魔法学園は、私たちの魔力に耐えられない ~森の古き貴族の令嬢と光魔法の大家の御曹司~

タケノコタンク

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3章 怪盗ティガー

11話 一番便利で原始的な魔法

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 また幾つもの魔法が迫る。

「ぬおりゃ!」

 両手で振りぬくと
 パリーンギュゴゴおおおおおお!
 という謎の音とともに、虚空が現れ魔法が吸い込まれていった。

「あのー、リーゼロッテさん? なんすか今の」
『空間ごと切り裂きました!』
「へーほー。それはそれは見事な切れ味で」

 とでも言うと思ったか!?
 ばちこーん!
 俺は、宝剣になったリーゼロッテを床に叩きつけた。

「ばっか! 折角ミルラちゃんを助けにきたのにぶった切ってどうすんだよ! オーバーキルすぎだわ!」
『ごぺぇ』

 この! この!
 俺は、従者を足蹴にした。しまくった。

「見ろよ! 支配者ミルラちゃんも目が点になってるだろぉがよぉ!」

 とは言え、これは、いや、大きな好きであるから。
 ぱちん!
 指をはじくとミルラちゃんの首筋に3つ熱量を持った光の短剣が現れる。

「ま、まさかボケを技に昇華させるなんて」
「ちーがーいーまーすー! もっとカッコいい見せ場があるんですー!」
『ぼ、ボケ……』
「「あたりめーだよ! 100とか120の世界に無量大数ぶち込むな!」」

 とは言え、

「大勝利!」

 さぁ

「勝ったんだ。一緒にここを出て、魔法学園に行くんだ!」
「納得いかなーい!」

 じゃあ
「むぅ!?」

 唇奪っちゃうんだから!

「ぷはぁ」

 でも終わらん!

「待って、子供の私と少女の私が」
「関係ないね。全部君だ」
「もう」

 キスって便利だなぁ。
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