1 / 13
俺は、冒険がしたい 1
しおりを挟む
街外れの小さな村に住む少年ジュンは、妹と二人で平和に暮らしていた。
ジュンは、いつも世界を歩き回る冒険家になる事を夢見ていた。
ジュンの両親は、去年村から出て行ったきり帰って来なくなった。
その日から妹は、毎日寂しくて泣いてばかりで、兄もどこかへ行ってしまうのではないかと、心配でずっと兄から離れなくなった。
そんな妹の事を思い一時も離れず自分の夢を捨て妹の側にいる事を決意した。
毎日、大変な畑仕事を二人で仲良くこなし、貧乏生活だが平和に過ごしていた。
いつも、穏やかな村が珍しく騒がしい、気になった兄弟は騒ぎの元へ向かう事にした。
どうやら、この村の誰かが王都で盗みを犯したらしい。
しかも、相手は王族
今朝、王都から騎士が現れ盗みを犯した者がこの村に住む俺の親友 太郎だと疑いをかけ、太郎が連行されそうになっていた。
「俺は、知らない! この村から出てないんだから盗み何て出来るわけがないだろ!」
「黙れ! お前が盗みを犯したと証言した者がいるんだ! 大人しくついてこい! 後は、裁判で言いたい事を言え!」
もちろん、太郎はやっていないと主張するが騎士は、取り合ってくれる気配すらない。
この時代の裁判は、裁判と言う名ばかりの公開処刑場、始まれば有罪がほぼ確実、ただの裁きの場でしかない。
つまり、連れて行かれたら最後、死刑宣告を受けて終わりなのだ。
周りの大人達は、見てるだけで助けようとしない。
そんな事をすれば、自分の身が危なくなる。
みんな自分が可愛いのだ。
俺は、この事態を見ていられなくなり、親友を助けるためこの濡れ衣を張らそうと考えた。
騎士に向かって、「盗まれた宝剣と真犯人を見つけ出すから太郎を解放してけれ!」 と、叫んだ。
騎士は、面白い物を見つけたような嬉しそうな顔で笑い答えてくれた。
「良かろう。 お前の心意気を買い、1ヶ月の猶予を与える。 それまでに盗まれた宝剣を無事に持って来たならば、この者を無罪にしてやろう。 その代わり、出来なければお前も死罪とする。」
妹を見て一瞬戸惑うもジュンは、本当の犯人と宝剣を探す旅に出る決心した。
その盗まれた宝剣を取り返す事が出来たら親友を死罪から助けると約束してもらい連れて行かれる太郎を見送った。
次の日の朝
旅支度を済ませ、妹を説得し、村を出ようとしたら
幼馴染の女の子 陽子が現れ照れ臭そうにしている。
「あんた一人じゃ不安だから一緒に行ってあげるわ。」
「ありがとう。 実は不安だったけど、陽子がいると心強いよ。」
二人で旅に出ようとしたら、村のもう一人の親友 源太が現れた。
源太は、小さい頃から鼻水を垂らし、いつも半笑いで、奇行も多く何を考えてるわからないが、俺は見ていて面白いから意外と好きだ。
源太は、旅に着いて行く事が出来ないと言い。
だが、きっと役に立つよ。と言って鼻水を垂らしながら、汚い袋を俺に渡してきた。
汚い袋は、鼻水まみれだが、有り難く受け取る事にした。
宛のない長く厳しい旅になるだろうが、幼馴染の陽子が一緒なら寂しくないし、心強い。
困った時は、源太の贈り物に頼る事にしよう。
「ここからが俺の冒険だ。 世界には、小さな一歩だけど俺には、大きな一歩だ。」
村から出てしばらく歩くが宛がないので進む方向に困る。
早速だが、困った時に役に立つと言っていた物を頼らせて貰う事にした。
鼻水源太からの贈り物だから正直、宛に出来ないが
もしかしたら、あの有名なパイレー○オブカリビアに出てくる「欲しい物を指し示すコンパス」的な物かも知れない。
期待半分、残念半分で源太が渡した汚い袋の中を見てみた。
盗まれた宝物が入っていた。
「「源太ー!」」
ジュンは、いつも世界を歩き回る冒険家になる事を夢見ていた。
ジュンの両親は、去年村から出て行ったきり帰って来なくなった。
その日から妹は、毎日寂しくて泣いてばかりで、兄もどこかへ行ってしまうのではないかと、心配でずっと兄から離れなくなった。
そんな妹の事を思い一時も離れず自分の夢を捨て妹の側にいる事を決意した。
毎日、大変な畑仕事を二人で仲良くこなし、貧乏生活だが平和に過ごしていた。
いつも、穏やかな村が珍しく騒がしい、気になった兄弟は騒ぎの元へ向かう事にした。
どうやら、この村の誰かが王都で盗みを犯したらしい。
しかも、相手は王族
今朝、王都から騎士が現れ盗みを犯した者がこの村に住む俺の親友 太郎だと疑いをかけ、太郎が連行されそうになっていた。
「俺は、知らない! この村から出てないんだから盗み何て出来るわけがないだろ!」
「黙れ! お前が盗みを犯したと証言した者がいるんだ! 大人しくついてこい! 後は、裁判で言いたい事を言え!」
もちろん、太郎はやっていないと主張するが騎士は、取り合ってくれる気配すらない。
この時代の裁判は、裁判と言う名ばかりの公開処刑場、始まれば有罪がほぼ確実、ただの裁きの場でしかない。
つまり、連れて行かれたら最後、死刑宣告を受けて終わりなのだ。
周りの大人達は、見てるだけで助けようとしない。
そんな事をすれば、自分の身が危なくなる。
みんな自分が可愛いのだ。
俺は、この事態を見ていられなくなり、親友を助けるためこの濡れ衣を張らそうと考えた。
騎士に向かって、「盗まれた宝剣と真犯人を見つけ出すから太郎を解放してけれ!」 と、叫んだ。
騎士は、面白い物を見つけたような嬉しそうな顔で笑い答えてくれた。
「良かろう。 お前の心意気を買い、1ヶ月の猶予を与える。 それまでに盗まれた宝剣を無事に持って来たならば、この者を無罪にしてやろう。 その代わり、出来なければお前も死罪とする。」
妹を見て一瞬戸惑うもジュンは、本当の犯人と宝剣を探す旅に出る決心した。
その盗まれた宝剣を取り返す事が出来たら親友を死罪から助けると約束してもらい連れて行かれる太郎を見送った。
次の日の朝
旅支度を済ませ、妹を説得し、村を出ようとしたら
幼馴染の女の子 陽子が現れ照れ臭そうにしている。
「あんた一人じゃ不安だから一緒に行ってあげるわ。」
「ありがとう。 実は不安だったけど、陽子がいると心強いよ。」
二人で旅に出ようとしたら、村のもう一人の親友 源太が現れた。
源太は、小さい頃から鼻水を垂らし、いつも半笑いで、奇行も多く何を考えてるわからないが、俺は見ていて面白いから意外と好きだ。
源太は、旅に着いて行く事が出来ないと言い。
だが、きっと役に立つよ。と言って鼻水を垂らしながら、汚い袋を俺に渡してきた。
汚い袋は、鼻水まみれだが、有り難く受け取る事にした。
宛のない長く厳しい旅になるだろうが、幼馴染の陽子が一緒なら寂しくないし、心強い。
困った時は、源太の贈り物に頼る事にしよう。
「ここからが俺の冒険だ。 世界には、小さな一歩だけど俺には、大きな一歩だ。」
村から出てしばらく歩くが宛がないので進む方向に困る。
早速だが、困った時に役に立つと言っていた物を頼らせて貰う事にした。
鼻水源太からの贈り物だから正直、宛に出来ないが
もしかしたら、あの有名なパイレー○オブカリビアに出てくる「欲しい物を指し示すコンパス」的な物かも知れない。
期待半分、残念半分で源太が渡した汚い袋の中を見てみた。
盗まれた宝物が入っていた。
「「源太ー!」」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる