夢の記録

さとよだ

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2021.07

2021.07.20 ) 飲食店

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 お昼になったため、兄弟と一緒にイタリア料理をメインに扱うチェーン店へ行った。普段よく行くこの飲食店の料理はどれも美味しく、お気に入りの店でもある。
 今日はパスタにしようか、それともピザにしようか。いろいろ考えながらメニューを手に取って眺めた。すると一つの前に来店した時と違い、メニューに載っている料理数が随分と少ない気がする。
 気のせいだと思うことにし、私はパスタを、兄弟はハンバーグやポテトなど色々頼んだ。料理が届き続々とテーブルに並んでいく。兄弟が頼んだ料理がとても美味しそうに見えて、心のなかで一口くれないかなと思っていた。
 一通り料理を食べ終え、デザートを何か食べたい気分になった。私は再びメニューを手に取り、デザートの欄を見る。
 前に見た時にはあった期間限定のデザートがなくなっていることに気づいた。以前に来店したのは一週間前かそこらだったから、そんなすぐに限定メニューがなくなるとは思えない。やはり気のせいではなかったのだ。また心なしかメニュー表が薄い気がする。
「あぁ、これ前回のメニューなのか」
 私は納得して、食べたかったものとは別のデザートを頼んだ。
 デザートのアイスが来るのを待っていると、隣に一組の男女がテーブルの席についた。
 テーブル席の片側は椅子で、もう片方はソファとなっている。女性がソファに座り、男性が椅子に座ったようだ。二人は式典帰りか何かだろうか。黒をベースにした格式高い服装を身につけていた。
 二人は談笑しているようだったが、少し経つと女性が足下をしきりに気にしだした。その様子に男性が気付き、何があったのか問いかける。
 話を聞いていると、どうやら女性のタイツがソファに引っ掛かったらしい。何とかしてソファから離れようとするものの、中々に外れないようだ。
 あれやこれや画策しているとついに店員がやって来た。女性と同じソファに座っていた私はその場から退くように言われ、指示に従う。
 机を動かし、店員が状況を確認する。しばらくするとタイツとソファの引っ掛かりを無事に外せたようで、周りの人々は安堵した。
 全く、こんなチェーン店にそんな服で来るんじゃないよ。
 まだ来ないデザートを心待ちにしながら、私はそう思った。

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