけで心臓が止まってしまうかと思うほどの強烈な殺気。
それが叩きつけられる。
呼吸が苦しくなる。
魔神の指が背中に触れた。
あの時の焼き直しのように、ぴったりと。
心臓の位置に。
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