死んだのに異世界に転生しました!

drop

文字の大きさ
143 / 203
第4章

散歩の内容

しおりを挟む
白羅 side

「え?...本当なんですか?」

「うん、この2匹の散歩だよ。
スライムの方がプニ、トビウサギの方がモチだ。散歩コースは、この2匹が決めたルートで白羅君達はついていってもらう」

僕達は拍子抜けなお題に呆然としているが、ナギアは話を進めた。
散歩と言っても、この可愛らしい2匹の従魔に付いていくだけの簡単な内容だ。
何だか犬の散歩を押しつけられた感じで、いい気分はしなかった。

「そんな簡単な内容で大丈夫ですか?
私達はドーイさんが言っていた地獄の様な内容を想像していたので、何だか驚きです」

佐倉さんが僕達の思っていた内容をナギアに直接聞くと、ナギアの苦笑いをした後、怪しげに口角を上げてニヤけた。

「...へぇ~、ドーイさん達がどんな内容を吹き込んだかは知らないけど、戦闘経験の少ない人にいきなりハードなお題は出さないよ。
別に『今から1時間以内にギルドのSランク以上の依頼を5つ達成しろ』とかでもいいよ?」

「...すみません、私達には無理です」

「大丈夫ですよ、今回は『散歩』ですから安心してください。
...少なくとも命の保証はしますから。

モチ、プニ、今回は自由に散歩していいけど、条件をつけるよ。
魔物が怯えて出てこなくなるから、気配は勇者達にしか出さないようにすること。
散歩コースは自由だけど、勇者達が付いてこれるようにペース配分をしっかり考えること。
勇者達が魔物と戦闘に入った時、すぐ終わらせず手助け程度で守ってあげてね」

ナギアが2匹の従魔に話している内容を聞くと、Fランクと言われる魔物より僕達が弱いみたいな言い方で舐められてる感じた。

僕達だって、この世界に来てから頑張って鍛えてきたんだ!とナギアに言ってやろうと思い前に出ようとすると、ドーイさんに肩を掴まれた。

「勇者様達は誤解を抱いていそうなので、説明させてもらいます。
冒険者や世間一般からスライムやトビウサギはFランクの魔物であり、人に無害な存在とされてますが、2人の従魔は違います」

「2人の?」

「トビウサギの方はリルリアさんの従魔で、スライムは師匠の従魔なんです。

師匠達の従魔は測っていませんが、SSSランクの魔物以上の実力を持ってます。そして、SSSランク冒険者になった私達でも倒す事など出来ないと思ってる程の実力です」

「SSSランク以上...」

正直、SSSランク以上と言われてもどのくらい強いのかが想像出来ない。
そういえば、あの赤いスケルトンは魔物のランクでどのくらいだったのだろう?

「ちなみに、私達が勇者様達を助けた時に倒した[リベンスケルトン]はSランクになったばかりなので、Sランクの中では弱い方です。

それと、勇者様達は忘れていると思いますが、ここは滅失の大陸です。S以上の冒険者ですら生きて帰ってくることが困難な場所なので気をつけてください...」

「...あっ!」

そうだった、ナータリャクラ国の冒険者ギルドから扉を潜って来たから、ここが滅失の大陸であり危険な場所という事をすっかり忘れていた。
ということは、ナギアが僕達に出したお題はただのお題ではなかったという事なのか...

「ふふふ?みんな気づいたみたいだね。
『犬の散歩』から『高ランク魔物巡り』に印象が変わったりしたかな?

まぁ、そんな事はどうでもいっか。
一応少し不安を感じてると思うから、このアイテムバックを1人1つ渡しておくよ~」

どうでも良くない!と心の中で思っていると、ナギアは僕達に鞄を1つずつ渡してきた。

「中には
・回復薬×10
・魔力回復薬×20
・解毒薬×30
・解痺薬×30
が入っているからどんどん使っていいよ。
中身から察する事が出来ると思うけど、滅失の大陸に生息する魔物は毒や麻痺も使うから注意ね。
実力は弱くてもSランク以上が生息しているから、見た目が弱そうでも警戒を怠ってはダメだよ。
もし散歩中に巨大な龍を見つけても刺戟したらダメだよ?根は優しいけど怒ると怖い魔物だから攻撃しないように!

質問は何かあるかな?」

「...はい、先に聞くべき事だったのですが今聞きます。私達はあなたを何と呼べば言いでしょうか?
ドーイさん達は師匠としか言わないので、名前を知る機会がなかったのです。だから、私達に名前を教えてくれませんか?」

僕達はナギアから受け取った鞄の中身の内容に驚いてしまって質問など思いつかない状態の中、佐倉さんが質問をした。

「あっ...自己紹介も今の内にしておこうか。
冒険者のナギア・ハールトークです。
今のところ修行をするとは言ってないから、気軽にナギアとでも呼んでください」

ナギアの後に僕達も簡単な自己紹介をした。
この大陸に住んでいると前に会った時も言っていたが、改めて滅失の大陸で住んでいると言われると、本当だったんだなと思った。

「それじゃあ、そろそろモチとプニも散歩したくて跳ね回ってるから行ってきてください」

「「「「「はい」」」」」

僕達は先に行ってしまってる従魔の後を追うように走ってついていくのだった...





「さて、勇者達は散歩に行ったし次の作業に移ろうかな~」

「師匠は次に何をするのですか?」

「作業に移るといっても、帰ってきた後の質問を考えようと思ってね。
人は1人1人違う価値観を持ってるから、ちょっとだけ確認したいんだよ。

もし『お前は〇〇だから敵だ!』とか思うやつなら、強くさせたくないね。

...そういえば、ドーイさん達が勇者達に僕の凄く恐いイメージを埋め込んでるみたいだけど、そんなに修行を好きになってもらえたんだね!
勇者達が帰ってくるまでの時間はたっぷりあるから、今までの総復習といこうか!」

「ひぃっ...」

「駄目だよ。何処に逃げても捕まえるからね」

『生き抜いた者』のメンバー全力で逃げようとしたが、一瞬でナギアに捕まり修行場に連れていかれるのだった...




======================
どうも!こんにちは

もうすぐクリスマスですね...
皆さんはどう過ごしますか?
私は友達から連絡が来れば遊びに行きますが、来なければいつも通りですね。(フリー)

このフリーを使って
始めに書こうと思っていた
『死んだのに異世界に転生しました!』を閑話として出すのも楽しそうですねw
しおりを挟む
感想 586

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

処理中です...