玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

やみのよからす

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第6章 エイゼル市に響くウェディングベル

第6章第021話 伯爵と銭湯

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第6章第021話 伯爵と銭湯

・Side:ツキシマ・レイコ

 というわけで、アイズン伯爵ご一家を招いての、ファルリード亭プレオープン当日です。
 貴賓室というか応接室というか。元ギルドの会議室を一部屋改装して、身分の高い人用の客室も誂えてえておいたのです。早速役に立ちますね。
 身分至上主義ではないでいけど。こういうのはきちんと区別した方がお互いのためでもあるのです。

 先に来ていた護衛騎士さんたちが点検と警備している中、黒塗りに紋章が記された馬車が入り口に止りまして。従業員皆が並んでお出迎えしているところを伯爵家ご一家での入店です。

 「招待感謝する。カヤン・キック殿。」

 出迎えの先頭にいたカヤンさんに伯爵が挨拶しました。

 「いえいえいえっ! わざわざご来店いただき光栄ですっ!」

 はいはいもっとどっしり構えてくださいよ。ミオンさんとモーラちゃんやアライさんの方が落ち着いています。

 「伯爵っ、まずはお風呂に、その後お食事ということでよろしいですか?」

 「うむレイコ殿。万事お任せする」

 「では、男風呂の方はタロウさんが、女湯は私とマーリアちゃん、ご一緒します。バール君はセレブロさんと寛いでいてくださいね」

 セレブロさんはすでに他のお客の連れてきた子供達に絡まれていますが。そこに混ざろうとするバール君、ちょっとうんざりにセレブロさん、新しいワンコに大喜びの子供達。貴族街の子供達を相手にすることもあるバール君、躾はバッチリですので、子供達が悪さをしなければ万全です。

 男湯の方にはさらにダンテ隊長、女湯にはアイリさんとエカテリンさんも同行します。護衛と女性向けアイテムのあれこれ説明要員ですね。

 まずは貴賓室に入っていただいて。軽く飲み物を出しつつ、銭湯の入浴マナーについて簡単に説明します。
 まぁ難しいことも無く。大騒ぎしない、走らないは当然として。体を洗ってから湯船に浸かる。手ぬぐいは湯船に付けない。湯船で洗濯しない、貴族はお風呂で洗濯しないけど。
 …初めての施設だけに念を入れてはいます。一応上流のお湯タンクには、一回は入れ替えられるだけの湯は蓄えてありますが。…なんか明日の本番オープンの方が心配になった来ました。


 さて。私はアイズン伯爵夫人マーディア様と、嫡男ブライン夫人メディナール様をマーリアちゃんと一緒に案内します。アイリさんとエカテリンさんもね。
 浴室で床にマットレスという訳にもいきません。タイルで剥き出しの岩よりは安全とはいえ、足を滑らさないようにという注意は念を押しておきます。
 まずは洗い場で。石けんとか洗髪剤、あと件の米ぬか袋ですね、その辺の説明はアイリさんにお願いします。
 男湯勢のアイズン伯爵、嫡男ブライン様、嫡孫のクラウヤート様三人とタロウさん、それに護衛騎士の方が何人か。隣の男湯に入ってきた声が聞こえてきます。換気のために、仕切りの上の方は開いていますので。

 ジャック会頭や他の商会関係の方々も到着されていますが、流石に入浴時間はずらしていただくことになってます。誰が先に入るのかを説明したところで皆納得していただけました。先に食堂で冷やしたお酒とオードブルなどをどうぞ。

 「じゃあレッドさんをお願いしますね」

 「承知しました。レイコ殿」

 「クーっ!」

 レッドさんはクラウヤート様にお預けします。男湯の護衛として念のためですね。まさかとは思いますが、プレオープンで襲撃なんてろくでもないですから。
 それにレッドさんもお風呂は好きですね。尻尾で水かきして泳ぐので、まるで鰐みたいですけど。


 さぁ、伯爵家女性三人を案内して風呂場に入ります。まぁさすがにすっぽんぽんは心許ないですから、大きい手ぬぐいを体に巻いてもらいます。
 脱衣所から風呂場に入ると、湯を讃えた大きなお風呂。
 日本での一般的な銭湯より二回りは広い、いわゆるスーパー銭湯をイメージしたお風呂ですね。これだけのお湯がたたえられている光景ってのは、こちらではちょっと見られないでしょう。

 「わぁっ、思ってたよりずっと広いですわね」

 「ここのお風呂、毎日入りたくなるわよね、レイコ」

 「そんなに気持ちが良いのですか? マーリア様」

 「試験の時に先にいただきましたけど。これは病み付きになりますよ。レイコの家の方にもお風呂はあるけど。脚伸ばしてゆったり出来るのは。この広さならではです」

 「それは楽しみですね」

 ご婦人方も、このお風呂を見てわくわくしてきたようです。
 それでもまずは洗い場へ。一人ずつ仕切り板の付いた仕様になっております。
 蛇口は、実はエール樽の注ぎ口のものを改良した物ですが。きちんとお湯とお水が出ますよ。壁についた吹き出し口の向きが変えられる程度ですが、上にシャワーもあります。このへんの使い方をアイリさんが説明して、まずは各自で体を洗います。
 マーディア様のお背中流したりとかもしました。…なんかお父さんお母さんと温泉行ったの思い出しちゃいましたね。

 そしていよいよ浴槽へ。
 念のためと手摺りと段のついた入り口もありますが、今回は大丈夫ですね。
 子供なら泳げるくらいの広さ。お湯を浄化して循環させるのではなく、掛け流し状態です。燃料代が要らないマナ湯万歳。

 六人が縁に座っても余裕の広さ。ほぼ同時に皆でお湯に浸かります。…丁度いい湯加減ですね。

 「「「「はふぅぅぅ…」」」」

 「ふふふ。声が出てしまうってわかります。はぁ…これは気持ちいいですね」

 お湯の暖かさが体に滲みる感覚を皆で楽しみます。

 「なるほど…ここまで手足を伸ばしてじっくり浸かるってのは始めててじゃな。たっぷりの湯に浸かるのがこれほど気持ちいいとは…」

 男湯の方からの声が聞こえてきました。今のは伯爵ですね。
 そう言えば。アイズン伯爵との旅は何回かしましたが、あの河辺での急造露天風呂の時には同行されていなかったんですよね。岩山のところが開通して街や村を経由出来たので、夜営はしていないのです。

 「…レイコ殿。結構熱い湯だが、こんな施設を作るって事は湯に浸かることは体に悪いことはないのだな?」

 壁の向こうから伯爵が話しかけてきました。

 「少しぬるいくらいのお風呂に長く浸かるのは健康に良いと言われてましたね。それに体を清潔に出来るに越したこともはないですし」

 「なるほど、健康に良いのか…」

 「流石に熱さには限度がありますけど。お年寄りほど熱い温度のお湯を好むって話を聞いたことがありますので、若い人が入れないくらい熱いのには注意ですね」

 「ははは。まだまだ若いもんには…って、それが危ないのじゃな。心に留めておこう」

 このお風呂、湯船が3つに分割されていて。注ぎ口から流れてきたお湯は冷めながらそれぞれの浴槽に流れていきます。好みの温度の所へどうぞってことですね。

 「湯船が中で別れているのは見えると思いますが。長く浸かるのなら注ぎ口から離れたところの方がいいですね」

 「真ん中が丁度良い加減ですかね? 伯爵」

 あ。タロウさんですね。

 「真ん中でも長く浸かりすぎるとのぼせますから。ほどほどにお願いしますね」

 「湯浴み程度の風呂は屋敷にもあるが、やはり広いのが良いな。邸の方にも作れないだろうか?」

 「今までは水を汲むのが大変でしたからね。でも井戸ポンプのおかげでだいぶ楽になりました。あと、水ってかなり重たいですから、湯船をでかくするのなら地面の上にきちんと補強した床が必要です。やっぱ専門の浴室を整地から整える必要がありますね」

 屋敷の二階部屋になんてしたら、たぶん床が抜けます。

 「…ふぅ…早速マルタリクの方に打診しよう。これは良いものだ… 屋敷の皆で順番に入れば、でかい風呂の湯も無駄にはなるまいて」

 アイズン伯爵もお気に召したようです。

 「…是非お願いしますわ、あなた」

 「義父様、さすがです」

 ご婦人方もそれを聞いて喜んでますね。
 しばらく浸かった後、男湯の方ではサウナに挑戦するようです。女湯の方にもありますので、私達も試してみることになりました。



 サウナの方は10分ほどで出てきましたが。これは流石に経験した人はいなかったようですね。
 日本でも平安時代にはお風呂の代わりに蒸し風呂があったそうですが。こちらには無かったようです。

 「最初はなんの拷問かと思ったわよ」

 とはアイリさん。 ファルリード亭の面々のサウナの感想も「何の責め苦か?」と思ったそうですが。我慢しきって出てきたときの爽快感は癖になると言ってました。サウナから出たところで頭から浴びる水が気持ちいいのです。
 ただし。ここで我慢退会は禁止というのは、ルールの一つにしています。単純に危ないですからね。

 ダイエットに効く…ってのは、個人的にはちょっと懐疑的です。水が出るだけで脂が出るかは微妙ですからね。ただ、アイリさんは痩せる気がするとサウナが気に入っているようです。まぁ一時的に減りはしますよ、確かにね。一杯飲んだらすぐ回復しますけど。

 お水かぶって汗流したら、低めの温度の湯に浸かって体を均してから上がりましょう。今出ると汗が止りませんから。
 脱衣所に戻り、服は下着の上からゆったりしたガウン風の服となります。このへん、アイリさんがデザインに凝ってくれまして。表を歩くような服ではないですが、この服で食堂に入っても問題ない感じです。お風呂出た後に正装を着直すのでは窮屈ですからね。


 さて。どれにしようかな?
 …というのは、冷やした牛乳の種類です。普通の牛乳も当然ありますが、こちらのお茶をブレンドしたミルクティーや、果物の果汁で味付けしたフルーツ牛乳も用意しました。陶器ではありますが瓶に入れて番台にて冷やして販売しております。
 マーディア様はミルクティー。メディナール様とマーリアちゃんはフルーツ牛乳。私とアイリさんは普通の牛乳を選択です。
 っと、レッドさんが番台を越えてこちらに来ましたね。男湯勢も風呂を出たようなので合流です。

 「レイコの言ってた牛乳の飲み方、面白いけど意味あるの?」

 「私もよく知らないけど。まぁ作法みたいなもんじゃないかな?」

 はい。左手を腰に当てて直立。右手に瓶を持って一気飲み。最後に「ぷふぁっ!」ってやつです。
 原典って何なんでしょうね? まぁ風呂上がりの一杯が豪快になるのはわかる気がしますが。

 「うん? これを呑むのに作法があるのか?」

 「あ~いえ、そんな堅苦しい物では無く、美味しそうに飲みましょうってだけの話ですから」

 まず護衛の方が、作法に則って飲みます。毒味として貴族より先に口を付けるのが習慣になっています。

 「どうですか?」

 「ぷふぁ、これは美味いですな。…冷やしたエールで出来ないのが残念です」

 風呂場で酒類の提供は危険なのでやりませんけど。うーん、見晴らしの良い露天風呂で日本酒チビチビってのはありと言っても良いかも? 観光地と温泉が出来てから考えてもらいましょう。酔っ払うまで飲むものでも無いでしょうからね。

 「こうかの?」

 アイズン伯爵もミルクティーを選ばれたんですね。護衛の方が飲んだのを見て、腰に手を当てて一気飲みです。

 「ぷふぁ美味いな! 腹の中に染み渡るようじゃ」

 「ふ…くくく…貴方、行儀が悪いですわよ…ふふふっ」

 「義父様ったら…ふふふっ」

 見ていたマーディア様とメディナール様が笑っています。普段の伯爵では見られないでしょうしね。
 クラウヤート様、白いお髭が出来ていますよ。

 さて私達も飲んで、食堂の方に行きましょうか。



 貴賓室には扉もありますが、閉めっぱなしはちょっと閉鎖的ですので、今日は開けっぱなしです。食堂の方は平常運転なので、そちらの喧噪がこちらにも聞こえてきますが。伯爵曰く、それもまた良い物だそうです。

 さて。キンキンに冷えたエールとマルタリク謹製蒸留酒を使ったカクテル。鮪とネギの煮付け、茶碗蒸し、根菜の筑前煮、出汁焼き卵等。今日はちょいと和食に寄せてみました。
 アイズン伯爵はまだ五十代後半と言ったところだけど。若い人に人気のメニューはちと辛いかもということで、揚げ物やら肉中心のメニューは外してみました。

 「魚の煮付けか。最近屋敷でも出るようになったが、これは酒に合うの」

 魚にあうお酒は、エイゼル市には多いのです。港町ですからね。

 「プリンかと思ったけど、甘くないのね。スープ…の一種かしら? 色々具が入っていて美味しいわ」

 試作の時にモーラちゃんがガッカリしていたのは内緒です。見た目そっくりですからね。

 「…美味しいものが増えたのは良いけど、ちょっと節制が必要だと思っていたのね。今日のは優しい味の物が多くてうれしいわ」

 まだまだプロポーションが気になるお年頃のメディナール様。今でも十分お綺麗ですよ。
 アイリさんがギクっとしていますけど。

 「もちろん、既存のメニューで食べたいものがあったら言ってくださいね」

 クラウヤート様やマーリアちゃんなんかには、もっとガッツリ行きたいかも?とピザあたりも頼んであります。もう少ししたら焼きたてが出てきますよ。
 フードコートを企画したにも関わらずダイエット中のアイリさんはジト目で眺めてますけど。まぁ一切れだけなら…

 「レイコ殿、今日はイカ焼きはないのかね?」

 お。伯爵様、ツウですね。 イカは見た目のせいでまだまだ人を選ぶ食材ではありますが。イカの仕入れを切らさない程度には、リピーターは増えて来ています。

 「もちろん仕入れてあります。焼いてもらってきますね」

 「うむ。なかなか癖になる味じゃからな、アレは」

 テオーガル産の最高級酒も用意してあったのですが。伯爵はまだ樽に詰めて半年のやっと色が付いた蒸留酒の柑橘絞りをご所望になりました。
 すでに蒸留酒生産のほとんどはテオーガル領の方に移管されているのですが。初期にマルタリクで生産されたエイゼル産蒸留酒は、伯爵も大切に取ってあるそうです。ファルリード亭に置いてあるのも初期生産分ですね。

 風呂上がりに、マヨネーズを添えた焼きイカをアテにお酒をびちび呑む伯爵様。貴族の召し上がる組み合わせでも無いように思いますが。シュールですけど伯爵にはなんとなく合っている感じもします。
 今度浴衣とか作務衣とか作ってみようかな? アイズン伯爵にも似合いそうに思います。

 食堂の方で誰かがウケることでも言ったのでしょうか、爆笑が聞こえてきます。

 「ちょっと騒がしいですね。扉を閉めますか?」

 「いや、そのままでかまわない」

 喧噪を聞きながらお酒を飲むアイズン伯爵は、ちょっとうれしそうに見えました。



 というわけで。銭湯のプレオープンは好評に終わりました。後は、雇った六六の子供達と、各タスクの再確認です。
 銭湯一般公開は明日からです。…が、宿泊客用以外のチケットはすでに売り切れてしいまいました。商会の伝手の方面で結構な問い合わせがあったようですが。こればかりは致し方ありません。
 意外と言ってはなんですが、貴族街の方からのチケット問い合わせは少なかったですね。王都からの通達が生きているのか、町外れの宿屋の中で脱ぐとかに抵抗があるのか。むしろ、伯爵のように自宅に作りたいという問い合わせの方が増えそうです。すでに王宮からは要望が出ているそうで。王宮用だけではなく他の方々も入れる様な場所にも作りたいとか。独り占めしないところが流石ですね。

 中央通りにはもう土地がないのでちょっと郊外となりますが、ランドゥーク商会の方では早くも銭湯二号店、王都に銭湯三号店なんて話が出ています。
 昔の日本、自宅にお風呂が無い家が多かったころ、銭湯はあちこちにあったそうですが。私としては、そんな豪華な作りでなくてもいいので、六六にも建てたいですね。それこそ街中の銭湯という感じで。
 うん?、樽みたいな風呂桶とボイラーを一体化したやつ、量産できないですかね?。いや、ボイラーはなくてもマナ板を沈めておけばいいのですから、それこそ風呂桶だけでOKなはずです。
 お風呂自体簡単に作れそうですが、普及させたいのは入浴の習慣の方です。

 アイリさんやハンマ親方あたりと相談ですかね。お風呂は公衆衛生の基礎ですから。
 この銭湯が切っ掛けになると良いのですが。

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