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プロローグ・グッバイ魔界

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~魔界~

「ロン!!!」

「国士無双!!!」

「ドンジャラ!!!」

ここは人間とは違う
魔族と呼ばれる種族の住む世界。
そんな世界の
とある雀荘の中で3人の男達が
麻雀で遊んでいた。

「んほぉ~!!麻雀楽しすぎぃぃ!!」

「ああ!!ホントだぜ!!
ババ抜きより楽しいぜこりゃ!!」

「おい"リオ"!!
そんな所で寝てないで
お前もこっち来て混ざれよ!!」

盛り上がっている3人の内の1人が
近くのソファーで
横になっていたリオと言う名の
男に対してそう誘いの声をかけた。

「………あ~………悪い……
俺はいいや………」

気だるそうに誘いを拒否するリオ。

「か~!!つれないねぇ!!
このすっとこどっこい!!」

「なぁ、アイツここんとこ
ずっとあんな調子じゃねえか?
仕事が休みの時は
常にボーッとしてるか
寝っ転がってるかだよな」

「何か悪い病気じゃねえだろうな?」

「馬鹿言え!!魔族が病気になんて
なるかよ!!」

「あ!!それもそうだな!!」

「「「ハッハッハッハッハ!!」」」

「………………」

3人が笑ってる中
無言でソファーからスッと起き上がり
どこかへ行こうとするリオ。

「ん?どこ行くんだリオ?」

「人間界」

「ああ~、はいはいはい
人間界ね………え!?」

「あとそれから
魔界には当分帰る気はねぇから
皆、達者でな」

「は!?
か、帰る気はねぇってお前……!!
今勤めてる仕事はどうすんだよ!?
そ、それに……
お前の母親や姉貴達には何て……!!」

「仕事なら昨日辞めた
おかんや姉貴達には………そうだな………
お前ら適当に言っといてくれ」

「適当にって……!!」

困惑する仲間達を尻目に
雀荘の出口へと向かうリオ。

「お、おいリオ!!
お前どうして人間界なんかに
行くんだよ!?」

仲間の1人がそう問うと
リオはピタッと立ち止まり
振り返って言った。

「魔界に飽きたから」
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