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第14話 本当のことを言いますと
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食事終えた後二人を宿屋まで送り届け、明日の約束をして別れる。
二人は明日改めて予定を練り直していつ出発するかを決めたいらしい。
向こうと連絡が取れるかもしれないし、居る場所は判っているから少々遅れても大丈夫とのこと。
リネットが自分で選ばれたエリートって言ってたし『全滅してたら』って言ってたから、何人か先行して仲間が来てるんだろうな。
結構大規模な話みたいなのに、俺に護衛を頼むってことは、あの木人はかなりイレギュラー的な存在だったようだな。
明日またなんか教えてくれるだろう。
家に帰ると今日一日の疲れがドッときてすぐ眠りにつく。
翌日。
約束の時間に宿屋に向かい、二人を呼んでもらう。
「おはようございます」とサーシャが宿屋から顔を出し、その後ろからリネットが眠そうな顔をして出てくる。
「おはようサーシャ、昨日はよく眠れたか?」
「はい、さすがに疲れてたのであの後すぐ寝てしまいました」
「バタバタだったもんな。それで今日どうするんだ?」
「そうですね。良い天気ですしどこかでモーニングティーでも飲みながら話しましょう」
俺達は少し歩き、テラスがある店に入る。
店内で飲み物を注文して外にあるテラス席に座る。
「気持ちいいわね。異世界の朝も悪くないわ」
リネットは背中を伸ばして軽くあくびをする。
サーシャも異世界の飲み物を飲みながらそれに同意し、その後姿勢を正して話を始める。
「さて、それでは軽く整理をさせていただきますね。私達はイストウィアという世界から、この世界の危機を救うために派遣されました。そこでまず先行してこの世界に居る仲間と合流して行動する予定なんですが、その仲間に連絡がつかなくて、更に現在イストウィアにも連絡がつかない状態なんです」
「ちょっと待て、元の世界にも連絡が取れないのはまずいだろ! もしかしたら、通信機器かなにかが故障してるんじゃないのか? 」
「もうひとつのチームとも連絡がとれないので、多分そうだと思います」
「この世界の危機どころかサーシャ達の方が危機的状況じゃないか。下手すりゃこの世界に取り残されて、放浪することになるぞ」
「まぁ、異変を感じて助けが来るとは思いますけど、まだこちらに着いたばかりだから気付いてないのかもしれません」
昨日宿屋に行ったとき神妙な顔をしてたのはそのことだったんだろうな。
「でもやることは同じよ。そのうち連絡もあるだろうし、襲われたとしてもあの子達がそう簡単にやられるわけないじゃない」
ここまで黙って聞いてたリネットが不安を打ち消すようにサーシャに言う。
「私もなにもあるわけないと思いたいわ。ただ、あまりに色んなことが重なりすぎるとね」
「じゃあとりあえず、その仲間に会いに行ってみよう。何もなければそれで良しだ」
「私達の方は大体そんな状況です。ソウタさんは勇者候補として自由気ままにとは言ってましたが、私達のために時間を使っても大丈夫なんですか?」
うっ! 昨日はなんとなく誤魔化したけど、彼女達もある程度腹を割ってくれてるし、本当のこと言うか。
「実はだな……。勇者候補として召喚されたのは事実だが、ちょっとした手違いだったらしくてな。勇者候補でもなくなって、元の世界に帰る準備が出来るのを待ってるところなんだ」
それを聞いたリネットがすかさず口を開く。
「ははーん、やっぱり怪しいと思ったのよ。大方お金が無くて草むしりでお小遣いでも稼いでたんしょう」
「草むしりとはなんだ、あれはちゃんとした依頼を受けて採取してたんだぞ。それだったらお前も『エリートなんですぅ』とか言ってたくせに、実はもう見捨てられてるんじゃないのか」
「はあ? そんな言い方してないでしょう。私達は選ばれし者であなたは『間違って選んじゃった者』なのよ。全然違うわ」
「だったらそんなやつに護衛を頼むなよ。他の国にも勇者がいっぱいいるんだからそいつに頼めよ。一人くらい暇なやつがいるだろ」
「そうさせて貰おうかしら。あたかも勇者ですみたいな顔して、蓋を開けたらただの一般人ってことでしょ」
まぁ、昨日の昼はそんな感じだったけど……。
そんな喧嘩腰のリネットにサーシャが怒る。
「いい加減にしなさい! 助けてもらって、おまけに協力までしてくださってるのになんですかその言い方は! 謝りなさい」
リネットはサーシャに怒られると、しょんぼりしながら俺の方を見る。
俺が勝ち誇った顔をすると、リネットが睨み付けてくる。
しかし、サーシャをこれ以上怒らせるとまずいと思ったのか、なにも言わず謝ってくる。
「私が悪かったわよ。でも目的が同じなら、あなたのバックアップをしてもいいと思ってたのよ。そうすれば勇者ではないとはいえ、あなたも手柄を立てれて私達も任務を遂行しやすくなると思ってたのに、手違いだなんて」
「手違いで候補からも外されたことを言わなかったのは俺も悪かった。ただ、それに関しては俺も言いづらいのもあったんだよ」
「ということは召喚はされたけど、要はただの暇な凡人ってこと?」
「そ、そうだよ。悪いかよ」
「悪くはないけど、それにしては結構強いのね」
「だから言ったろう、昨日のはたまたまだから俺に期待するなって。一応俺もギフト貰ったけど、他の勇者は良いギフト貰ってるからもっと強いんじゃないか?」
「ギフトはなにか知らないけど、それによって強さが変わるわけね」
「今回盗まれたギフトで世界に穴が開くくらい強力らしいからな」
「ふーん、その辺も調べないとね。目的が違ってもそれはそれで危険ね」
「俺も詳しくは知らないけど、異世界から召喚するくらいだから多分一緒の気もするけどな」
「いずれにせよ、私達も現状どうすればいいかわからないから話を聞かないとね」
「で『ただの暇の凡人』に護衛を頼むのか ? 言っとくが俺は一応この国の国賓扱いで、勝手に行動をすると怒られるかもしれないリスクだってあるんだからな」
「だから、悪かったって言ってるじゃない。私も騙されたみたいな感じでショックだったから、ついあんな言い方してしまったの。護衛は当初の予定通りお願いしたいわ」
護衛なんて頼まれると思ってなかったから適当に話したのも悪かったな。
昨日の段階で言っておけば変な誤解を招かなくて良かったのかもしれないし、ショックを受けるってことは結構信頼してくれてたのかもしれない。
「わかった。無事に着くことに越したことはないが、もしもの時は出来る限りのことはやらせてもらうよ」
「こちらこそ改めてよろしく頼むわ。ここまできたらあなたを本物の勇者にしてみせるわ」
「ははっ、それはお願いしたいな。じゃあ改めていつここを出るんだ? 準備もあるだろうし今からってわけにもいかんだろう」
「とりあえず服とか買いたいし、もう一日くらいのんびりしたいわ。姉さんどうする?」
「そうね買いたいものもあるし、馬車の手配も出来るか確認しないといけないから、明日の昼にでも出立しましょう。ソウタさんはいかがです?」
「了解だ。俺もやることがあるし、また明日のこの時間くらいに宿屋に行くよ」
明日からの予定が決まり、俺達は準備のため一旦解散することにした。
二人は明日改めて予定を練り直していつ出発するかを決めたいらしい。
向こうと連絡が取れるかもしれないし、居る場所は判っているから少々遅れても大丈夫とのこと。
リネットが自分で選ばれたエリートって言ってたし『全滅してたら』って言ってたから、何人か先行して仲間が来てるんだろうな。
結構大規模な話みたいなのに、俺に護衛を頼むってことは、あの木人はかなりイレギュラー的な存在だったようだな。
明日またなんか教えてくれるだろう。
家に帰ると今日一日の疲れがドッときてすぐ眠りにつく。
翌日。
約束の時間に宿屋に向かい、二人を呼んでもらう。
「おはようございます」とサーシャが宿屋から顔を出し、その後ろからリネットが眠そうな顔をして出てくる。
「おはようサーシャ、昨日はよく眠れたか?」
「はい、さすがに疲れてたのであの後すぐ寝てしまいました」
「バタバタだったもんな。それで今日どうするんだ?」
「そうですね。良い天気ですしどこかでモーニングティーでも飲みながら話しましょう」
俺達は少し歩き、テラスがある店に入る。
店内で飲み物を注文して外にあるテラス席に座る。
「気持ちいいわね。異世界の朝も悪くないわ」
リネットは背中を伸ばして軽くあくびをする。
サーシャも異世界の飲み物を飲みながらそれに同意し、その後姿勢を正して話を始める。
「さて、それでは軽く整理をさせていただきますね。私達はイストウィアという世界から、この世界の危機を救うために派遣されました。そこでまず先行してこの世界に居る仲間と合流して行動する予定なんですが、その仲間に連絡がつかなくて、更に現在イストウィアにも連絡がつかない状態なんです」
「ちょっと待て、元の世界にも連絡が取れないのはまずいだろ! もしかしたら、通信機器かなにかが故障してるんじゃないのか? 」
「もうひとつのチームとも連絡がとれないので、多分そうだと思います」
「この世界の危機どころかサーシャ達の方が危機的状況じゃないか。下手すりゃこの世界に取り残されて、放浪することになるぞ」
「まぁ、異変を感じて助けが来るとは思いますけど、まだこちらに着いたばかりだから気付いてないのかもしれません」
昨日宿屋に行ったとき神妙な顔をしてたのはそのことだったんだろうな。
「でもやることは同じよ。そのうち連絡もあるだろうし、襲われたとしてもあの子達がそう簡単にやられるわけないじゃない」
ここまで黙って聞いてたリネットが不安を打ち消すようにサーシャに言う。
「私もなにもあるわけないと思いたいわ。ただ、あまりに色んなことが重なりすぎるとね」
「じゃあとりあえず、その仲間に会いに行ってみよう。何もなければそれで良しだ」
「私達の方は大体そんな状況です。ソウタさんは勇者候補として自由気ままにとは言ってましたが、私達のために時間を使っても大丈夫なんですか?」
うっ! 昨日はなんとなく誤魔化したけど、彼女達もある程度腹を割ってくれてるし、本当のこと言うか。
「実はだな……。勇者候補として召喚されたのは事実だが、ちょっとした手違いだったらしくてな。勇者候補でもなくなって、元の世界に帰る準備が出来るのを待ってるところなんだ」
それを聞いたリネットがすかさず口を開く。
「ははーん、やっぱり怪しいと思ったのよ。大方お金が無くて草むしりでお小遣いでも稼いでたんしょう」
「草むしりとはなんだ、あれはちゃんとした依頼を受けて採取してたんだぞ。それだったらお前も『エリートなんですぅ』とか言ってたくせに、実はもう見捨てられてるんじゃないのか」
「はあ? そんな言い方してないでしょう。私達は選ばれし者であなたは『間違って選んじゃった者』なのよ。全然違うわ」
「だったらそんなやつに護衛を頼むなよ。他の国にも勇者がいっぱいいるんだからそいつに頼めよ。一人くらい暇なやつがいるだろ」
「そうさせて貰おうかしら。あたかも勇者ですみたいな顔して、蓋を開けたらただの一般人ってことでしょ」
まぁ、昨日の昼はそんな感じだったけど……。
そんな喧嘩腰のリネットにサーシャが怒る。
「いい加減にしなさい! 助けてもらって、おまけに協力までしてくださってるのになんですかその言い方は! 謝りなさい」
リネットはサーシャに怒られると、しょんぼりしながら俺の方を見る。
俺が勝ち誇った顔をすると、リネットが睨み付けてくる。
しかし、サーシャをこれ以上怒らせるとまずいと思ったのか、なにも言わず謝ってくる。
「私が悪かったわよ。でも目的が同じなら、あなたのバックアップをしてもいいと思ってたのよ。そうすれば勇者ではないとはいえ、あなたも手柄を立てれて私達も任務を遂行しやすくなると思ってたのに、手違いだなんて」
「手違いで候補からも外されたことを言わなかったのは俺も悪かった。ただ、それに関しては俺も言いづらいのもあったんだよ」
「ということは召喚はされたけど、要はただの暇な凡人ってこと?」
「そ、そうだよ。悪いかよ」
「悪くはないけど、それにしては結構強いのね」
「だから言ったろう、昨日のはたまたまだから俺に期待するなって。一応俺もギフト貰ったけど、他の勇者は良いギフト貰ってるからもっと強いんじゃないか?」
「ギフトはなにか知らないけど、それによって強さが変わるわけね」
「今回盗まれたギフトで世界に穴が開くくらい強力らしいからな」
「ふーん、その辺も調べないとね。目的が違ってもそれはそれで危険ね」
「俺も詳しくは知らないけど、異世界から召喚するくらいだから多分一緒の気もするけどな」
「いずれにせよ、私達も現状どうすればいいかわからないから話を聞かないとね」
「で『ただの暇の凡人』に護衛を頼むのか ? 言っとくが俺は一応この国の国賓扱いで、勝手に行動をすると怒られるかもしれないリスクだってあるんだからな」
「だから、悪かったって言ってるじゃない。私も騙されたみたいな感じでショックだったから、ついあんな言い方してしまったの。護衛は当初の予定通りお願いしたいわ」
護衛なんて頼まれると思ってなかったから適当に話したのも悪かったな。
昨日の段階で言っておけば変な誤解を招かなくて良かったのかもしれないし、ショックを受けるってことは結構信頼してくれてたのかもしれない。
「わかった。無事に着くことに越したことはないが、もしもの時は出来る限りのことはやらせてもらうよ」
「こちらこそ改めてよろしく頼むわ。ここまできたらあなたを本物の勇者にしてみせるわ」
「ははっ、それはお願いしたいな。じゃあ改めていつここを出るんだ? 準備もあるだろうし今からってわけにもいかんだろう」
「とりあえず服とか買いたいし、もう一日くらいのんびりしたいわ。姉さんどうする?」
「そうね買いたいものもあるし、馬車の手配も出来るか確認しないといけないから、明日の昼にでも出立しましょう。ソウタさんはいかがです?」
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