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学園2
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あの後何事もなかったかのようにホームルームは進んでいった。
「えー今日のホームルームはここまでだよ。今日は授業はないからあとは好きにしててくれ。ただし他クラスの迷惑にならないようにな」
そう言うと先生は教室から出ていった。
「やっと終わった~」
「相変わらず無茶苦茶したな晴翔。あと少し結界が遅れていたら校舎ごと切れていた」
「あはは~すまん瞬」
「もう少し加減してやってくれ」
「今度から気をつけるよ。それで僕が相手した貴族は?」
「真月が監視している」
「それなら安心だね」
「だが、相手は貴族だったから少し面倒なことになるかもしれない」
「面倒なことって?」
「例えば…」
そう言おうとした時だった。
「落ち着いてください!!」
「黙れ教師風情が!私の息子を傷つけたやつがここにいるのは分かってるんだ!!さっさとそいつを出せ!」
廊下の方からなにやら騒がしい声がしてきた。
「…こういうこととかだ」
「あー」
なるほどね。親が出てくるというということか。
「瞬、相手の爵位は?」
「伯爵」
「面倒だね」
「こっちは男爵なのだからどこも変わらないと思うぞ」
「それもそうだ」
さて、ここは大人しく廊下に出るとしますか。正直嫌だけど
「あなたが探しているのは僕のことですね?」
廊下に出てそう聞くと、ものすごい剣幕でこっちを睨んできた。
「お前か!私の息子を傷つけたやつは!」
「あいにく傷は付いていませんよ」
「黙れ!私はセウール伯爵家の当主だぞ!お前みたいなやつが口を聞いていい相手ではない!」
こんなことを聞きながらどうしようか悩んでいると
「なんだ?ハルトまたトラブルに巻き込まれたのか?」
「!?」
と声がしたのでその方を見てみるとハレクがいた。
「そうなんだよハレク。この人の息子から決闘を受けさせられて」
「そうか。それで?」
「簡単に言うと倒しちゃった」
「よし分かったお前が原因だな」
酷すぎない?
「気のせいだ」
「何も言ってないけど?」
「でセウールよ。あなたはどうしたいのだ?」
スルーかよ
「い、いえなんでもありません。では私はこれで」
ハレクの姿を見た途端セウール伯爵は逃げるように消えていった。
「ありがとうハレク。助かったよ」
「お礼はいいがあまりトラブルを起こさないでくれ。今回のはいいが処理が大変なものになると父上が忙しくなってしまうからな」
「できるだけ気をつけるよ」
「なら良し。では私は先に帰っておくよ」
「ああ、ありがとう」
そう言ってハレクは帰って行った。
「…ねえ瞬」
「なんだ?」
「ハレクのやつどっちに帰ると思う?」
「一応お城だと」
「一応って…まあいいや。とりあえず何か起こると困るから監視させといて」
「わかった」
そう言うと瞬は姿を消した。
「さて、僕は屋敷に戻ろうかな『転移』」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ハルトの屋敷内
「ただいま」
「お、帰ってきたか。遅かったな晴翔。もう他の奴らはある程度帰ってきてるぜ」
「そっちが早いだけなんじゃないか龍清。クラスはどうだった?」
「大変だったぜ。クラスのやつからに追いかけ回されてよ。とりあえず同じ感じに追いかけ回されてる勇夜になすりつけて帰ってきた」
「うわぁえぐいことするね~」
「お前はどうだったんだ?」
「僕は貴族の息子に絡まれたよ」
「それだけか?」
「うん」
「…お前に擦り付けるべきだったか」
「なんで!?というか龍清は転移魔法で帰ったら良かったんじゃない?」
「あ、そういえばそうだったな」
わすれてたのかよ
「う~んまあでも押し付けてしまったものは仕方ないな。勇夜に任せるとしよう」
「後で絶対勇夜にしばかれるよ」
「大丈夫だ。何とかなる」
「本当かよ」
「さあな」
そう言った矢先
「龍清はいるか!!!」
「うお!?」
疲れ果てた顔の勇夜が帰ってきた。
「仲良いね」
「どこがだよ!」
「さあ、龍清お話しようか」
「ちょ、落ち着け勇夜!」
「俺は冷静だよ」
「冷静なやつが剣を抜くか!」
「手が滑るかもしれないけど許してくれよ」
「おいまっ、ギャーーーー!!!」
僕は2人を囲んで防御結界を貼りながらとんでもない斬撃を繰り出す勇夜を龍清が応戦するという光景を眺めることにした。
「えー今日のホームルームはここまでだよ。今日は授業はないからあとは好きにしててくれ。ただし他クラスの迷惑にならないようにな」
そう言うと先生は教室から出ていった。
「やっと終わった~」
「相変わらず無茶苦茶したな晴翔。あと少し結界が遅れていたら校舎ごと切れていた」
「あはは~すまん瞬」
「もう少し加減してやってくれ」
「今度から気をつけるよ。それで僕が相手した貴族は?」
「真月が監視している」
「それなら安心だね」
「だが、相手は貴族だったから少し面倒なことになるかもしれない」
「面倒なことって?」
「例えば…」
そう言おうとした時だった。
「落ち着いてください!!」
「黙れ教師風情が!私の息子を傷つけたやつがここにいるのは分かってるんだ!!さっさとそいつを出せ!」
廊下の方からなにやら騒がしい声がしてきた。
「…こういうこととかだ」
「あー」
なるほどね。親が出てくるというということか。
「瞬、相手の爵位は?」
「伯爵」
「面倒だね」
「こっちは男爵なのだからどこも変わらないと思うぞ」
「それもそうだ」
さて、ここは大人しく廊下に出るとしますか。正直嫌だけど
「あなたが探しているのは僕のことですね?」
廊下に出てそう聞くと、ものすごい剣幕でこっちを睨んできた。
「お前か!私の息子を傷つけたやつは!」
「あいにく傷は付いていませんよ」
「黙れ!私はセウール伯爵家の当主だぞ!お前みたいなやつが口を聞いていい相手ではない!」
こんなことを聞きながらどうしようか悩んでいると
「なんだ?ハルトまたトラブルに巻き込まれたのか?」
「!?」
と声がしたのでその方を見てみるとハレクがいた。
「そうなんだよハレク。この人の息子から決闘を受けさせられて」
「そうか。それで?」
「簡単に言うと倒しちゃった」
「よし分かったお前が原因だな」
酷すぎない?
「気のせいだ」
「何も言ってないけど?」
「でセウールよ。あなたはどうしたいのだ?」
スルーかよ
「い、いえなんでもありません。では私はこれで」
ハレクの姿を見た途端セウール伯爵は逃げるように消えていった。
「ありがとうハレク。助かったよ」
「お礼はいいがあまりトラブルを起こさないでくれ。今回のはいいが処理が大変なものになると父上が忙しくなってしまうからな」
「できるだけ気をつけるよ」
「なら良し。では私は先に帰っておくよ」
「ああ、ありがとう」
そう言ってハレクは帰って行った。
「…ねえ瞬」
「なんだ?」
「ハレクのやつどっちに帰ると思う?」
「一応お城だと」
「一応って…まあいいや。とりあえず何か起こると困るから監視させといて」
「わかった」
そう言うと瞬は姿を消した。
「さて、僕は屋敷に戻ろうかな『転移』」
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ハルトの屋敷内
「ただいま」
「お、帰ってきたか。遅かったな晴翔。もう他の奴らはある程度帰ってきてるぜ」
「そっちが早いだけなんじゃないか龍清。クラスはどうだった?」
「大変だったぜ。クラスのやつからに追いかけ回されてよ。とりあえず同じ感じに追いかけ回されてる勇夜になすりつけて帰ってきた」
「うわぁえぐいことするね~」
「お前はどうだったんだ?」
「僕は貴族の息子に絡まれたよ」
「それだけか?」
「うん」
「…お前に擦り付けるべきだったか」
「なんで!?というか龍清は転移魔法で帰ったら良かったんじゃない?」
「あ、そういえばそうだったな」
わすれてたのかよ
「う~んまあでも押し付けてしまったものは仕方ないな。勇夜に任せるとしよう」
「後で絶対勇夜にしばかれるよ」
「大丈夫だ。何とかなる」
「本当かよ」
「さあな」
そう言った矢先
「龍清はいるか!!!」
「うお!?」
疲れ果てた顔の勇夜が帰ってきた。
「仲良いね」
「どこがだよ!」
「さあ、龍清お話しようか」
「ちょ、落ち着け勇夜!」
「俺は冷静だよ」
「冷静なやつが剣を抜くか!」
「手が滑るかもしれないけど許してくれよ」
「おいまっ、ギャーーーー!!!」
僕は2人を囲んで防御結界を貼りながらとんでもない斬撃を繰り出す勇夜を龍清が応戦するという光景を眺めることにした。
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