二人の秘密。

ゆき

文字の大きさ
5 / 7

重なる姿。

しおりを挟む
私はうつむいてる昇悟にこう言った。

「...ねえ、私のどこに憧れたの?」

急に冷静になって話す声に昇悟は顔を上げて

「え...だから」

「昇悟に教えてあげる、なんで私がこうなったのか。」

「...。」

私は、昇悟の目を見て真剣に話す。
そんな私の雰囲気を感じたのか、昇悟も黙ってうなずく。

「私も、あんたと同じだったんだよ。高校卒業するまで私も本当の自分を怖くて周りに見せれなかったんだ~。」

「え...?」

「意外でしょ。こんな私が友達の前でひたすら笑って、バカみたいなことして。友達の顔色ずっと見てた。」

「...。」

「でもね、高校卒業する前にあるひとに出会ったんだ。」

「ある人...?」

「そう、その人が私の今を作ってくれた、私を見つけてくれたの。」

「その人と会ったのは本当偶然で最初は友達感覚で遊んでただけだった。でも、私がいろいろ自分の事話していくうちにその人も話してくれたの。」

「...。」

「そしたらね、怒られたんだ~その人に。」

「え?怒られたの?」

「そう、怒られた。 私ね?嘘をつくことが癖になってたの。自分を偽ってたから嘘つくことも普通だと思ってね?でも、その人は嘘が嫌いだ、だからどんな小さなことでももう嘘はつくなって言われたの。」

「嘘ついたことが分かるだなんて、最初は私も嘘だと思ってたけど、次第に今嘘ついたでしょって見破られるようになって、あ本当なんだって私も信じるようになった。」

「...すげぇ。」

「ね、私も思ったよ、すごいって。いつだったか、私が友達に裏切られて泣いてた時に言ったんだよね。」

「...?」

「ほら、お前が自分作ってるからこんなことになるんだよ。お前が嘘なんてつかなかったら周りも嘘なんてつかない。だから俺にはお前が泣いている理由がわからないってね。」

「そんな言い方...。」

「私も最初はそう思ってどんどん泣いた。でも落ち着いたときに言われたんだ~。」

「?」

「反省した?反省したならいいんじゃない?もうお前は嘘なんて言えなくなったし自分を作ろうなんてもう思わないから。って」

「それにね? 俺がお前を裏切ったこと、あった?っていきなり聞かれて、いやないよ?って答えたら、だろうね?最初はまあ嘘つかれたりしてたけど今では本当のお前が俺に向き合ってるから、だから俺も作らないしお前が裏切らない限り、俺も裏切らない。」

「なんか、かっこいい。」

「うん、その人はすっごくかっこいいよ。こんな私を正しい道にひきずってでも戻してくれた人だもん。」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

処理中です...