【R18】逆さの砂時計(完結)

梅見月ふたよ

文字の大きさ
221 / 244
おまけ

合縁奇縁のコンサート 53

しおりを挟む
vol.60 【『オロンジュ・アムール』】

「おはようございます。昨夜はお楽しみでしたか?」

 クロスツェルと二人で、朝食と引き払いの為に一階へ降りた途端。
 女将らしき昨夜の女性に、そう尋かれた。

 軽く下げた頭や、穏やかな口調は、一見すると礼儀正しい。
 ただ、目元と口端の曲線には、微妙ないやらしさを感じる。
 この女将、どうあっても、私達をからかわずにはいられないらしい。
 だが。

「おはようございます。ええ。昨夜というよりは早朝、王都の美しい景観をじっくり堪能させていただきました。東側の角部屋は夜明けから眩しすぎて不評とのことでしたが、あれはあれで、気分が良い目覚めになりますね」

 クロスツェルも、胡散臭い神父の顔で、にこやかに平然と答えた。
 初手のウザ絡みに失敗したと悟った女将が、一瞬悔しそうに唇を噛む。
 いや、どうしてそんなことで悔しがるのか、よく分からんのだけども。
 しかし、場慣れしてるらしい女将は、すぐに気を取り直した。

「ありがとうございます。お客様方のお気に召されたようで、当方としても喜ばしく思います。またご縁があれば、今回と同じ部屋にご案内しますね。朝食は、体に負担が少ない、軽めの物をご用意しましょうか?」
「ご配慮をいただき、ありがとうございます。ですが、私と彼女はこれから長い旅に出るところでして。可能であれば、腹持ちが良い、しっかりとした朝食をお願いできますか?」
「ま、まあ! 長い……新婚旅行ですか⁉︎」
「似たようなものです」
「おいこら待て、クロ」
「まあまあ! 私としたことが、気が回りませんで! ええ、もちろん! 夜まで歩いても走ってもまだ体力と気力があり余るような、しっかりとした朝食をご用意させていただきます! ごちそうさまです!」
「いや、ごちそうさまってなんだよ。意味不明すぎるだろ」
「あなたあ~っ! 二人分の朝食を、ガッツリでお願いしまーす!」
「あいよー!」

 一転して上機嫌になった女将が、軽い足取りで食堂へと走っていく。
 他の客を無視するような大声に、女将の夫らしき調理人の返事が被った。
 私は、階段の下で足を止めたクロスツェルの横顔をジトーッと睨む。

「テキトーな返しをしやがって。お前と結婚した覚えなんかないぞ」
「貴女と私の二人旅なのだから、似たようなものには違いないでしょう?」

 クロスツェルも、右手側に立つ私を見下ろして、にっこり笑う。
 教会で見慣れてた、いつもの笑い方だ。
 今朝のやり取りで調子を取り戻したらしいのは、良いんだが……
 理不尽だと解ってても、余裕がある態度を取られるとやっぱりムカつく。
 本性は臆病者でヘタレなクセに!

「ハァイ、そこのお二人さん。悪いんだけど、ソコ通っても良いかしら?」
「っ、と」

 いつどこで誰が現れるか判らないこの状況を、二人旅と言えるのか?
 なんて突っ込んでやろうかと、口を開きかけた瞬間。
 背後からやけに明るい女の声が降ってきた。
 振り向けば、階段の五段上くらいに男をゾロゾロと引き連れた女が居る。
 パッと見では三十代後半の男女、合わせて十人くらいの……騎士、か?
 全員が同じ型の、白い制服? を着て、腰に剣をぶら下げてる。

「ああ、階段を塞いでしまいましたね。すみません……どうぞ」
「コッチこそ、二人の時間を邪魔しちゃって、ごめんなさいね」

 クロスツェルが私の両肩を軽く押して、階段の脇に避けた。
 先頭に立つ女が、青いつり目をイタズラっぽく細めて、階段を降りる。
 後頭部で一つに束ねた緩やかで長い金色の髪が、ふわっと宙に流れて。
 甘酸っぱいのに清々しさも感じる独特な香りが、私の鼻をくすぐった。
 なんだっけ、この、微かな苦みと植物の青さも混じってる匂い。
 確か……

「『オレンジ』? だっけ?」
「? オレンジがどうかしましたか、ロザリア」

 そうだ。浮浪児してた頃に見かけた、オレンジとかいう名前の果物だ。
 アリアも私も食べた記憶はないけど、匂いが強烈だったから覚えてる。

「あら……ソッチの方、オレンジが好きなの?」

 男達が全員降り切ったところで、女がピタッと足を止めて振り返った。
 男達の間をすり抜けて私達に近付き、軽く腰を曲げて私の顔を覗き込む。
 好奇心旺盛でやんちゃな猫を連想させる丸っこい瞳に、帽子を浅く被った私の訝しげな顔と、クロスツェルの不思議そうな顔が、交互に映る。

「……ふぅん。子供っぽく見えるわりに、それなりの場数は踏んでるのね。ワケありなのかしら? アナタ達、二人揃っていろいろと大変そう」
「「!」」
「そんなお二人に、ささやかな応援の品を差し上げましょう」

 姿勢を正した女が、右手の指先をパチンと鳴らす。
 それが何かの合図だったのか。
 女のすぐ後ろに居た男が一人、女と頷き合い、宿の外へと駆け出した。

「とりあえず調理人のリックさんに預けておくから、食後のデザートとして味わってちょうだい。今回のお代は不要だけど、もしも気に入ったのなら、南方領のネアウィック村にもぜひ立ち寄ってみて。そこでなら、どこよりも新鮮で安全に、安く手に入るから。では、お先に失礼」
「「あ、ありがとうございます?」」
「どういたしまして」

 女が私達に手を振って踵を返し、男達と一緒に食堂へ向かう。
 そっちのほうから聴こえてきた女将と調理人と数人の声が、集団に対して「おはようございます、お客様」とか言ってる辺り、あの集団はこの宿屋の護衛とかではないらしい。
 騎士っぽい堅苦しさもありつつ、どことなく粗野な印象も受ける集団が、これから王都を出ていくのか、王都に来たところなのか。

 なんにせよ、見知らぬ赤の他人に見返りもなく物をほいほいあげるとか。

「下町のおばちゃんとかアリア信仰の関係者とか、女子供に下心ありありの拉致誘拐犯とかならともかく、都会の騎士にも居るんだな、ああいう人種」
「いえ。王都のように人口が多いところでは、様々な犯罪への警戒心から、安易な金品の譲渡を法律で禁じたり、倦厭けんえんしたりが当たり前です。おそらく彼らは南方領から来たばかりの、比較的小さな軍事集団だと思いますよ」
「南方領の、なんだっけ? ネアウィック村?」
「ええ。ネアウィック村にも立ち寄ってみて、と言っていましたね」
「…………なんか、すっっごく聞き覚えがある名前なんだけど」
「聞いていましたね。ごくごく最近、中央教会で」
「だよなー……。ってことは、バーデルコーヒーノキ絡みでこっちに来たんかな」
「なんとも言えませんが。ネアウィック村の、延いてはミートリッテさんの関係者が王都に入っているのなら、プリシラはとっくに把握済みでしょう」
「だと思うか?」
「心配でしたら、レゾネクトに伝えておきますか?」
「……一応、引き払いが済むまでは注視しとく。なんもなけりゃ放置で」
「そうですね。彼らのご厚意で、デザートまでいただけるとのことですし。まずは朝食をしっかり取って、ひと息ついてから出発しましょう」
「ん」

 差し出されたクロスツェルの手を取って、二人で食堂へ入る。
 一階の東端、廊下と客室四部屋分を取り込んだ大部屋には、北側に厨房と品出し用のカウンターが見える、広い飲食スペースが確保されていた。
 飲食スペースには、四人から六人で囲める長机と椅子のセットが八個。
 五人一組で席を分けたらしい集団は、南端のセットを二つ埋めてる。
 私とクロスツェルも、女将の勧めで集団の北隣、東側の窓付近に座った。
 陽光が射し込む上げ下げ窓の向こう、朝の水色に染まった空が見える。
 ガラス越しに感じる賑やかな気配は、一日の始まりを歌っているようだ。
 時々聴こえる小鳥の鳴き声が、耳に心地好い。

「お待たせしました。どうぞ、ごゆっくりお召し上がりください」

 席に座ってから十分と経たず。
 集団と私達の前に、ボリュームたっぷりで彩り豊かな料理が並ぶ。

 音まで旨い燻製肉のステーキと、甘辛いソースを掛けたまん丸な肉団子。
 鶏もも肉に塩を振った串焼きと、牛の尻尾をじっくり煮込んだスープ。
 具沢山なポテトサラダには、瑞々しいレタスと真っ赤なトマトを添えて。
 主食のバターロールにリンゴジャムが付いてきたのは、ちょっと嬉しい。
 
 それらが出揃ったタイミングで、集団を離れていた一人も加わり。
 全員同時に食事を始め、集団のほうがさっさと食べ終わってしまった。

「お二人はごゆっくり。記憶に残る良い旅を」

 味わって食べたのか? と、疑問に感じる素早さで食べ終わったわりに、集団が使ってた食器は一つ一つが綺麗に片付いていて。
 それをまとめて厨房に返した後も、長机を布巾で拭いて、椅子を戻した。
 私達は満足な礼も言えないまま、凄まじく速い退室を見送る。

「……騎士って、全員があんな感じなんかな」
「時間に厳しい印象はありますが……食事の面までは、なんとも……」

 集団の三倍くらい時間を掛けて食べ終わり、何気なく窓に目をやると。
 引き払いを終えたらしい集団が、ぞろぞろと歩いていくのが見えた。
 方向的に、集団が向かってるのは、中央教会か王城だろう。
 これならわざわざ報告するまでもなさそうだと、息を吐けば。
 両手にそれぞれ銀色のトレーを乗せた女将が、席の横に歩み寄ってきた。

「こちらはリアメルティ騎士団の方から、お二人への贈り物だそうです」
「リアメルティ騎士団?」
「先ほど、お二人の隣の席で食事をされていた方々です」
「ああ。彼らが……はい、伺っています。ありがとうございます」
「お二人は幸運ですよ。こちらの『オロンジュ・アムール』は、南方領で今一番人気の限定生産品です。王都では滅多に手に入らないので……お二人がうらやましいです! 後でぜひ、味の感想を聴かせてくださいね!」
「そうなんですね。分かりました」
「それと、こちらも。国内初生産のコーヒーだそうです。とっても苦いので砂糖を加えて飲むと良いようですよ。こんなに真っ黒な飲み物、私は初めて見ました。匂いは香ばしくて良いのですが、飲むには勇気が要りそうです」
「え。そんなに黒いの?」
「ええ、それはもう。見た目は完全に炭か何かですよ、これ」

 女将がトレーを長机の上に乗せて、ワイングラスとカップを私達に配る。

 ミントの葉を飾るワイングラスに詰められてるのは、オレンジゼリーか。
 ちょっと硬めで、崩された形のまま気泡を孕んでるからか、涼しげだ。
 それに反して、円筒型の白いカップに入ってる液体は、確かに黒い。
 真っ黒っていうより、琥珀色をめちゃくちゃ濃くした感じ?

「これは……炭だな。うん。ちょっと黄色っぽい炭にしか見えん」
「ですよね。あ、角砂糖も二つずつ置いて行かれましたから、どうぞ」
「ありがと」
「ありがとうございます」
「いえいえ。あ、空いた皿はこちらで片付けますね。ごゆっくり」

 角砂糖を二つ乗せた小皿も、私とクロスツェルの前にそれぞれ置いて。
 代わりに、食べ終わった食器をトレーで回収して、厨房へ向かう女将。
 私はワイングラスに入ってる持ち手が異様に長いスプーンを取り出して、グラスの縁まで詰まってるオレンジゼリーを軽く突いてみた。
 プルプル揺れる、半透明なオレンジ色のゼリー。
 スプーンで掬っても、落ちたりしないでプルプルしてる。

「なんか、食べ物っぽくないな。見た目的に」
「もしかして、ゼリーを食べるのは初めてですか?」
「ここまでしっかり固まってるのは初めてだな。私が食べたゼリーはもっとドロ~ッとしてた。オレンジ味ってのも、初めてだ」
「なるほど。実は私も、オレンジゼリーは初めてです」

 初めて食べるオレンジゼリーが一番人気の生産限定品とか、贅沢だな。
 クロスツェルも、取り出したスプーンでゼリーを掬って。
 二人で同時に食べた。

「あ。美味しい。肉料理の後だからか、口の中がスッキリするな」
「そうですね。甘くても、くどさは感じませんし。香りは控えめかな?」
「うん? 控えめか? これ。結構強めだと思うけど」
「……ああ。コーヒーの香りで惑わされたのかもしれません」
「コーヒーの匂いもすごいもんな。飲めるかな、これ」
「オレンジゼリーと一緒に飲むのは気が引けますが。試しに……」

 スプーンをワイングラスに刺したクロスツェルが、コーヒーを一口含む。

「……オレンジゼリーの味と香りがコーヒーの苦みで消えてしまいますね。やはり、別々で食したほうが良いです」
「角砂糖は入れたほうが良さげ?」
「私には少し薄く感じたので入れませんが、入れたほうが飲みやすいかも」
「そういう感じかあー。じゃ、オレンジゼリーから食べ尽くすか」
「はい」

 カップを脇に置いて、まずはオレンジゼリーを制覇する。
 肉料理のせいで、それなりにお腹いっぱいだったんだけどな。
 二人してペロッと平らげてしまった。なんなら胃が落ち着いた感もある。
 次いで、角砂糖を一つ溶かしたコーヒーを一口飲んで。
 危うく噴き出しかけた。

「うええっ⁉︎ おま、こんな苦いのをシレッと飲んでたのかよ!」
「え? 確かに苦みはありますが、そんなに顔を歪めるほどでは」
「無理無理! こんな濃くて苦いの、砂糖無しで飲むとか絶対無理!」
「はあ。まあ、味覚には個人差がありますから。私の角砂糖もどうぞ」
「ありがと! 貰う!」

 私とクロスツェルの角砂糖、合わせて四つを溶かしても、まだ苦い。
 こんなもんを薄いだなんて、よく言えたな。個人差にしても信じられん。

「くっそー。コーヒーを飲んでから、オレンジゼリーを食べれば良かった」
「それだと、オレンジの味が楽しめなくなると思いますよ」
「そりゃ、多少感じにくくはなるだろうけどさ。後味が苦い~っ!」
「王都を出る前に、甘いお菓子でもご馳走しますよ」
「んじゃ行こう。すぐ行こう。苦いのは苦手だ」
「はい。一息ついたら行きましょう。食後すぐに動くと体に良くないので」
「ぬああ~~……」

 長机に突っ伏す私を見て、クロスツェルがくすくすと笑う。
 グラスに水を入れて持ってきた女将も、肩を揺らして笑う。

 結局、それから三十分くらいは、女将を交えた感想大会を開催して。
 集団と同じように食器と長机と椅子を片付けて、宿を引き払った。
 口の中の苦みは取れなかったけど、甘いお菓子を当てにして、都へ出る。

「ありがとうございました。またのお越しを、心よりお待ちしております」

 宿屋の玄関先で、女将が頭を下げて私達を見送った。
 私達も手を振って、多分二度と来れない場所に別れを告げる。

「さて、と。まずは甘いお菓子だな。それで?」
「乗り合い馬車で王都から出て、北西へ向かいます」
「北西?」
「そちらのほうで、貴女に聴かせたい、面白い話があるんですよ」
「へえー? どんな話?」
「それは、現地に着いてからのお楽しみ、ということで」
「もったいぶってんなあ。良いけど、面白くなかったら頭グリグリの刑な」
「あれはやめてください。本当に痛いので」
「それは、お前の話次第だ。行くぞ、クロスツェル!」
「あ! 待ってください、ロザリア!」

 足元と前方に気を付けて、とか言ってるクロスツェルを置いて駆け出す。
 街壁が近くに見える王都の端で見上げた空は、眩しいほどに青かった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

処理中です...