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第二十一話 にいちゃんにお尻を開発されまくった僕は、結局女の子を抱けなくなりましたとさ
高校ニ年の夏。
僕は隣のクラスの女の子に告白された。
いつも通り家に帰ろうとしたら、その子に呼び止められたのだ。なんだろうと思い一緒に屋上に向かったら、告白された。
「青田くんのこと、ずっと可愛いって思ってたんだ。よ、良かったら私とお付き合いして下さい!」
僕は呆然としていた。
嘘……。こんなショボい僕に恋をしてくれる女の子が現れるなんて……!
女の子はちびっこい僕よりも更に小さい。しかも、僕の大好きなギャルだった。
明るく染めた髪と短いスカートから覗く健康的な太ももが眩しい……!
こ、こんな子が僕のこと好きなの!? うっそだぁ!
もしかしたらイタズラかと思い、辺りを見回す。
ほら、よくあるじゃない? 罰ゲームで陰キャに告白してあとでバカ笑いするってやつ。あれかと思ったのだ。
だが、周りには誰もいない。それでも信じられなくて、僕はその子に気まずそうに笑いかける。
「あはは……。もしかして、罰ゲーム? 陰キャに嘘の告白をして遊ぼうって言う、アレ?」
女の子は怒ったような顔で僕を睨む。
「そんなわけないじゃん! 私、本気で青田くんのこと好きなの!」
うぉー!! そうなのか!!
本気で僕なんかのことを……!!!
僕は感動のあまり泣きそうになった。そんな僕を見ながら、女の子がオドオドと口を開いた。
「そ、それで青田くん……。返事は……?」
へ、返事? そ、そうだ! 浮かれ過ぎて忘れていた。
ちゃんと返事をしなきゃ!
僕はドキドキしながら口を開いたのだった。
※※※※
家に帰ると、にいちゃんが仁王立ちで待っていた。
「おかえり、りっくん」
「た、た、た、ただいま」
にいちゃん今日帰ってくるの早くない?
いや、別に早く帰ってきてもいいんだけど、なんか今日は威圧感があって怖いな。
そんなことを思いながらそそくさとリビングに向かう。するとにいちゃんがドスドスと足音を立てながら着いてきた。
「りっくん。にいちゃんに言うことがあるんじゃない?」
「?」
なんのことか分からず首を傾げた。
それよりもお腹が空いた。今日の夕飯はなんだろう? 僕はいそいそとテーブルに向かった。
テーブルの上には素麺とナスの煮浸しが載っていた。
「やったー。ナスの煮浸し大好きー」
「そんな可愛い反応したってにいちゃんは誤魔化されないからね!」
そう言ってにいちゃんはグイッと僕の腕を引っ張った。そのままソファまで歩いて行き、乱暴に僕の体を押し倒す。押し倒された僕は意味が分からず、目を丸くした。
「りっくん。正直に言いなさい。今日、女の子に告白されただろう?」
「!?」
な、なぜそのことを……!?
「美雨ちゃんがメールで教えてくれたんだ。青田今日隣のクラスの女子に屋上に呼び出されてたよ! まさか告白!?……ってね」
ま、牧田さん!?
って言うかにいちゃん、牧田さんと連絡先交換するくらい仲良いの!? 初耳なんだけど!
「な、なんでにいちゃんが牧田さんの連絡先知ってるの? 僕、面白くない!」
「ヤキモチは可愛いけど、それはあと! 今はりっくんと告白した女の子の話でしょう!?」
僕のヤキモチは後回しなのか……。まぁ、この二人に恋愛感情は無さそうだから、連絡先交換してても別にいいけど。
そんなことを考えていたら、にいちゃんが僕の肩をガクガクゆすった。
「なんで黙ってるの!? まさかりっくん……その告白オッケーしたの!? ――クソアマが!! 可愛いりっくんを誘惑する女狐め!!」
「お、落ち着いてにいちゃん……。クソアマとか言っちゃダメだよ」
にいちゃんはキッと僕を睨んだあと、両腕を拘束した。
「しつけが足りなかったのかなぁ? りっくんはもう女の子に興味なんて持たないと思ってたんだけどなぁ……!?」
そう言って僕の首筋をいやらしく舐めた。
それだけで官能を呼び起こされた僕はゾクゾクしてしまった。
い、いや……! ゾクゾクしている場合ではない! ちゃんと言わなければ!
僕は気持ちを奮い立たせて叫んだ。
「こ、断ったから……!!」
「へ?」
「僕、好きな人がいるからってちゃんと断ったよ!」
そうなのだ。
本当に勿体ないことをしたと思うけど、ちゃんと断ったのだ。
だって僕が好きなのはにいちゃんだし、そもそも僕はにいちゃんに開発されすぎて女の子を抱けない体なのだ。
それを必死に説明すると、にいちゃんの両腕の拘束がパッと外された。
「あはは! そうだよね!! りっくん可愛いなぁ!!」
全くもう! すぐ可愛いで誤魔化そうとするんだから! 僕がムッとした表情で睨むと、にいちゃんが心底嬉しそうな表情で抱き付いてきた。
「りっくんは心も体もにいちゃんのものだもんね! 疑ってごめんね!」
「えー。なにそれ。いつの間に僕の心と体を奪ったの?」
にいちゃんはニコリと微笑み、そっと僕に口付けた。
「だいぶ前から奪ってるじゃん。りっくんはもう完全ににいちゃんのものなんだよ? その代わり、にいちゃんもりっくんのものだから安心して」
「……」
いつの間にかにいちゃんは僕のものになっていたらしい。
……えへへ。悪くないな。
僕は嬉しくなってきて、にいちゃんにギュッと抱き付いた。
「じゃあ、僕のにいちゃんに命じる。僕、お腹が空きました。ご飯が食べたいです!」
僕の言葉に、にいちゃんも嬉しそうに微笑んだ。
「俺のりっくんがお腹を空かせてるなら、すぐにご飯にしなきゃね」
俺のりっくんだって。
なんかくすぐったいけど、嬉しいな。
そんなことを思いながら、僕たちは顔を見合わせて、ふふっと笑ったのだった。
僕は隣のクラスの女の子に告白された。
いつも通り家に帰ろうとしたら、その子に呼び止められたのだ。なんだろうと思い一緒に屋上に向かったら、告白された。
「青田くんのこと、ずっと可愛いって思ってたんだ。よ、良かったら私とお付き合いして下さい!」
僕は呆然としていた。
嘘……。こんなショボい僕に恋をしてくれる女の子が現れるなんて……!
女の子はちびっこい僕よりも更に小さい。しかも、僕の大好きなギャルだった。
明るく染めた髪と短いスカートから覗く健康的な太ももが眩しい……!
こ、こんな子が僕のこと好きなの!? うっそだぁ!
もしかしたらイタズラかと思い、辺りを見回す。
ほら、よくあるじゃない? 罰ゲームで陰キャに告白してあとでバカ笑いするってやつ。あれかと思ったのだ。
だが、周りには誰もいない。それでも信じられなくて、僕はその子に気まずそうに笑いかける。
「あはは……。もしかして、罰ゲーム? 陰キャに嘘の告白をして遊ぼうって言う、アレ?」
女の子は怒ったような顔で僕を睨む。
「そんなわけないじゃん! 私、本気で青田くんのこと好きなの!」
うぉー!! そうなのか!!
本気で僕なんかのことを……!!!
僕は感動のあまり泣きそうになった。そんな僕を見ながら、女の子がオドオドと口を開いた。
「そ、それで青田くん……。返事は……?」
へ、返事? そ、そうだ! 浮かれ過ぎて忘れていた。
ちゃんと返事をしなきゃ!
僕はドキドキしながら口を開いたのだった。
※※※※
家に帰ると、にいちゃんが仁王立ちで待っていた。
「おかえり、りっくん」
「た、た、た、ただいま」
にいちゃん今日帰ってくるの早くない?
いや、別に早く帰ってきてもいいんだけど、なんか今日は威圧感があって怖いな。
そんなことを思いながらそそくさとリビングに向かう。するとにいちゃんがドスドスと足音を立てながら着いてきた。
「りっくん。にいちゃんに言うことがあるんじゃない?」
「?」
なんのことか分からず首を傾げた。
それよりもお腹が空いた。今日の夕飯はなんだろう? 僕はいそいそとテーブルに向かった。
テーブルの上には素麺とナスの煮浸しが載っていた。
「やったー。ナスの煮浸し大好きー」
「そんな可愛い反応したってにいちゃんは誤魔化されないからね!」
そう言ってにいちゃんはグイッと僕の腕を引っ張った。そのままソファまで歩いて行き、乱暴に僕の体を押し倒す。押し倒された僕は意味が分からず、目を丸くした。
「りっくん。正直に言いなさい。今日、女の子に告白されただろう?」
「!?」
な、なぜそのことを……!?
「美雨ちゃんがメールで教えてくれたんだ。青田今日隣のクラスの女子に屋上に呼び出されてたよ! まさか告白!?……ってね」
ま、牧田さん!?
って言うかにいちゃん、牧田さんと連絡先交換するくらい仲良いの!? 初耳なんだけど!
「な、なんでにいちゃんが牧田さんの連絡先知ってるの? 僕、面白くない!」
「ヤキモチは可愛いけど、それはあと! 今はりっくんと告白した女の子の話でしょう!?」
僕のヤキモチは後回しなのか……。まぁ、この二人に恋愛感情は無さそうだから、連絡先交換してても別にいいけど。
そんなことを考えていたら、にいちゃんが僕の肩をガクガクゆすった。
「なんで黙ってるの!? まさかりっくん……その告白オッケーしたの!? ――クソアマが!! 可愛いりっくんを誘惑する女狐め!!」
「お、落ち着いてにいちゃん……。クソアマとか言っちゃダメだよ」
にいちゃんはキッと僕を睨んだあと、両腕を拘束した。
「しつけが足りなかったのかなぁ? りっくんはもう女の子に興味なんて持たないと思ってたんだけどなぁ……!?」
そう言って僕の首筋をいやらしく舐めた。
それだけで官能を呼び起こされた僕はゾクゾクしてしまった。
い、いや……! ゾクゾクしている場合ではない! ちゃんと言わなければ!
僕は気持ちを奮い立たせて叫んだ。
「こ、断ったから……!!」
「へ?」
「僕、好きな人がいるからってちゃんと断ったよ!」
そうなのだ。
本当に勿体ないことをしたと思うけど、ちゃんと断ったのだ。
だって僕が好きなのはにいちゃんだし、そもそも僕はにいちゃんに開発されすぎて女の子を抱けない体なのだ。
それを必死に説明すると、にいちゃんの両腕の拘束がパッと外された。
「あはは! そうだよね!! りっくん可愛いなぁ!!」
全くもう! すぐ可愛いで誤魔化そうとするんだから! 僕がムッとした表情で睨むと、にいちゃんが心底嬉しそうな表情で抱き付いてきた。
「りっくんは心も体もにいちゃんのものだもんね! 疑ってごめんね!」
「えー。なにそれ。いつの間に僕の心と体を奪ったの?」
にいちゃんはニコリと微笑み、そっと僕に口付けた。
「だいぶ前から奪ってるじゃん。りっくんはもう完全ににいちゃんのものなんだよ? その代わり、にいちゃんもりっくんのものだから安心して」
「……」
いつの間にかにいちゃんは僕のものになっていたらしい。
……えへへ。悪くないな。
僕は嬉しくなってきて、にいちゃんにギュッと抱き付いた。
「じゃあ、僕のにいちゃんに命じる。僕、お腹が空きました。ご飯が食べたいです!」
僕の言葉に、にいちゃんも嬉しそうに微笑んだ。
「俺のりっくんがお腹を空かせてるなら、すぐにご飯にしなきゃね」
俺のりっくんだって。
なんかくすぐったいけど、嬉しいな。
そんなことを思いながら、僕たちは顔を見合わせて、ふふっと笑ったのだった。
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