17 / 43
第4択
自我の選択
しおりを挟む
バーベキューコンロの網に残ったのは焦げカスだけとなった。戻った俺と緒方は、憲司が取り分けてくれていた肉を摂取する。食欲の無さそうだった緒方も、誰かに秘密を打ち明けたことで気が楽になり空腹が襲ってきたようだ。
「お前たち、以前よりも仲良くなってねえか?」
ムラッセは俺と緒方の微妙な距離感の違いを鋭く察した。なんと答えようかとも迷ったが、緒方の方から俺の肩に腕を回して笑顔の対応をしてみせる。
「ヤキモチを焼いているの?」
「ばぁか、そんなんじゃねえよ。ただ、妙に親しくなったんだなって」
「まあね。俊介は僕の秘密を知ってくれている友人だから」
「秘密? なんだよ、それ。俺にも教えろよな」
「むふふ、それは無理って話だよ」
「なぁーんでだよっ。俺には言えない秘密ってなんだよ」
「それを言ったら秘密じゃなくなるだろ。ムラッセには言わないよ~」
頑なに言わない緒方に、ムラッセは「そうかよ」と言って口を曲げて離れていく。緒方と親友だと思っている彼にとって、秘密を明かしてくれないのはとても寂しいものである。
「いいのか? あいつ、拗ねたぞ」
「いいの、いいの。少し経てばケロっとしているから。それよりもさ、ウーバーがずっと君を睨んでいるだけど、何か心当たりが?」
先程は話に挙げなかったが、今や緒方と共存している方が何かと行動がしやすいと思っていた。ウーバーにマークされていることを緒方に伝えると、彼は理解が早く「ふむふむ」と状況を汲み取る。
「彼、分かりやすいほど詩奈に惚れていたからなあ。反対に分かりやすいほど詩奈に相手にされていなかったけどね。まあ、それに気付いてない鈍感さが羨ましくもあったよ」
「詩奈が分かりやすく相手にしていなかっただって?」
思い返してみたが、八方美人の彼女は対等に男性陣に接していたような気がする。俺や憲司と比較してウーバーへの接し方に違いは無かったと思うが、故に恋愛感情が無かったとも言えてしまうということか。
誇っては言えないが、俺は人の繊細な感情を読み取るのが苦手である。
「はぁ、やれやれ。鈍感なのは俊介もだったか」
その言葉の意味が分からず、俺は首を傾げた。緒方はあからさまな溜息を吐き出して、俺に人差し指を向けてきた。
「詩奈が哀れに思えてきた。確かに彼女のやり方は非道だったと思う。でも、歪んでいるなりに俊介を本気で好きだったんだ。――優衣と君が付き合ったときのことを思い出したよ。詩奈、僕たちの前では見せないようにしていたけどさ……」
俺と優衣から報告を受けたその日。緒方が大学構内の図書室で本を借りようと立ち寄ったときだった。人目をはばからず、シクシクと肩を震わせて机に伏す彼女の姿を発見してしまったのだという。
「勝負する前に失恋した気持ちは、僕にも痛いほど分かるな。だからこそ、俊介は罪深き男なんだよ。まあ、詩奈もやり方さえ間違えなければ……おっと、過ぎたことを言っても仕方ないね。兎にも角にも、人が非道な行動を取ってしまうのにはちゃんと理由があるってことだよ」
詩奈の行いに同情の余地があったのではないかと、悟られたような複雑な気持ちになった。そりゃ、俺に対する詩奈の気持ちを汲んでやれなかったのは申し訳ないが、それでも優衣にしようとしていたことや俺への脅迫を考えると見過ごせなかった。
と、自分に非がないことを並べ立てたところで犯罪は犯罪。その犯罪ついでに、俺にはまだ非道を重ねなくてはならない理由が増えた。
「すべてを打ち明けた緒方にだからこそ、今の俺の想いや考えを伝えておきたい」
神妙な面持ちをした俺の顔を見て、緒方の眉間の皺がギュッと寄せる。
なぜ、彼に正直な想いを打ち明けようと思ったのか。既に殺人犯として知られているからか? もしくは罪を誰かと共存しておきたかったのか。
「事情は話すまでもないが、ウーバーを消したい。手伝ってくれるか?」
消したいとはつまり、殺人の仄めかす言い回し。緒方は喉を鳴らした。
余命幾ばくもない友人に何をさせようとしているのか、そんな非難などいくらでも受けてやる。それよりも俺は人生を台無しにしまいと必死なのだ。
「無理だよ……。うん、それは流石に協力できない」
ブンブンとニット帽子を被った貧弱青年は首を横に振って拒否をしてきた。
「あ?」
「無理だって言っているんだよ。殺人だなんて重罪を犯されるわけないだろ。ましてや友人相手にそれをしようだなんて」
「なんだよ、俺たちは秘密を共有し合った仲じゃないか」
「それとこれとは別の問題だよ。ただでさえ僕は、この病魔のせいで家族に迷惑をかけているんだ。犯罪者になってみろ、それこそ家族が世間体から冷遇されて酷い目に遭うじゃないか」
まさか断られるとは思ってもみなかった俺にとって、怒りを抑制させるのは難しかった。それでもグッと堪えて握り拳だけを作る。
「バレなければ問題ない。そのための協力関係だろ?」
「間違っているよ、俊介。もしかして、それって≪悪魔の脳≫の影響かい?」
「……」
残念ながら、これは紛れもなく俺自身の意志だった。ようやく俺は自分の異常さに気付き我に返る。≪悪魔の脳≫の作用を受けなくとも、自分は立派な殺人鬼の思考を宿してしまっていたのだ。
「ああ、もう大丈夫だ。≪悪魔の脳≫に言わされていたんだ」
「やっぱり。どうにも君らしくなかったから」
嘘を吐いた。それも緒方は簡単に信じ込んで。
(今はこれでいい。緒方を味方でいさせることが重要だ)
「もし、僕が協力すると言っていたら、俊介は実際に行動を起こしていたのかい?」
「まさか。俺だって人殺しはしたくない」
「それを聞いて安心したよ」
「……だけど、ウーバーが目の上のたん瘤であることには違いない」
「分かっているよ。話し合いとかでどうにかならないかな」
不可能だろう。詩奈の失踪の裏に俺が絡んでいると、ウーバーは確信を持っているようだ。それに、緒方が介入したところでウーバーが簡単に聞き入れるとは思えない。
「いっそのこと、ウーバーにも全て話すとか?」
「バカ言え。”≪悪魔の脳≫の逆らえずに詩奈を殺しました”とでも告白するつもりかよ。火に油を注ぐようなものじゃないか」
「う~ん、それもそうか。じゃあ、どうしよう」
だから一番簡単な方法として、彼には永遠の無言を誓ってもらうしかないのだ。
この一夏の休暇を終えれば、詩奈の失踪は余計に色濃くなって、いよいよ彼女の家族や警察が動き出す可能性が高い。そうなってくると、疑いを持ったウーバーが俺のことをいの一番で警察に話すだろう。
家族や長谷川先生がいくら全面協力してくれているからといっても、俺の行動や詩奈との関係性を洗い出されては、隠しきれる自信が持てない。
「俺の方でもゆっくり考えるよ。もう今日はよそう」
「大丈夫かい? 1人で背負いすぎないでね」
腹を満たした憲司はどうやらシャワーを浴びに行っており、ムラッセはリビングルームで腕立て伏せをしてカロリーを消費している。ウーバーは恐らく部屋の一室に篭って趣味の読書でも堪能しているのだろう。
野郎共だけで集まれば、華やかさに欠けるのは目に見えていた。それも普段から共に過ごしているだけあって、ペンションに来たからといって新鮮な気持ちで付き合うこともない。語り種となるネタは学校に居るときに話し尽し、今さらわざわざメンバー間で集まって語らうこともなかった。
こうして思うのは、なんだかんだ共に過ごす時間が長かったのだなということ。
だからといって、自分の人生を壊しかねない友人を見過ごすわけにはいかなかった。
毒は排除しなければならない。それも人の人生を変えるほどの猛毒を持っているのであれば、尚のこと。
――やはり、ウーバーを消すことが賢明な判断のようだ。
「お前たち、以前よりも仲良くなってねえか?」
ムラッセは俺と緒方の微妙な距離感の違いを鋭く察した。なんと答えようかとも迷ったが、緒方の方から俺の肩に腕を回して笑顔の対応をしてみせる。
「ヤキモチを焼いているの?」
「ばぁか、そんなんじゃねえよ。ただ、妙に親しくなったんだなって」
「まあね。俊介は僕の秘密を知ってくれている友人だから」
「秘密? なんだよ、それ。俺にも教えろよな」
「むふふ、それは無理って話だよ」
「なぁーんでだよっ。俺には言えない秘密ってなんだよ」
「それを言ったら秘密じゃなくなるだろ。ムラッセには言わないよ~」
頑なに言わない緒方に、ムラッセは「そうかよ」と言って口を曲げて離れていく。緒方と親友だと思っている彼にとって、秘密を明かしてくれないのはとても寂しいものである。
「いいのか? あいつ、拗ねたぞ」
「いいの、いいの。少し経てばケロっとしているから。それよりもさ、ウーバーがずっと君を睨んでいるだけど、何か心当たりが?」
先程は話に挙げなかったが、今や緒方と共存している方が何かと行動がしやすいと思っていた。ウーバーにマークされていることを緒方に伝えると、彼は理解が早く「ふむふむ」と状況を汲み取る。
「彼、分かりやすいほど詩奈に惚れていたからなあ。反対に分かりやすいほど詩奈に相手にされていなかったけどね。まあ、それに気付いてない鈍感さが羨ましくもあったよ」
「詩奈が分かりやすく相手にしていなかっただって?」
思い返してみたが、八方美人の彼女は対等に男性陣に接していたような気がする。俺や憲司と比較してウーバーへの接し方に違いは無かったと思うが、故に恋愛感情が無かったとも言えてしまうということか。
誇っては言えないが、俺は人の繊細な感情を読み取るのが苦手である。
「はぁ、やれやれ。鈍感なのは俊介もだったか」
その言葉の意味が分からず、俺は首を傾げた。緒方はあからさまな溜息を吐き出して、俺に人差し指を向けてきた。
「詩奈が哀れに思えてきた。確かに彼女のやり方は非道だったと思う。でも、歪んでいるなりに俊介を本気で好きだったんだ。――優衣と君が付き合ったときのことを思い出したよ。詩奈、僕たちの前では見せないようにしていたけどさ……」
俺と優衣から報告を受けたその日。緒方が大学構内の図書室で本を借りようと立ち寄ったときだった。人目をはばからず、シクシクと肩を震わせて机に伏す彼女の姿を発見してしまったのだという。
「勝負する前に失恋した気持ちは、僕にも痛いほど分かるな。だからこそ、俊介は罪深き男なんだよ。まあ、詩奈もやり方さえ間違えなければ……おっと、過ぎたことを言っても仕方ないね。兎にも角にも、人が非道な行動を取ってしまうのにはちゃんと理由があるってことだよ」
詩奈の行いに同情の余地があったのではないかと、悟られたような複雑な気持ちになった。そりゃ、俺に対する詩奈の気持ちを汲んでやれなかったのは申し訳ないが、それでも優衣にしようとしていたことや俺への脅迫を考えると見過ごせなかった。
と、自分に非がないことを並べ立てたところで犯罪は犯罪。その犯罪ついでに、俺にはまだ非道を重ねなくてはならない理由が増えた。
「すべてを打ち明けた緒方にだからこそ、今の俺の想いや考えを伝えておきたい」
神妙な面持ちをした俺の顔を見て、緒方の眉間の皺がギュッと寄せる。
なぜ、彼に正直な想いを打ち明けようと思ったのか。既に殺人犯として知られているからか? もしくは罪を誰かと共存しておきたかったのか。
「事情は話すまでもないが、ウーバーを消したい。手伝ってくれるか?」
消したいとはつまり、殺人の仄めかす言い回し。緒方は喉を鳴らした。
余命幾ばくもない友人に何をさせようとしているのか、そんな非難などいくらでも受けてやる。それよりも俺は人生を台無しにしまいと必死なのだ。
「無理だよ……。うん、それは流石に協力できない」
ブンブンとニット帽子を被った貧弱青年は首を横に振って拒否をしてきた。
「あ?」
「無理だって言っているんだよ。殺人だなんて重罪を犯されるわけないだろ。ましてや友人相手にそれをしようだなんて」
「なんだよ、俺たちは秘密を共有し合った仲じゃないか」
「それとこれとは別の問題だよ。ただでさえ僕は、この病魔のせいで家族に迷惑をかけているんだ。犯罪者になってみろ、それこそ家族が世間体から冷遇されて酷い目に遭うじゃないか」
まさか断られるとは思ってもみなかった俺にとって、怒りを抑制させるのは難しかった。それでもグッと堪えて握り拳だけを作る。
「バレなければ問題ない。そのための協力関係だろ?」
「間違っているよ、俊介。もしかして、それって≪悪魔の脳≫の影響かい?」
「……」
残念ながら、これは紛れもなく俺自身の意志だった。ようやく俺は自分の異常さに気付き我に返る。≪悪魔の脳≫の作用を受けなくとも、自分は立派な殺人鬼の思考を宿してしまっていたのだ。
「ああ、もう大丈夫だ。≪悪魔の脳≫に言わされていたんだ」
「やっぱり。どうにも君らしくなかったから」
嘘を吐いた。それも緒方は簡単に信じ込んで。
(今はこれでいい。緒方を味方でいさせることが重要だ)
「もし、僕が協力すると言っていたら、俊介は実際に行動を起こしていたのかい?」
「まさか。俺だって人殺しはしたくない」
「それを聞いて安心したよ」
「……だけど、ウーバーが目の上のたん瘤であることには違いない」
「分かっているよ。話し合いとかでどうにかならないかな」
不可能だろう。詩奈の失踪の裏に俺が絡んでいると、ウーバーは確信を持っているようだ。それに、緒方が介入したところでウーバーが簡単に聞き入れるとは思えない。
「いっそのこと、ウーバーにも全て話すとか?」
「バカ言え。”≪悪魔の脳≫の逆らえずに詩奈を殺しました”とでも告白するつもりかよ。火に油を注ぐようなものじゃないか」
「う~ん、それもそうか。じゃあ、どうしよう」
だから一番簡単な方法として、彼には永遠の無言を誓ってもらうしかないのだ。
この一夏の休暇を終えれば、詩奈の失踪は余計に色濃くなって、いよいよ彼女の家族や警察が動き出す可能性が高い。そうなってくると、疑いを持ったウーバーが俺のことをいの一番で警察に話すだろう。
家族や長谷川先生がいくら全面協力してくれているからといっても、俺の行動や詩奈との関係性を洗い出されては、隠しきれる自信が持てない。
「俺の方でもゆっくり考えるよ。もう今日はよそう」
「大丈夫かい? 1人で背負いすぎないでね」
腹を満たした憲司はどうやらシャワーを浴びに行っており、ムラッセはリビングルームで腕立て伏せをしてカロリーを消費している。ウーバーは恐らく部屋の一室に篭って趣味の読書でも堪能しているのだろう。
野郎共だけで集まれば、華やかさに欠けるのは目に見えていた。それも普段から共に過ごしているだけあって、ペンションに来たからといって新鮮な気持ちで付き合うこともない。語り種となるネタは学校に居るときに話し尽し、今さらわざわざメンバー間で集まって語らうこともなかった。
こうして思うのは、なんだかんだ共に過ごす時間が長かったのだなということ。
だからといって、自分の人生を壊しかねない友人を見過ごすわけにはいかなかった。
毒は排除しなければならない。それも人の人生を変えるほどの猛毒を持っているのであれば、尚のこと。
――やはり、ウーバーを消すことが賢明な判断のようだ。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる