知識のある非常識魔王、生産スキルで異世界荒らし

アズ

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4話 冒険者

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ポンと言う音が幾つも鳴る。其れに続いて爆発音が荒野に鳴り響く。
一時立った後、辺りは静かになっている。荒野にはオークの死体が大量にあり、手前側には魔王の腕がポトリと落ちている。

「クラフィルアギト様。ご報告です」
「聞こう」
「古代魔王ヴェルヴランドの死体は発見できませんでした。しかし、右足が落ちていました」
「ご苦労。褒美としてお前に名前を与える。お前の名はスカー。スカー隊長だ」
「ありがたき幸せ。此れよりスカーはクラフィルアギト様に永遠と付いて行きます」

凄く呼びずらかったから付けて当然だ。

「あと、俺の事はアギトで良い。此の後、お前等は城に戻って拡張工事をしろ。お前等の所にはシャフィーを置いて行く。俺はルティと共に情報収集をしに人間の所へ行って来る」
「はっ!」

俺とルティはバイクに乗って、軍隊が引いて行くのをぼーっと眺める。見えなくなったらルティにアイコンタクトをとってバイクを走らせる。
一応連絡が取れる様にシャフィーにイヤホン型の通信機器を着けさせておいた。
5分後、一番近くの王国である人間国家のグラディオ王国に到着した。バイクは近くの洞窟に隠しておいた。

「其処で止まれ」

国の正門を通ろうとした時、1人の兵に止められた。入国検査だ。
ルティは怒りのオーラをムンムンと出してビームソードに手を掛けようとしていたので睨んで止めた。

「パスポートを出せ」
「どの様な物でした?」
「此れだ」

赤い手帳の様なパスポートに金色の文字で名前が刻まれている。其れを見て俺とルティのを【発明】で作って、兵に見せる。

「よし。通っていいぞ」
「どうも」
「…」

ルティは静かに通る。俺は一応お辞儀をしていった。中は中世ヨーロッパ風の街並みが広がっていて赤い屋根に白っぽい壁の家が多く見られる。路上には馬車や休憩中の騎士、子供やカップルなど皆が明るい表情をしている。俺からすればとても良い国だと思えた。

「此処は綺麗だな」
「そうですね」
「情報集めを始めるか」
「はい」

学校らしき建物の隣にある大きな建造物に入って行く。看板には剣と杖がX字に交差している絵が描かれている。

「此処は?」
「冒険者組合本部だ」

中は酒場と一緒になっていて燥いでいる大人達。真昼だと言うのに酒を飲み散らかしている。
受付へ行き、列に並ぶ。

「次の方どうぞ」

受付の女性に呼ばれて、其処へ行く。女性は茶髪で背は172cm位だ。

「私は受付のリリナです。登録ですね」
「ああ」
「お名前をお願いします」
「俺はアギト。こっちはルティ」
「ご登録致しました」

よし。此れで始められる。
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