いっしょにいこう

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ひとりでうみにいこう!

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 ぼくはしばいぬ。きょうはうみにいくぞ。たいようはピッカピカ。ぜっこうのかいすいよくびよりだ!
 うみにきたら、カニがネズミたちにいじめられていた。いけない、たすけよう!
「こら、いきものをいじめたらいけないんだぞ!」
「わー、にげろー!」
 ネズミたちがにげていくと、カニがおれいをいった。
「ありがとう。たすけてくれたおれいに、かいていやしきにあんないするよ!」
 カニにしがみついてうみのなかにはいる。どっぽん。すると、うみのなかでカイがラッコにおわれていた。
「たすけてー、たべられたくないー!」
 よし、たすけてあげよう!
「ラッコさんラッコさん、あっちにもっとおおきなカイがいたよ」
「え、ほんとう、じゃあそれをねらおう!」
 ラッコがこのばからさると、カイがおれいをいった。
「ありがとう。おれいにしんじゅをあげる!」
 しんじゅをもらってどんどんうみにもぐっていく。すると、かいそうにからまってしまったタコをみつけた。
「どうしよう、かいそうがとれない、だれかたすけてー!」
 よし、たすけてあげよう!
「カニさんカニさん、タコさんのまわりのかいそうをそのはさみできってあげて!」
「おやすいごよう、おまかせあれ!」
 すると、チョキチョキチョキン。あっというまにタコはじゆうのみになった。
「やったあ、ありがとう。おれいにサンゴをあげる!」
 こうしてしんじゅとサンゴをてにいれた。さらにうみのなかをすすむと、まえからタイとサメがやってきた。タイはサメからにげている。
「たべられたくないー、たすけてー!」
 よし、タイをたすけよう!
「とくぎ、しっぽぶんぶんー!」
「うわー、なんだこれはー!」
 しっぽをぶんぶんふりまわすと、そのちからでおおきなうずがうまれた。サメはうずにまきこまれてここからたいじょう。すると、なんとかにげおおせたタイがおれいをいった。
「たすけてくれてありがとう。おれいにきんののべぼうをあげる!」
 こうしてしんじゅとサンゴときんののべぼうをてにいれた。するとここで、うみのなかでおおきなやしきをみつけた。
「しばいぬさんしばいぬさん、あれがもくてきちのかいていやしきです。さあ、なかへどうぞ!」
「おじゃましまーす!」
 やしきのなかにはきれいなにんぎょとウツボたち。にんぎょはウツボたちにかこまれ、おびえている!
「ウツボさんウツボさん、ここはあなたたちのくるばしょではありません。すぐにおかえりください!」
「うるさいにんぎょめ。きょうこそおまえをおいだして、このやしきをてにいれてやるー!」
 これはたいへん、どうみてもウツボたちがわるものだ。なんとかしないと!
「おりゃー、くらえー!」
 ここでとっさに、もらったしんじゅとサンゴときんののべぼうをなげつける。すると、ウツボたちにみごとめいちゅう。ウツボたちはフラフラになる!
「うわ、なんだ。くそう、あたまがいたくてフラフラだ。きょうのところはいったんかえってやる!」
 ウツボたちはしんじゅとサンゴときんののべぼうをもってかえっていく。やった、ウツボたちをおいはらったぞ!
「にんぎょさんにんぎょさん、けがはありませんか?」
「ああ、ありがとう。ええ、わたしはだいじょうぶ。それより、あなたがウツボたちをおいはらってくださったのですね。おれいに、とってもごうかなうたげをごよういします。どうかたのしんでください」
「わあ、それはすごい。でも、そろそろこきゅうしないといけないので、もうりくにかえります!」
「あら、そうですか。ならせめて、きねんにしゃしんさつえいはいかがですか。それくらいならすぐにできてよいとおもいます」
「それはいい、いっしょにしゃしんとりましょう、にんぎょさん!」
 はいチーズ。パシャリ。わあ、とってもよいおもいでができたぞ。うみってすごい!
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