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第十一章 スノー・ドロップ
地球に帰る理由がない
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イェリンの姉・エステルの願いは、シンプルなものだった。しかし、これには家族の皆やナリアたち全員の了解が必要だった。
「エステル」
先ほどまでの会話を聞いていたのか、アースがやってきて、ベッドの上に座った。エステルの持っている粥の匙で粥を掬うと、彼女の口元に運ぶ。
エステルは顔を急に赤らめて、焦りながらも粥を食べた。アースが安心したように笑う。
「エステル、それでいい。後のことはすべて、病気を治してからだ。いいな」
エステルは上目遣いにアースを見て、顔を赤らめたまま二つ、頷いた。アースが行ってしまうと、ジャンヌはエステルの顔の赤みが落ち着くのを待って、話しかけてみた。
「ねえエステル、クロヴィスが、あ、ええと、私の家族にクロヴィスっているんだけど、そいつ花に詳しくてさ。あんたの媒体の花の花ことばが、『希望』って言うんだって言ってた。すごいね」
「スノー・ドロップですよ。雪待草。確かに花言葉は希望です。だから私、二つの特徴があるんです。一つは、どこにでも少しだけ雪を降らせることができる。そして、二つ目は、絶望に喘いでいる人の心を正常に戻すことです」
「そんなことができるの! 地球の花の人はすごいんだね!」
「ナリアの花小人さんは錬術が使えるでしょう? そちらのほうがすごいわ」
エステルの言葉に、ジャンヌは再びリゼットを思い出して、くすりと笑ってしまった。
「その言葉、うちのリゼットに言ったら、つけあがるよ、絶対」
そう言って笑いをこらえていると、エステルがジャンヌの後ろを見て、少し焦ったようにジャンヌの服を引っ張った。それにジャンヌが気付いたころには遅く、エステルは苦笑いをしてジャンヌを見ていた。
「つけあがる、とは、お言葉ね」
ジャンヌの後ろで、声がした。
振り向くと、そこにはリゼットがいた。その後ろにはクロヴィスとセリーヌもいて、二人してリゼットを抑えようとしていた。
その様子を見て、エステルは嬉しそうに笑った。ジャンヌは、そんなエステルを見て少し嬉しくなった。
「エステルさん、あなた、地球には帰らなくていいの?」
リゼットが他の皆の手を振り払った。ジャンヌに食って掛かることがないと判断したクロヴィスたちが力を抜いたからだ。
エステルは、寂しそうに笑ってリゼットのほうを見た。
「帰る理由が、もうないんです」
すると、リゼットは肩を落として、ため息をついた。
「ずいぶんと寂しいのね、エステル」
そう言って笑いかけるリゼットは、少し寂し気に笑っていた。次に、リゼットの隣にやってきたクロヴィスがエステルを眺める。
「すぐそこで薬を調合しているアースに聞いたんだ。あんたがジャンヌに話したことも。俺としては、あんたを連れて行くことはできない。地球に帰るのが、あんたのためにもいいんだ。地球で、誤解を解いてからイェリンと一緒に暮らせばいい。ムーンライトブーケが効いているなら、イェリンのお母さんも、あんたのことを分かっているはずだ」
クロヴィスの意見を聞いて、エステルは肩を落とし、俯いて涙をこらえた。
「地球には、もう帰りたくないんです。あなた方と、ずっと旅を続けようとは思いません。どこか定住できる場所が見つかったら、仕事を見つけてそこに住もうと思います。ですからそれまでは一緒にいさせてください」
エステルが声を震わせながら言うと、クロヴィスは困ってしまった。そう言った条件ならば連れて行ってもいいのだが、他の皆の意見も聞かなくてはならない。
「僕は、暮らしやすい場所があったら、そこで暮らすのはいいと思う」
エリクが、すっと出てきてエステルに笑いかけた。ナリアはアースに教わりながらエステルの薬を作っている。声をかけづらい状況の中、エリクは二人の意見を代弁するかのように話を始めた。
「エステルさんの住居を探すために僕らが協力するのなら、いいんじゃないかな。これから南に行くと、とても暮らしやすい土地に出るって聞いたよ。その先には海があって、それを渡ると、きれいな草原が広がる大陸に出るんだって。そんな大きな場所があるなら、エステルさんが生きていける場所も見つかるんじゃないかな。それまで一緒に行くんなら、僕は賛成だよ」
「そう言う考え方があったか」
エリクの意見に、クロヴィスはしばらく考えてから、エステルを見た。いまだ不安そうな顔をしてこちらを見ている。クロヴィスの脇を、ジャンヌがつつく。
「これ以上女を泣かせるんじゃないよ。私たちは食い扶持一人増えたって構わないんだ」
すると、クロヴィスは困ったように笑って、もう一度エステルを見た。
「エステル、旅先で売れるような小物を作ることはできるか?」
「小物?」
クロヴィスは、頷いた。エステルは、少し考えてこう言った。
「地球ではレストランのホールスタッフをしていましたから、そう言ったことは得意です。あと、編み物が得意です。セーターや靴下なんかも作れます」
それを聞いて、クロヴィスはすかさずリゼットのほうを見た。
「リゼット、錬術で毛糸は作れるか?」
聞かれたリゼットは胸を張って応えた。
「当然よ。毛皮が沢山あるんだから、それを使えば余裕でできるわ。本当は、羊の毛があればいいんだけどね」
すると、それを聞いていたのか、できた薬を持って、アースとナリアがこちらにやってきた。エステルの前に薬を置くと、ナリアはにこりとエステルに笑いかけた。
「この先、半島との国境に広がる平原には、羊を飼っている農家が沢山あります。そこで、羊の毛を買っていきましょう。ここではだいぶ消費しましたが、編み物にはそれを補って余りあるものがあります。寒いのならセーターを、寒くない季節なら飾り物や小物、ぬいぐるみやクッションカバーなどでも大丈夫でしょう。それに、クロヴィスも、エリクの意見であなたを連れて行ってくれると判断したでしょうから」
ナリアの意見に、クロヴィスは顔を赤らめた。
「お、おれは別に」
クロヴィスはうろたえて、あちこちを見回していた。そんなクロヴィスを見ていたアースが、クロヴィスの肩を引き寄せて、ナリアやエステルたちから離した。そして、皆に聞こえないようにひそひそと何かを話していた。
それが終わると、クロヴィスは人が変わったように堂々として、胸を張りながら皆を見た。
「俺は家長だもんな」
エリクがその様子を見て、クロヴィスを励ます。
「クロヴィス、頑張って!」
エリクの励ましに気をよくしたクロヴィスは、そのまま、エステルの手を取った。
「エステル、あんたをこの旅の道連れにしよう。ただ、あんたは俺たちの家族には入れない。あくまで道連れなんだ。それは覚えておいてほしい」
エステルは、頷いた。
「感謝します」
そう、一言言って、エステルは涙を流した。
彼女が回復して、エリクたちがこの村を発ったのはその三日後。宿代は彫刻家の老人が出してくれた。
出発する日の朝はきれいに晴れていて、雪の間から白いスノー・ドロップの可憐な花が顔をのぞかせていた。
「エステル」
先ほどまでの会話を聞いていたのか、アースがやってきて、ベッドの上に座った。エステルの持っている粥の匙で粥を掬うと、彼女の口元に運ぶ。
エステルは顔を急に赤らめて、焦りながらも粥を食べた。アースが安心したように笑う。
「エステル、それでいい。後のことはすべて、病気を治してからだ。いいな」
エステルは上目遣いにアースを見て、顔を赤らめたまま二つ、頷いた。アースが行ってしまうと、ジャンヌはエステルの顔の赤みが落ち着くのを待って、話しかけてみた。
「ねえエステル、クロヴィスが、あ、ええと、私の家族にクロヴィスっているんだけど、そいつ花に詳しくてさ。あんたの媒体の花の花ことばが、『希望』って言うんだって言ってた。すごいね」
「スノー・ドロップですよ。雪待草。確かに花言葉は希望です。だから私、二つの特徴があるんです。一つは、どこにでも少しだけ雪を降らせることができる。そして、二つ目は、絶望に喘いでいる人の心を正常に戻すことです」
「そんなことができるの! 地球の花の人はすごいんだね!」
「ナリアの花小人さんは錬術が使えるでしょう? そちらのほうがすごいわ」
エステルの言葉に、ジャンヌは再びリゼットを思い出して、くすりと笑ってしまった。
「その言葉、うちのリゼットに言ったら、つけあがるよ、絶対」
そう言って笑いをこらえていると、エステルがジャンヌの後ろを見て、少し焦ったようにジャンヌの服を引っ張った。それにジャンヌが気付いたころには遅く、エステルは苦笑いをしてジャンヌを見ていた。
「つけあがる、とは、お言葉ね」
ジャンヌの後ろで、声がした。
振り向くと、そこにはリゼットがいた。その後ろにはクロヴィスとセリーヌもいて、二人してリゼットを抑えようとしていた。
その様子を見て、エステルは嬉しそうに笑った。ジャンヌは、そんなエステルを見て少し嬉しくなった。
「エステルさん、あなた、地球には帰らなくていいの?」
リゼットが他の皆の手を振り払った。ジャンヌに食って掛かることがないと判断したクロヴィスたちが力を抜いたからだ。
エステルは、寂しそうに笑ってリゼットのほうを見た。
「帰る理由が、もうないんです」
すると、リゼットは肩を落として、ため息をついた。
「ずいぶんと寂しいのね、エステル」
そう言って笑いかけるリゼットは、少し寂し気に笑っていた。次に、リゼットの隣にやってきたクロヴィスがエステルを眺める。
「すぐそこで薬を調合しているアースに聞いたんだ。あんたがジャンヌに話したことも。俺としては、あんたを連れて行くことはできない。地球に帰るのが、あんたのためにもいいんだ。地球で、誤解を解いてからイェリンと一緒に暮らせばいい。ムーンライトブーケが効いているなら、イェリンのお母さんも、あんたのことを分かっているはずだ」
クロヴィスの意見を聞いて、エステルは肩を落とし、俯いて涙をこらえた。
「地球には、もう帰りたくないんです。あなた方と、ずっと旅を続けようとは思いません。どこか定住できる場所が見つかったら、仕事を見つけてそこに住もうと思います。ですからそれまでは一緒にいさせてください」
エステルが声を震わせながら言うと、クロヴィスは困ってしまった。そう言った条件ならば連れて行ってもいいのだが、他の皆の意見も聞かなくてはならない。
「僕は、暮らしやすい場所があったら、そこで暮らすのはいいと思う」
エリクが、すっと出てきてエステルに笑いかけた。ナリアはアースに教わりながらエステルの薬を作っている。声をかけづらい状況の中、エリクは二人の意見を代弁するかのように話を始めた。
「エステルさんの住居を探すために僕らが協力するのなら、いいんじゃないかな。これから南に行くと、とても暮らしやすい土地に出るって聞いたよ。その先には海があって、それを渡ると、きれいな草原が広がる大陸に出るんだって。そんな大きな場所があるなら、エステルさんが生きていける場所も見つかるんじゃないかな。それまで一緒に行くんなら、僕は賛成だよ」
「そう言う考え方があったか」
エリクの意見に、クロヴィスはしばらく考えてから、エステルを見た。いまだ不安そうな顔をしてこちらを見ている。クロヴィスの脇を、ジャンヌがつつく。
「これ以上女を泣かせるんじゃないよ。私たちは食い扶持一人増えたって構わないんだ」
すると、クロヴィスは困ったように笑って、もう一度エステルを見た。
「エステル、旅先で売れるような小物を作ることはできるか?」
「小物?」
クロヴィスは、頷いた。エステルは、少し考えてこう言った。
「地球ではレストランのホールスタッフをしていましたから、そう言ったことは得意です。あと、編み物が得意です。セーターや靴下なんかも作れます」
それを聞いて、クロヴィスはすかさずリゼットのほうを見た。
「リゼット、錬術で毛糸は作れるか?」
聞かれたリゼットは胸を張って応えた。
「当然よ。毛皮が沢山あるんだから、それを使えば余裕でできるわ。本当は、羊の毛があればいいんだけどね」
すると、それを聞いていたのか、できた薬を持って、アースとナリアがこちらにやってきた。エステルの前に薬を置くと、ナリアはにこりとエステルに笑いかけた。
「この先、半島との国境に広がる平原には、羊を飼っている農家が沢山あります。そこで、羊の毛を買っていきましょう。ここではだいぶ消費しましたが、編み物にはそれを補って余りあるものがあります。寒いのならセーターを、寒くない季節なら飾り物や小物、ぬいぐるみやクッションカバーなどでも大丈夫でしょう。それに、クロヴィスも、エリクの意見であなたを連れて行ってくれると判断したでしょうから」
ナリアの意見に、クロヴィスは顔を赤らめた。
「お、おれは別に」
クロヴィスはうろたえて、あちこちを見回していた。そんなクロヴィスを見ていたアースが、クロヴィスの肩を引き寄せて、ナリアやエステルたちから離した。そして、皆に聞こえないようにひそひそと何かを話していた。
それが終わると、クロヴィスは人が変わったように堂々として、胸を張りながら皆を見た。
「俺は家長だもんな」
エリクがその様子を見て、クロヴィスを励ます。
「クロヴィス、頑張って!」
エリクの励ましに気をよくしたクロヴィスは、そのまま、エステルの手を取った。
「エステル、あんたをこの旅の道連れにしよう。ただ、あんたは俺たちの家族には入れない。あくまで道連れなんだ。それは覚えておいてほしい」
エステルは、頷いた。
「感謝します」
そう、一言言って、エステルは涙を流した。
彼女が回復して、エリクたちがこの村を発ったのはその三日後。宿代は彫刻家の老人が出してくれた。
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