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ゲームの世界に転移したら美少女二人が迫ってくるんだが?
8.触るつもりなの? 挿絵有
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痛恨の失敗だが今更考えてもしょうがないので、切り替えてフィールドに向かうか。北の転移ゲートを抜けて山岳地帯フィールドに入る。
早速、先ほど買った刀をアイテムストレージから取り出した。
このゲームのインターフェイスを何度か操作してみて分かったが、視界に映るアイコンを指で触ろうとしなくても「アイコンをタップする」と考えるだけで操作できる。かなり快適かつ高速に操作できるインターフェイスだと感じた。
ミスリル刀を腰にさげ、今からどうするか考える。俺の魂力が上昇したことで、この付近のモンスターは弱すぎる。なので少し進んでみよう。
スマホにある攻略アプリを熟読した情報によると、ボスのいる方向に向かうと徐々に出現するモンスターが強くなるようだ。また、フィールドボスに会うまでには中ボスモンスターが守る5つのエリアを隔てる扉があり、それを突破して進む必要がある。
探索アシストを起動しボス方面に向かって歩いていく。モンスターと何度か戦うが、いつもの奴なのでミスリル刀で適当に薙ぎ払ってすすむ。俺tueeeeeだな、序盤の雑魚限定だけど。
先ほどの出来事をぼーっと考えながら歩いていると、一人のプレイヤーが、8体のモンスターに囲まれていた。
サラサラ黒髪ポニーテールの女の子だ。一瞬、鳴海さんか? と思ったが違う。
手には刀を握り、軽やかに舞うような華麗な刀捌きで、あっという間に8体のモンスターを切り捨てた。
俺がその子に近づくと、向こうから声をかけてきた。
「こんなところでクラスメイトに会うなんて……柳津君も巻き込まれたみたいね」
フッと軽く笑ったように見えた。
後ろ姿では鳴海さんとよく似た雰囲気だが、顔は全然似ていない。どっちもかなりの美人さんなんだけどね。
「桜花さんこそ、ここに来ていたんだね。驚いたよ」
この桜花結月さんこそ、高校に入ってから俺が絶賛片思い中の人なのである。
「ところでさっきのスキル凄かったね。あんなの訓練場にあったかなぁ?」
「今の技はスキルではないわ。私の剣技よ」
ナンデスト?
「私の実家は”桜花一刀流”という剣術道場なの。幼いころから厳しい鍛錬を積んで磨き上げた技術よ」
そうだったのか……桜花さんの秘密、ではないが新い側面を知ることができて少し嬉しい。
「あのー、よかったら一緒に進まない? もう少し桜花さんの事を見たいんだ」
「えっ、それはどういう……」
驚いたような顔をしてこちらを見る。しまった言い方が悪かった。
「桜花さんの華麗な剣技をもっとみたいなーと思って。ダメかな?」
「いえ、私でよければ。一緒にいきましょう」
了解してくれたようなので二人で先に進む。思いがけない幸運に俺の頬はつい緩んでしまう。っと、桜花さんに悟られないようにしないと。
しばらく道なりに進んでいくと、5体のモンスターが出現した。
桜花さんが刀を抜いたかと思うと、瞬く間に4体を切り捨てた。辛うじて残った一体に俺はスキル1を発動と念じ、モンスターに鋭い斬撃を浴びせて倒す。
桜花さんが俺の方を見ている、もしかして惚れたかな? なんてね。
「さっきの一撃は、スキルによるものだよね?」
「そうだけど……どうしたの?」
「失礼だとは思うけど、柳津君には武術のたしなみがあるようには見えない。にもかかわらずあんな動きが簡単にできてしまうなんて、なんというかズルい」
「あーそういうことね。でも、訓練場にも桜花さんのような華麗な剣技を模倣するようなスキルなんて、なかったように思うけど」
「もし私の長年の努力のすべてがスキルで簡単に再現出来たら、やってられないわ」
「ははは……そだね」
意外と桜花さんは負けず嫌い? いや、俺なんかでは想像もできない努力を、積み重ねてきているんだろうから当然か。
「桜花さん、もしよかったら俺に刀の振り方、教えてくれない?」
何気なく軽い気持ちで聞いた。すると桜花さんは少し目つきが変わって、真面目な表情で俺に指示する。
「いいよ。まずは正眼で構えてみて」
言われたとおりに正眼で構える。するとスッと桜花さんが近づいてきて、ふわりといい香りがする。
「握り方がいけない。ここをこういう握り方で……」
白い手で俺の手に触れながら指導してくれる。
その後、「肩と肘もいけない」と桜花さんが俺の肩に触れようとすると、その手はパチンとなにかにはじかれた。あっ接触制限だ。俺は桜花さんに説明する。
「なるほど、じゃあ解除すればいいのね」
桜花さんは、指で視界に映るインターフェイスを操作しているようだ。すると、音声アシストが聞こえ視界にアラートが表示される。
「桜花結月から接触制限変更の申請を受けました。許可しますか」
「レベル3→レベル1 警告!! お互いに自由に触れるようになります Yes/No」
「あのー、桜花さん? レベル1にすると自由に触れるようになっちゃうんですが、いいんですか?」
「え? 柳津君私の事、自由に触るつもりなの?」
桜花さんは俺をまじまじと見つめて問いかけるので、俺は慌てて両手を振りながら答える。
「いえいえ、そんなつもりはございません」
「じゃあ大丈夫ね。Yes」
続いて俺も操作する……Yes。
「接触制限レベルを変更しました」
それから30分ほどの間、憧れの美少女クラスメイトからボディタッチされながら、楽しく刀の振り方を学んだのだった。
早速、先ほど買った刀をアイテムストレージから取り出した。
このゲームのインターフェイスを何度か操作してみて分かったが、視界に映るアイコンを指で触ろうとしなくても「アイコンをタップする」と考えるだけで操作できる。かなり快適かつ高速に操作できるインターフェイスだと感じた。
ミスリル刀を腰にさげ、今からどうするか考える。俺の魂力が上昇したことで、この付近のモンスターは弱すぎる。なので少し進んでみよう。
スマホにある攻略アプリを熟読した情報によると、ボスのいる方向に向かうと徐々に出現するモンスターが強くなるようだ。また、フィールドボスに会うまでには中ボスモンスターが守る5つのエリアを隔てる扉があり、それを突破して進む必要がある。
探索アシストを起動しボス方面に向かって歩いていく。モンスターと何度か戦うが、いつもの奴なのでミスリル刀で適当に薙ぎ払ってすすむ。俺tueeeeeだな、序盤の雑魚限定だけど。
先ほどの出来事をぼーっと考えながら歩いていると、一人のプレイヤーが、8体のモンスターに囲まれていた。
サラサラ黒髪ポニーテールの女の子だ。一瞬、鳴海さんか? と思ったが違う。
手には刀を握り、軽やかに舞うような華麗な刀捌きで、あっという間に8体のモンスターを切り捨てた。
俺がその子に近づくと、向こうから声をかけてきた。
「こんなところでクラスメイトに会うなんて……柳津君も巻き込まれたみたいね」
フッと軽く笑ったように見えた。
後ろ姿では鳴海さんとよく似た雰囲気だが、顔は全然似ていない。どっちもかなりの美人さんなんだけどね。
「桜花さんこそ、ここに来ていたんだね。驚いたよ」
この桜花結月さんこそ、高校に入ってから俺が絶賛片思い中の人なのである。
「ところでさっきのスキル凄かったね。あんなの訓練場にあったかなぁ?」
「今の技はスキルではないわ。私の剣技よ」
ナンデスト?
「私の実家は”桜花一刀流”という剣術道場なの。幼いころから厳しい鍛錬を積んで磨き上げた技術よ」
そうだったのか……桜花さんの秘密、ではないが新い側面を知ることができて少し嬉しい。
「あのー、よかったら一緒に進まない? もう少し桜花さんの事を見たいんだ」
「えっ、それはどういう……」
驚いたような顔をしてこちらを見る。しまった言い方が悪かった。
「桜花さんの華麗な剣技をもっとみたいなーと思って。ダメかな?」
「いえ、私でよければ。一緒にいきましょう」
了解してくれたようなので二人で先に進む。思いがけない幸運に俺の頬はつい緩んでしまう。っと、桜花さんに悟られないようにしないと。
しばらく道なりに進んでいくと、5体のモンスターが出現した。
桜花さんが刀を抜いたかと思うと、瞬く間に4体を切り捨てた。辛うじて残った一体に俺はスキル1を発動と念じ、モンスターに鋭い斬撃を浴びせて倒す。
桜花さんが俺の方を見ている、もしかして惚れたかな? なんてね。
「さっきの一撃は、スキルによるものだよね?」
「そうだけど……どうしたの?」
「失礼だとは思うけど、柳津君には武術のたしなみがあるようには見えない。にもかかわらずあんな動きが簡単にできてしまうなんて、なんというかズルい」
「あーそういうことね。でも、訓練場にも桜花さんのような華麗な剣技を模倣するようなスキルなんて、なかったように思うけど」
「もし私の長年の努力のすべてがスキルで簡単に再現出来たら、やってられないわ」
「ははは……そだね」
意外と桜花さんは負けず嫌い? いや、俺なんかでは想像もできない努力を、積み重ねてきているんだろうから当然か。
「桜花さん、もしよかったら俺に刀の振り方、教えてくれない?」
何気なく軽い気持ちで聞いた。すると桜花さんは少し目つきが変わって、真面目な表情で俺に指示する。
「いいよ。まずは正眼で構えてみて」
言われたとおりに正眼で構える。するとスッと桜花さんが近づいてきて、ふわりといい香りがする。
「握り方がいけない。ここをこういう握り方で……」
白い手で俺の手に触れながら指導してくれる。
その後、「肩と肘もいけない」と桜花さんが俺の肩に触れようとすると、その手はパチンとなにかにはじかれた。あっ接触制限だ。俺は桜花さんに説明する。
「なるほど、じゃあ解除すればいいのね」
桜花さんは、指で視界に映るインターフェイスを操作しているようだ。すると、音声アシストが聞こえ視界にアラートが表示される。
「桜花結月から接触制限変更の申請を受けました。許可しますか」
「レベル3→レベル1 警告!! お互いに自由に触れるようになります Yes/No」
「あのー、桜花さん? レベル1にすると自由に触れるようになっちゃうんですが、いいんですか?」
「え? 柳津君私の事、自由に触るつもりなの?」
桜花さんは俺をまじまじと見つめて問いかけるので、俺は慌てて両手を振りながら答える。
「いえいえ、そんなつもりはございません」
「じゃあ大丈夫ね。Yes」
続いて俺も操作する……Yes。
「接触制限レベルを変更しました」
それから30分ほどの間、憧れの美少女クラスメイトからボディタッチされながら、楽しく刀の振り方を学んだのだった。
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