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第4章 三日目の朝、そしてまた事件が起こる
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「藤田さん、いませんか?」
玄関の引き戸の前で、三輪さんが大声で叫んだ。しかし何の反応もない。三輪さんが僕を振り返る。雨でびしょ濡れのその顔は、今までになく緊張していた。「先輩」僕のかすれるような声に、先輩は少し笑って頷いた。
ガララッ
古びて立て付けの悪くなった引き戸が、大きな音をたてて開かれた。中は荒れ放題で、荷物が散乱し、その上に大量の砂やホコリが堆積している。
「いくぞ」
一声かけ、三輪さんは土足のまま床に上がった。僕も恐る恐る框に足をかけ中へと入る。振り返ると、高遠さんが青い顔でこちらを見ている。その可愛らしい歯がカチカチと鳴っているのは、雨の寒さのせいではないだろう。
「ここにいてください」
僕はそう言うと、一歩先へ足を進める。玄関を入った先で、倒れた茶ダンスらしきものを乗り越え、三輪さんが、向こうに続く引き戸を開けようとしていたが、鴨居が歪んで戸が動かず苦戦していた。
「おいアオイ、手を貸せ」
僕は茶ダンスを迂回し、三輪さんの反対側に出ると、戸に手を添え押す態勢をとった。
「せえの!」
と二人で力を合わせると、戸が不意に滑り出しガラっと開く。
「キャー」
高遠さんの甲高い悲鳴が、古い家の中の淀んだ空気を切り裂いた。振り向くと、彼女は手で顔を覆い三和土にうずくまっている。三輪さんは僕の隣で声もなく立っていた。僕は、開けた引き戸の向こうを見られない。
「おい、アオイ」
「はい」
「大丈夫か?」
「え、ええ、何とか」
三輪さんが隣の部屋へ進むのが気配で分かった。
僕は恐る恐る視線を戻す。部屋の中央。そこには、抜けた天井を通して梁にロープをかけ、首を吊った藤田さんの姿があった。
鬱血した顔は見るも無惨に歪んでいて、口からは大きく舌が飛び出している。首にかかったロープは登山用のものではない。木綿製の白いロープだが、かなり古びていて土汚れで茶色く変色していた。足元には、ここの家の住人が置き捨てていったものだろうか、倒れた椅子がひとつ転がっている。
僕は覚悟を決めると、ゆっくり、ゆっくり足を進め、隣の部屋へと入った。
そこはこの家の居間だったのだろうか。畳敷きの広い部屋で、大きな窓の外には縁側があり松林を挟んで海が見えた。天井からぶら下がった藤田さんの体は、僕たちが入ってきた振動か、あるいは空気の動きに反応したのだろうか。最初に見た時より少し回転し、ゆらゆらと揺れている。
三輪さんはその横で、梁のロープの結び目を見ながら呆然と立ち尽くしていた。
「アオイ、早く降ろしてあげよう」
先輩がぶら下がる藤田さんの体に近づくのを、僕は無自覚に制止していた。
「いや待ってください先輩。勝手に、動かしたらまずいのでは」
自分でも思いがけず冷酷なセリフだったので、僕は少し驚いてしまった。
「何言ってんのやアオイ。早く降ろして、救命処置をせんと!」
それは三輪さんも同じだったのだろう。大きな目を見開いて、僕の顔を覗き込む。
「先輩こそ、自分がなに言ってるのかわかってるんですか?!」
素人目にも、もう藤田さんは何時間も前に亡くなっているのがわかる。このまま放っておくのは、あまりに不憫だ。しかし、動かして良いのか? この非現実的な空間で、僕の心はなぜか冷めてしまっていた。
「アオイ、何言ってるか分かってんのか! 昨日まで一緒に話したり、酒飲んだりしてた人やで。このままほっとくなんて、そんな残酷なこと、できへんて!」
「だからと言って……」
「もうええ、お前がやらへんのやったら、俺一人でええ」
先輩が僕の突き出した腕を、邪険の払い除けたその時、
「ちょっと待ってください。喧嘩しないで」
いつの間に、この部屋まで入っていたのだろう。高遠さんが、僕たちを叱ってくれた。
「こんな、こんな状況で喧嘩しないで……」
彼女は、大粒の涙をボロボロと流しながらも、毅然とした瞳でこちらを見つめていた。
彼女の声に熱を覚まされた。確かに遺体を前にしてヒートアップしすぎだ。そう思ったのは先輩も同じだったのだろう。「俺が悪かった」少し恥ずかしそうにそう言って、三輪さんがそのでかい手で僕の肩を軽く叩いた。じっとりと濡れたTシャツ越しに、先輩の緊張感が伝わる。
「アオイ、高遠さんも、すまんかったな。平常心のつもりやったが、どうかしてたわ」
この人でさえ、冷静にいられないこの状況で、僕の精神はもう崩れ落ちそうだ。
「いえ私もすみません。怒鳴ったりして。こんな時、冷静になれるわけないですもの」
「僕もすみません。熱くなりすぎました」
「ふー。それはしゃあないわ。はー、何だって藤田さん自殺なんかしはったんや」
三輪さんが倒れていた椅子を立てようとした、そのとき、
「ちょっと待ってください」今度は高遠さんが、その動きを遮った。
「ん、どうしたんですか、高遠さん」
「藤田さんは、間違いなく亡くなって……」
苦しそうに高遠さんが訊ねるが、結果は一目瞭然だ。
「俺は、医療に関して……その、完全に、素人だと思います。でも、これでは」言いづらそうな三輪さんに、
「そうですか、そうですよね」彼女は少し申し訳なさそうに微笑むと、決然と顔を上げ、ぶら下がる藤田さんの顔を直視した。
「高遠さん……」
「すみません。わたし先ほどの向井くんの意見は利があると思ったのです」
「それじゃあ、やはり警察を待つと?」
「でも、警察は今日は島には来れないでしょうね」
「そうですね。おそらく数日先になるかと」
僕は窓の向こうの黒い空を眺める。外の嵐は、ますますひどくなっていた。
「車の牧場先生が来るのにも時間がかかるやろし、やはりこのままではあんまりや」
苦しそうな顔で先輩が藤田さんを見上げる。
「ええ、そうでしょうね。それで私、思ったんです。まず竜二さんを呼んできませんか」
悲しそうな、しかし決然とした高遠さんの提案に、僕と先輩は顔を見合わせた。確かに、その意見は非常に冷静で的確だ。この島の古くからの住民で、社会人である竜二さんが状況を観察し判断する。どのような形になるにせよ、後々の警察とのトラブルを避ける意味で最善だろう。
「高遠さん、それは良い意見ですわ」
三輪さんも彼女の意見が正しいと判断したようだ。
「それでしたら俺と高遠さんは、海岸にいる竜二さんのグループを呼んでくる。アオイは雨の中をひとっ走りして、敦子さんに町役場へ連絡するよう頼んできてくれ」
ようやく切れ味を取り戻した三輪さんの指示に、僕と高遠さんが頷く。そうだ、僕は僕でできることをやるしかない。
「雨の中一人は危ないさかい、気いつけや」
「三輪さんたちも、気をつけて」
「おう、俺らは大丈夫や。心配なんは……、飯畑さんやな」
そうだった。宿に戻って藤田さんの死を報告すると、飯畑さんも知ることになる。藤田さんと飯畑さんは親密な関係だと僕には見えた。もしかしたら恋人同士だったのかもしれない。彼女はおそらく、嘆き悲しむだろう。
玄関の引き戸の前で、三輪さんが大声で叫んだ。しかし何の反応もない。三輪さんが僕を振り返る。雨でびしょ濡れのその顔は、今までになく緊張していた。「先輩」僕のかすれるような声に、先輩は少し笑って頷いた。
ガララッ
古びて立て付けの悪くなった引き戸が、大きな音をたてて開かれた。中は荒れ放題で、荷物が散乱し、その上に大量の砂やホコリが堆積している。
「いくぞ」
一声かけ、三輪さんは土足のまま床に上がった。僕も恐る恐る框に足をかけ中へと入る。振り返ると、高遠さんが青い顔でこちらを見ている。その可愛らしい歯がカチカチと鳴っているのは、雨の寒さのせいではないだろう。
「ここにいてください」
僕はそう言うと、一歩先へ足を進める。玄関を入った先で、倒れた茶ダンスらしきものを乗り越え、三輪さんが、向こうに続く引き戸を開けようとしていたが、鴨居が歪んで戸が動かず苦戦していた。
「おいアオイ、手を貸せ」
僕は茶ダンスを迂回し、三輪さんの反対側に出ると、戸に手を添え押す態勢をとった。
「せえの!」
と二人で力を合わせると、戸が不意に滑り出しガラっと開く。
「キャー」
高遠さんの甲高い悲鳴が、古い家の中の淀んだ空気を切り裂いた。振り向くと、彼女は手で顔を覆い三和土にうずくまっている。三輪さんは僕の隣で声もなく立っていた。僕は、開けた引き戸の向こうを見られない。
「おい、アオイ」
「はい」
「大丈夫か?」
「え、ええ、何とか」
三輪さんが隣の部屋へ進むのが気配で分かった。
僕は恐る恐る視線を戻す。部屋の中央。そこには、抜けた天井を通して梁にロープをかけ、首を吊った藤田さんの姿があった。
鬱血した顔は見るも無惨に歪んでいて、口からは大きく舌が飛び出している。首にかかったロープは登山用のものではない。木綿製の白いロープだが、かなり古びていて土汚れで茶色く変色していた。足元には、ここの家の住人が置き捨てていったものだろうか、倒れた椅子がひとつ転がっている。
僕は覚悟を決めると、ゆっくり、ゆっくり足を進め、隣の部屋へと入った。
そこはこの家の居間だったのだろうか。畳敷きの広い部屋で、大きな窓の外には縁側があり松林を挟んで海が見えた。天井からぶら下がった藤田さんの体は、僕たちが入ってきた振動か、あるいは空気の動きに反応したのだろうか。最初に見た時より少し回転し、ゆらゆらと揺れている。
三輪さんはその横で、梁のロープの結び目を見ながら呆然と立ち尽くしていた。
「アオイ、早く降ろしてあげよう」
先輩がぶら下がる藤田さんの体に近づくのを、僕は無自覚に制止していた。
「いや待ってください先輩。勝手に、動かしたらまずいのでは」
自分でも思いがけず冷酷なセリフだったので、僕は少し驚いてしまった。
「何言ってんのやアオイ。早く降ろして、救命処置をせんと!」
それは三輪さんも同じだったのだろう。大きな目を見開いて、僕の顔を覗き込む。
「先輩こそ、自分がなに言ってるのかわかってるんですか?!」
素人目にも、もう藤田さんは何時間も前に亡くなっているのがわかる。このまま放っておくのは、あまりに不憫だ。しかし、動かして良いのか? この非現実的な空間で、僕の心はなぜか冷めてしまっていた。
「アオイ、何言ってるか分かってんのか! 昨日まで一緒に話したり、酒飲んだりしてた人やで。このままほっとくなんて、そんな残酷なこと、できへんて!」
「だからと言って……」
「もうええ、お前がやらへんのやったら、俺一人でええ」
先輩が僕の突き出した腕を、邪険の払い除けたその時、
「ちょっと待ってください。喧嘩しないで」
いつの間に、この部屋まで入っていたのだろう。高遠さんが、僕たちを叱ってくれた。
「こんな、こんな状況で喧嘩しないで……」
彼女は、大粒の涙をボロボロと流しながらも、毅然とした瞳でこちらを見つめていた。
彼女の声に熱を覚まされた。確かに遺体を前にしてヒートアップしすぎだ。そう思ったのは先輩も同じだったのだろう。「俺が悪かった」少し恥ずかしそうにそう言って、三輪さんがそのでかい手で僕の肩を軽く叩いた。じっとりと濡れたTシャツ越しに、先輩の緊張感が伝わる。
「アオイ、高遠さんも、すまんかったな。平常心のつもりやったが、どうかしてたわ」
この人でさえ、冷静にいられないこの状況で、僕の精神はもう崩れ落ちそうだ。
「いえ私もすみません。怒鳴ったりして。こんな時、冷静になれるわけないですもの」
「僕もすみません。熱くなりすぎました」
「ふー。それはしゃあないわ。はー、何だって藤田さん自殺なんかしはったんや」
三輪さんが倒れていた椅子を立てようとした、そのとき、
「ちょっと待ってください」今度は高遠さんが、その動きを遮った。
「ん、どうしたんですか、高遠さん」
「藤田さんは、間違いなく亡くなって……」
苦しそうに高遠さんが訊ねるが、結果は一目瞭然だ。
「俺は、医療に関して……その、完全に、素人だと思います。でも、これでは」言いづらそうな三輪さんに、
「そうですか、そうですよね」彼女は少し申し訳なさそうに微笑むと、決然と顔を上げ、ぶら下がる藤田さんの顔を直視した。
「高遠さん……」
「すみません。わたし先ほどの向井くんの意見は利があると思ったのです」
「それじゃあ、やはり警察を待つと?」
「でも、警察は今日は島には来れないでしょうね」
「そうですね。おそらく数日先になるかと」
僕は窓の向こうの黒い空を眺める。外の嵐は、ますますひどくなっていた。
「車の牧場先生が来るのにも時間がかかるやろし、やはりこのままではあんまりや」
苦しそうな顔で先輩が藤田さんを見上げる。
「ええ、そうでしょうね。それで私、思ったんです。まず竜二さんを呼んできませんか」
悲しそうな、しかし決然とした高遠さんの提案に、僕と先輩は顔を見合わせた。確かに、その意見は非常に冷静で的確だ。この島の古くからの住民で、社会人である竜二さんが状況を観察し判断する。どのような形になるにせよ、後々の警察とのトラブルを避ける意味で最善だろう。
「高遠さん、それは良い意見ですわ」
三輪さんも彼女の意見が正しいと判断したようだ。
「それでしたら俺と高遠さんは、海岸にいる竜二さんのグループを呼んでくる。アオイは雨の中をひとっ走りして、敦子さんに町役場へ連絡するよう頼んできてくれ」
ようやく切れ味を取り戻した三輪さんの指示に、僕と高遠さんが頷く。そうだ、僕は僕でできることをやるしかない。
「雨の中一人は危ないさかい、気いつけや」
「三輪さんたちも、気をつけて」
「おう、俺らは大丈夫や。心配なんは……、飯畑さんやな」
そうだった。宿に戻って藤田さんの死を報告すると、飯畑さんも知ることになる。藤田さんと飯畑さんは親密な関係だと僕には見えた。もしかしたら恋人同士だったのかもしれない。彼女はおそらく、嘆き悲しむだろう。
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