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黒焔の処刑姫
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流焔牙団を壊滅させてから、リーナとシェリーは森の中を進んでいた。
二人が並んで歩いていると、シェリーは不安を隠せない様子でリーナに尋ねた。
「リーナお姉さま、私は今まで剣を握ったこともありません。そんな私でも、強くなれるんですか?」
リーナは足を止め、「問題ないわ」と強く答えると、自身の影に潜む存在に語り掛けた。
「ヴェザルナ、あなたの黒炎をシェリーにも与えなさい」
リーナの影が揺れて、ヴェザルナの不満げな声が聞こえてくる。
「あなた、私のことを火を出す魔道具か何かと勘違いしていない?」
「魔道具よりは、使えると思っているわ」
リーナのぞんざいな物言いに、ヴェザルナは呆れるが、いつものことだと半ば諦めたようだった。
「……まぁいいわ。でも、私の炎を扱えるかは、その子次第よ」
ヴェザルナの吐息がシェリーの頬を撫でると、黒い炎がシェリーを包み込んだ。途端にシェリーは地面に手をつき、悲鳴を上げた。
リーナは、苦しむシェリーを冷徹に見つめ、慌てるでもなく言い放った。
「その炎は、想いの強さに応えてくれる。あなたの人生を踏みにじった男たちを憎みなさい。そして、何者にも屈することのない力を欲しなさい」
シェリーの脳裏に、両親が目の前で殺された光景と、嘲笑いながら自分を嬲る男どもの顔が蘇る。そのときの絶望と恐怖が、怒りと憎しみに変わっていく。
「もうあんな思いしたくない! 男に負けない……力が欲しい!」
シェリーの憎悪が力への渇望に変わったとき、彼女を覆う黒い炎は、体の中に静かに吸い込まれていった。立ち上がった彼女の瞳には、先ほどまでの怯えなど微塵もなかった。
「すごい……、力が漲る……」
「この子、思ったより素質があるわね。それに……」
ヴェザルナが意味ありげに笑うが、その言葉は黒い影の奥に消えた。
ウィルとブラッディマッシュを目指す旅路の傍らで、リーナはシェリーを鍛え続けた。
実戦形式で過酷なものだったが、シェリーは決して音を上げなかった。
シェリーは、ヴェザルナの黒炎に馴染んで急激に強くなった。身体能力が飛躍的に向上し、剣の腕も日ごとに鋭くなっていった。
襲ってくるならず者も、夜の闇に紛れる魔獣も、軽々と打ち破れるほどに黒い炎を操れるようになっていた。
シェリーは、自分を地獄から救い出し、力を与えてくれたリーナに心酔していた。
「リーナお姉さまと私で、この世の男を皆殺しにしましょう!」
「ええ、そうね」
無邪気に笑う白髪の少女に、リーナもいつの間にか柔らかな笑みを返すようになっていた。
復讐に凍り付いたはずの心が、確かな温度を持ちはじめていることに、リーナは気付いていなかった。
ある日、30人ほどの規模の盗賊団のアジトをヴェザルナが嗅ぎつけた。
「リーナ、早く穢れた魂をご馳走して」
ヴェザルナが焦れた様子で催促すると、シェリーが前に出た。
「リーナお姉さま、私一人でやらせてください」
シェリーは確かに強くなっているが、実戦経験は不足している。狡猾な盗賊相手では、後れを取る危険もある。だが、シェリーの瞳に迷いはなかった。
リーナはヴェザルナに、シェリーを守るように小声で指示した。シェリーの影に、ヴェザルナがそっと潜り込んだのを確認すると、リーナはシェリーの頬に手を添えた。
「やってみなさい。でも、油断はしないようにね」
「はい! リーナお姉さま!!」
シェリーは黒炎を纏って砦に進み、門を吹き飛ばして単身乗り込んだ。
すぐに男たちの怒声が聞こえ、次いで荒れ狂う黒炎が建物を突き破る。剣戟と悲鳴が響き、静寂が戻ると、そこには半壊した建物と人の形をした炭が残るのみだった。
「シェリー、よくやったわね」
「はい! リーナお姉さま!!」
シェリーの満面の笑みを見て、リーナの頬がかすかに緩む。影に潜む存在は、それを見て愉快そうに揺れていた。
シェリーの成長と同時に、ヴェザルナも本来の力を取り戻しつつあり、その存在感を日増しに強めていた。
ヴェザルナは幾度となくリーナの精神を支配しようと浸食を試みていたが、リーナの意思は、ウィルへの復讐という明確な目標によって純化されており、浸食を許さなかった。
ヴェザルナは苛立ちを感じながらも、傍観することにした。
「慌てることもないわね。せいぜい頑張って強くなりなさい。いずれ私の力になるのだから」
ヴェザルナの囁きは、夜風に溶けて森の奥へと消えた。リーナはそれを聞き流し、小さく鼻で笑った。
「私の心は決して折れない。残念だけどあなたの思い通りにはいかないわ」
それからひと月のうちに、この国にのさばっていたいくつもの盗賊団が、次々と壊滅した。そのどれもがアジトを丸ごと焼き払われ、残ったのは廃墟と灰だけだった。
漆黒の炎を操る赤い髪の魔剣士と、その傍らに立つ白い髪の少女。人々は彼女たちを、恐れと敬意のまじった声でこう呼んだ。
暗闇さえ燃やし尽くす『黒焔の処刑姫』と。
二人が並んで歩いていると、シェリーは不安を隠せない様子でリーナに尋ねた。
「リーナお姉さま、私は今まで剣を握ったこともありません。そんな私でも、強くなれるんですか?」
リーナは足を止め、「問題ないわ」と強く答えると、自身の影に潜む存在に語り掛けた。
「ヴェザルナ、あなたの黒炎をシェリーにも与えなさい」
リーナの影が揺れて、ヴェザルナの不満げな声が聞こえてくる。
「あなた、私のことを火を出す魔道具か何かと勘違いしていない?」
「魔道具よりは、使えると思っているわ」
リーナのぞんざいな物言いに、ヴェザルナは呆れるが、いつものことだと半ば諦めたようだった。
「……まぁいいわ。でも、私の炎を扱えるかは、その子次第よ」
ヴェザルナの吐息がシェリーの頬を撫でると、黒い炎がシェリーを包み込んだ。途端にシェリーは地面に手をつき、悲鳴を上げた。
リーナは、苦しむシェリーを冷徹に見つめ、慌てるでもなく言い放った。
「その炎は、想いの強さに応えてくれる。あなたの人生を踏みにじった男たちを憎みなさい。そして、何者にも屈することのない力を欲しなさい」
シェリーの脳裏に、両親が目の前で殺された光景と、嘲笑いながら自分を嬲る男どもの顔が蘇る。そのときの絶望と恐怖が、怒りと憎しみに変わっていく。
「もうあんな思いしたくない! 男に負けない……力が欲しい!」
シェリーの憎悪が力への渇望に変わったとき、彼女を覆う黒い炎は、体の中に静かに吸い込まれていった。立ち上がった彼女の瞳には、先ほどまでの怯えなど微塵もなかった。
「すごい……、力が漲る……」
「この子、思ったより素質があるわね。それに……」
ヴェザルナが意味ありげに笑うが、その言葉は黒い影の奥に消えた。
ウィルとブラッディマッシュを目指す旅路の傍らで、リーナはシェリーを鍛え続けた。
実戦形式で過酷なものだったが、シェリーは決して音を上げなかった。
シェリーは、ヴェザルナの黒炎に馴染んで急激に強くなった。身体能力が飛躍的に向上し、剣の腕も日ごとに鋭くなっていった。
襲ってくるならず者も、夜の闇に紛れる魔獣も、軽々と打ち破れるほどに黒い炎を操れるようになっていた。
シェリーは、自分を地獄から救い出し、力を与えてくれたリーナに心酔していた。
「リーナお姉さまと私で、この世の男を皆殺しにしましょう!」
「ええ、そうね」
無邪気に笑う白髪の少女に、リーナもいつの間にか柔らかな笑みを返すようになっていた。
復讐に凍り付いたはずの心が、確かな温度を持ちはじめていることに、リーナは気付いていなかった。
ある日、30人ほどの規模の盗賊団のアジトをヴェザルナが嗅ぎつけた。
「リーナ、早く穢れた魂をご馳走して」
ヴェザルナが焦れた様子で催促すると、シェリーが前に出た。
「リーナお姉さま、私一人でやらせてください」
シェリーは確かに強くなっているが、実戦経験は不足している。狡猾な盗賊相手では、後れを取る危険もある。だが、シェリーの瞳に迷いはなかった。
リーナはヴェザルナに、シェリーを守るように小声で指示した。シェリーの影に、ヴェザルナがそっと潜り込んだのを確認すると、リーナはシェリーの頬に手を添えた。
「やってみなさい。でも、油断はしないようにね」
「はい! リーナお姉さま!!」
シェリーは黒炎を纏って砦に進み、門を吹き飛ばして単身乗り込んだ。
すぐに男たちの怒声が聞こえ、次いで荒れ狂う黒炎が建物を突き破る。剣戟と悲鳴が響き、静寂が戻ると、そこには半壊した建物と人の形をした炭が残るのみだった。
「シェリー、よくやったわね」
「はい! リーナお姉さま!!」
シェリーの満面の笑みを見て、リーナの頬がかすかに緩む。影に潜む存在は、それを見て愉快そうに揺れていた。
シェリーの成長と同時に、ヴェザルナも本来の力を取り戻しつつあり、その存在感を日増しに強めていた。
ヴェザルナは幾度となくリーナの精神を支配しようと浸食を試みていたが、リーナの意思は、ウィルへの復讐という明確な目標によって純化されており、浸食を許さなかった。
ヴェザルナは苛立ちを感じながらも、傍観することにした。
「慌てることもないわね。せいぜい頑張って強くなりなさい。いずれ私の力になるのだから」
ヴェザルナの囁きは、夜風に溶けて森の奥へと消えた。リーナはそれを聞き流し、小さく鼻で笑った。
「私の心は決して折れない。残念だけどあなたの思い通りにはいかないわ」
それからひと月のうちに、この国にのさばっていたいくつもの盗賊団が、次々と壊滅した。そのどれもがアジトを丸ごと焼き払われ、残ったのは廃墟と灰だけだった。
漆黒の炎を操る赤い髪の魔剣士と、その傍らに立つ白い髪の少女。人々は彼女たちを、恐れと敬意のまじった声でこう呼んだ。
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