12 / 39
飛び級をする
しおりを挟む
飛び級をして三年生となったヤーデの学校生活は、一気に快適になった。まず授業中の教室の空気が違う、一年生よりも静かである。三年生ともなると、時間も守る。授業開始時刻にまだ席についていない生徒はないし、移動教室で迷子になる生徒もいない。思う存分授業に集中できるから、勉強もはかどった。ちなみに三年一組だが、試験のたびにヤーデの席は前に移動していった。
運動の時間だけは、体の小さいヤーデにとって少し大変だったが、組のみんなは年の若いヤーデに親切だった。貴族でないのに優雅な所作は、メレネ婦人に自然と仕込まれていた。おかげで数少ない女生徒たちの庇護を受け、いじめられることもなかった。ヤーデのそばにいる女生徒と話したいがために、近くに来たり話しかけたりする同級生も多かった。
ヤーデはもともと素直で、人の話もちゃんと聞く子どもだったので、すぐに周りに馴染んだ。礼儀正しいヤーデだったが、髪の毛を触られるのだけは極端に嫌がった。ヤーデのふわふわと巻く金髪に、リボンを結びたい女生徒は多かったのだが、「約束したので、家族以外に髪を触らせたくない」と言うと、誰もヤーデの髪を触ろうとする子はいなくなった。
「学校はどうだった?」
夕食を口に運びながらドミトリーが尋ねる。
「楽しかったです。新しくはじまった実験の授業も面白いし」
今夜は大鳥のぱりぱり焼き、根野菜添えである。スープはスパイスを効かせてあり、体の芯から温まる。食事をしながら、その日にあったことを報告するのだ。
「そう。困ったことはない?」
メレネ婦人が通いの開始時間を遅くしたので、ヤーデが帰宅してから一緒に家事ができるようになった。大鳥をぱりぱりに焼いたのはヤーデだ。もちろんメレネ婦人がそばで逐一、見守っているのだが。
「今のところはだいじょうぶ。みんな親切なので」
野菜を洗う程度の手伝いだったのが、調理まで手伝えるようになってきた。家事スキルもどんどん上がっているヤーデである。
「大鳥のぱりぱり焼き、どうですか?」
「ん、皮はぱりっとして、中はふわふわで美味しい」
「ふふっ、ぼくが焼きました」
「すごいね、ヤーデ。私より料理も上手だなんて」
そもそもドミトリーの料理の腕は、なんとかこなせる程度である。焼く肉はいつも硬くなるし、スープの根菜は芯が残りがちであった。最近では食後の茶ですら、ヤーデのいれてくれるものしか飲んでいない。ドミトリーが望むときに、タイミングよく横からでてくるのだから、仕方のないことだ。
食事を終え片付けてしまうと、茶を飲んでそれぞれゆっくり過ごす。風呂を沸かして二人一緒に入り、一緒に眠る。ヤーデも成長期になったら、一人で風呂に入るようになる。一緒に眠るのだって、そのうち嫌がるようになって、空いている部屋を一人で使いたいと言うのだろう。いずれヤーデの部屋にできるよう、何も置かず空いたままにしてある。こうして甘えてもらえるのは今だけだとわかっている。
たとえ今だけでも、しあわせだと思う。家族のいない自分に、生きる喜びを与えてくれた光の子。たくさん学んで成長して、いつか誰かとしあわせになればいい。
「おやすみヤーデ、いい夢を」
横になった頬にキスをする。ほっぺたを食べるわけじゃない。これくらいは許されるだろう、家族なのだから。
「!」
ヤーデは一瞬息を止めたが、すぐに大きく息を吐いた。そして「おやすみなさい」と言って、ドミトリーの頬にキスを返してくれた。
「ふふっ」
ドミトリーが満足そうな顔で笑って、そのまま寝た。ごそごそと腕から抜け出したヤーデは、顔にかかる一筋の髪をそっとよけてやる。顔を触ったくらいでは起きないことは、何度も試して実証済みである。頬をなでた指を滑らせ、唇に触れる。そこがやわらかいことも知っている。親指で下唇を押さえてはなすと、ふるりと揺れた。唇をそっと寄せる。ドミトリーの寝息がかかる距離。そっと押しつけるように唇を合わせ、すぐ離れる。
「一番好きです、レネ。いい夢を」
その年の一番寒い新年の頃、ドミトリーは再び前線に駆り出されていた。前線の騎士たちはせっかくの新年だったのにと、ぼやいている。ドミトリーとて、ヤーデと過ごすつもりだったのに不満であった。全員の早く帰りたいという心がひとつになり、仕事自体は割とすぐに片付いた。ただし往復にかなり時間を取られる。ドミトリーが町に戻るころには、新年の長期休みは終わっていた。
ヤーデは新年を今年も一人で過ごし、勉強を頑張った。メレネ婦人がドミトリー不在の間、邸にいらっしゃいと誘っても、どうしても譲らなかった。いつ戻るかわからないのだから、家を暖かくして待っていたかったから。食事は味がしないし、一日中ひとりでいるのは寂しかったが、ドミトリーの匂いのする枕を抱きしめて眠った。
集中できる時間が多かったので、勉強がはかどった。というか、勉強しかすることがなかった。どのくらい成果がでたかというと、四年生になったとき再び飛び級をし、五年生になったほど。飛び級したらご褒美をもらえる、という話はいまだ保留にしたままだ。「早く決めないと、ご褒美がふたつになってしまってるよ」とドミトリーがため息まじりに笑った。
五年生になるとクラスは二組しかない。進級できずに脱落していった生徒が、それだけ多いのだ。ここでも一組になったヤーデは、授業にしっかりとついていった。教師たちの間では、秀才ヤーデをもっと飛び級させてもいいのではという話も出ていた。しかし頭がよくても、世の中のことを知らない子どもである。
もし今卒業してしまったら、学校という殻で守られることがなくなる。大貴族の子息であれば別だが、養い親が魔法使いとはいえ、ヤーデ自身は庶民に過ぎない。庇護を持たないか弱い子どもが、世間の荒波にもまれて潰れてしまうかもしれない。
一年生のときにフックス家から受けた圧力のこともある、今後他の貴族が出てこない保障はない。パトリック・フォン・フックスは現在三年生である。無理して飛び級したものの、その後の授業についてこられず、このままだと次の進級は危ういとの報告だ。彼は同級生への態度についても、いくつか報告が上がってきている。
三年生のフックスと、五年生になったヤーデ・ドミトリーとの接触は、今のところ皆無。平等をうたわれる学校内においても、哀しいかな。貴族と庶民が、真に平等ということはない。しかし校内であればまだ、教師たちも目を光らせて監視することができる。もう少しだけ学校で守ろう、それが学校長のくだした決断だった。以降、ヤーデには卒業するまで飛び級を進められない方針となる。
ヤーデは学校生活を楽しんだ。五年生になると研究室への出入りが許される。優秀な生徒が研究室を訪ねてくるのを待っていた教師は、みな一様にがっかりした。ヤーデが選んだのは、一番人気のない魔法学だったからである。魔法の使える人間は、魔法使いの学校へ行く。だからこの学校で魔法学を研究するということは、魔法が使えないのに魔法の研究をする変人、というレッテルを貼られることになる。
ずっと研究室へ入り浸る、ということはなかったが、ヤーデはちょくちょく研究室を訪れた。魔法学の教師は研究肌の変人で、普段は計算学の授業を受け持っている。彼は計算のための数式を考えるのが好きで、そのため授業は脱線しがちだ。数式を当てはめ魔法を理解しようというのが、彼の考える魔法学である。ヤーデの考える魔法の研究とは少し畑が違うが、魔法に関する造詣が深く、展開する理論は面白かった。
「ドミトリー君が魔法使いと暮らしているなんて、うらやましい。ぜひ一度ご養父とお会いしてみたいものだ」
鼻息荒く言う変人教師は、魔法使いそのものに対して妙な熱量がある。彼が養っている同居人が、魔法を失った元魔法使い、という話を耳にしたヤーデは、絶対にドミトリーを守ると心に誓った。もっとも後で聞いた話によると、変人教師が元魔法使いに出会ったのは、すでに魔法を失ったあと。仕事を失い困っていたのを助けたそうだ。同居人からは魔法のことを、いろいろと教えてもらっているらしい。決して悪い人ではないのだ、魔法が大好きな変人というだけで。それでもなんとなく、ヤーデは変人教師にドミトリーを会わせたくないと思った。
運動の時間だけは、体の小さいヤーデにとって少し大変だったが、組のみんなは年の若いヤーデに親切だった。貴族でないのに優雅な所作は、メレネ婦人に自然と仕込まれていた。おかげで数少ない女生徒たちの庇護を受け、いじめられることもなかった。ヤーデのそばにいる女生徒と話したいがために、近くに来たり話しかけたりする同級生も多かった。
ヤーデはもともと素直で、人の話もちゃんと聞く子どもだったので、すぐに周りに馴染んだ。礼儀正しいヤーデだったが、髪の毛を触られるのだけは極端に嫌がった。ヤーデのふわふわと巻く金髪に、リボンを結びたい女生徒は多かったのだが、「約束したので、家族以外に髪を触らせたくない」と言うと、誰もヤーデの髪を触ろうとする子はいなくなった。
「学校はどうだった?」
夕食を口に運びながらドミトリーが尋ねる。
「楽しかったです。新しくはじまった実験の授業も面白いし」
今夜は大鳥のぱりぱり焼き、根野菜添えである。スープはスパイスを効かせてあり、体の芯から温まる。食事をしながら、その日にあったことを報告するのだ。
「そう。困ったことはない?」
メレネ婦人が通いの開始時間を遅くしたので、ヤーデが帰宅してから一緒に家事ができるようになった。大鳥をぱりぱりに焼いたのはヤーデだ。もちろんメレネ婦人がそばで逐一、見守っているのだが。
「今のところはだいじょうぶ。みんな親切なので」
野菜を洗う程度の手伝いだったのが、調理まで手伝えるようになってきた。家事スキルもどんどん上がっているヤーデである。
「大鳥のぱりぱり焼き、どうですか?」
「ん、皮はぱりっとして、中はふわふわで美味しい」
「ふふっ、ぼくが焼きました」
「すごいね、ヤーデ。私より料理も上手だなんて」
そもそもドミトリーの料理の腕は、なんとかこなせる程度である。焼く肉はいつも硬くなるし、スープの根菜は芯が残りがちであった。最近では食後の茶ですら、ヤーデのいれてくれるものしか飲んでいない。ドミトリーが望むときに、タイミングよく横からでてくるのだから、仕方のないことだ。
食事を終え片付けてしまうと、茶を飲んでそれぞれゆっくり過ごす。風呂を沸かして二人一緒に入り、一緒に眠る。ヤーデも成長期になったら、一人で風呂に入るようになる。一緒に眠るのだって、そのうち嫌がるようになって、空いている部屋を一人で使いたいと言うのだろう。いずれヤーデの部屋にできるよう、何も置かず空いたままにしてある。こうして甘えてもらえるのは今だけだとわかっている。
たとえ今だけでも、しあわせだと思う。家族のいない自分に、生きる喜びを与えてくれた光の子。たくさん学んで成長して、いつか誰かとしあわせになればいい。
「おやすみヤーデ、いい夢を」
横になった頬にキスをする。ほっぺたを食べるわけじゃない。これくらいは許されるだろう、家族なのだから。
「!」
ヤーデは一瞬息を止めたが、すぐに大きく息を吐いた。そして「おやすみなさい」と言って、ドミトリーの頬にキスを返してくれた。
「ふふっ」
ドミトリーが満足そうな顔で笑って、そのまま寝た。ごそごそと腕から抜け出したヤーデは、顔にかかる一筋の髪をそっとよけてやる。顔を触ったくらいでは起きないことは、何度も試して実証済みである。頬をなでた指を滑らせ、唇に触れる。そこがやわらかいことも知っている。親指で下唇を押さえてはなすと、ふるりと揺れた。唇をそっと寄せる。ドミトリーの寝息がかかる距離。そっと押しつけるように唇を合わせ、すぐ離れる。
「一番好きです、レネ。いい夢を」
その年の一番寒い新年の頃、ドミトリーは再び前線に駆り出されていた。前線の騎士たちはせっかくの新年だったのにと、ぼやいている。ドミトリーとて、ヤーデと過ごすつもりだったのに不満であった。全員の早く帰りたいという心がひとつになり、仕事自体は割とすぐに片付いた。ただし往復にかなり時間を取られる。ドミトリーが町に戻るころには、新年の長期休みは終わっていた。
ヤーデは新年を今年も一人で過ごし、勉強を頑張った。メレネ婦人がドミトリー不在の間、邸にいらっしゃいと誘っても、どうしても譲らなかった。いつ戻るかわからないのだから、家を暖かくして待っていたかったから。食事は味がしないし、一日中ひとりでいるのは寂しかったが、ドミトリーの匂いのする枕を抱きしめて眠った。
集中できる時間が多かったので、勉強がはかどった。というか、勉強しかすることがなかった。どのくらい成果がでたかというと、四年生になったとき再び飛び級をし、五年生になったほど。飛び級したらご褒美をもらえる、という話はいまだ保留にしたままだ。「早く決めないと、ご褒美がふたつになってしまってるよ」とドミトリーがため息まじりに笑った。
五年生になるとクラスは二組しかない。進級できずに脱落していった生徒が、それだけ多いのだ。ここでも一組になったヤーデは、授業にしっかりとついていった。教師たちの間では、秀才ヤーデをもっと飛び級させてもいいのではという話も出ていた。しかし頭がよくても、世の中のことを知らない子どもである。
もし今卒業してしまったら、学校という殻で守られることがなくなる。大貴族の子息であれば別だが、養い親が魔法使いとはいえ、ヤーデ自身は庶民に過ぎない。庇護を持たないか弱い子どもが、世間の荒波にもまれて潰れてしまうかもしれない。
一年生のときにフックス家から受けた圧力のこともある、今後他の貴族が出てこない保障はない。パトリック・フォン・フックスは現在三年生である。無理して飛び級したものの、その後の授業についてこられず、このままだと次の進級は危ういとの報告だ。彼は同級生への態度についても、いくつか報告が上がってきている。
三年生のフックスと、五年生になったヤーデ・ドミトリーとの接触は、今のところ皆無。平等をうたわれる学校内においても、哀しいかな。貴族と庶民が、真に平等ということはない。しかし校内であればまだ、教師たちも目を光らせて監視することができる。もう少しだけ学校で守ろう、それが学校長のくだした決断だった。以降、ヤーデには卒業するまで飛び級を進められない方針となる。
ヤーデは学校生活を楽しんだ。五年生になると研究室への出入りが許される。優秀な生徒が研究室を訪ねてくるのを待っていた教師は、みな一様にがっかりした。ヤーデが選んだのは、一番人気のない魔法学だったからである。魔法の使える人間は、魔法使いの学校へ行く。だからこの学校で魔法学を研究するということは、魔法が使えないのに魔法の研究をする変人、というレッテルを貼られることになる。
ずっと研究室へ入り浸る、ということはなかったが、ヤーデはちょくちょく研究室を訪れた。魔法学の教師は研究肌の変人で、普段は計算学の授業を受け持っている。彼は計算のための数式を考えるのが好きで、そのため授業は脱線しがちだ。数式を当てはめ魔法を理解しようというのが、彼の考える魔法学である。ヤーデの考える魔法の研究とは少し畑が違うが、魔法に関する造詣が深く、展開する理論は面白かった。
「ドミトリー君が魔法使いと暮らしているなんて、うらやましい。ぜひ一度ご養父とお会いしてみたいものだ」
鼻息荒く言う変人教師は、魔法使いそのものに対して妙な熱量がある。彼が養っている同居人が、魔法を失った元魔法使い、という話を耳にしたヤーデは、絶対にドミトリーを守ると心に誓った。もっとも後で聞いた話によると、変人教師が元魔法使いに出会ったのは、すでに魔法を失ったあと。仕事を失い困っていたのを助けたそうだ。同居人からは魔法のことを、いろいろと教えてもらっているらしい。決して悪い人ではないのだ、魔法が大好きな変人というだけで。それでもなんとなく、ヤーデは変人教師にドミトリーを会わせたくないと思った。
0
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる