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お見合いの話
きっと俺がお気に召さなかったのだろう。
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出会いをセッティングしてくれると言った友人は好意で申し出てくれたのだろうけれど、
『友人の→先輩の→親友の→可愛がっている後輩の→友人の→先輩』
なんて近そうでいて近くないけれども微妙に断りづらいような人間関係で繋がって、今日を迎えてしまった。
飲み会なんかで紹介してもらえるとかそういうものの方が気易かったのに、これではまるでお見合いだ。
いいや、場所もドレスコードも、それからさっきからお互いに笑みさえ漏らせない緊張感はまごうことなく見合いの席だった。
同席している俺の友人と、名須さんの後輩だという人も、紹介者というよりも仲人さん。
下手をすればこのまま結婚にまで話が進んでしまうのではないだろうか?
という空気の中、しかし周りから見れば背広姿の男性四人が緊張感を持って対峙するテーブルなど商談中の四人にしか見られないのかも知れない。
チラリと友人を見ると、彼もこういう席には慣れて居ないのか言葉に迷っているようで。
俺の見合い相手――いや、紹介していただいた相手の名須さんを見ると、上部だけに銀色メタルフレームの入ったハーフリムタイプのメガネの向こうにある目が、ザックリと眉間に皺を刻んでいた。
きっと俺がお気に召さなかったのだろう。
俺は女性からも、そしてきっと男性からもモテるタイプではないのだし、イケメンというジャンルからはほど遠い。
名須さんも、
「チェンジで」
と言いたいのをグッと堪えて、ここからあと何分間俺の相手をしなくてはいけないかを逡巡しているのだろうか。
さすがに清潔感はあるよう心掛けているけれど、見た目もいかにもオタクだし、アカ抜けない俺。
今日だって、いつも必ず同じところがはねる寝ぐせを結局直しきることが出来なかった。
ネクタイ選びだって失敗した。
結婚式の用に買ったネクタイではちょっと華やか過ぎるかと、出掛けに少し地味目のネクタイにしたのは多分地味過ぎた。
昨日の夜フィギュアの着色をしていて、うっかりと塗料のついてしまった指先の青を落としきれなかったのも気になる。
入社四年目だっていうのに、いまだに新卒の時と同じ時計をしているというのも、彼の腕にあるセンスの良い時計を見たら恥ずかしくなる。
なんだかお見合いというよりも、さらに面接みたいな気分になってきてしまった。
『友人の→先輩の→親友の→可愛がっている後輩の→友人の→先輩』
なんて近そうでいて近くないけれども微妙に断りづらいような人間関係で繋がって、今日を迎えてしまった。
飲み会なんかで紹介してもらえるとかそういうものの方が気易かったのに、これではまるでお見合いだ。
いいや、場所もドレスコードも、それからさっきからお互いに笑みさえ漏らせない緊張感はまごうことなく見合いの席だった。
同席している俺の友人と、名須さんの後輩だという人も、紹介者というよりも仲人さん。
下手をすればこのまま結婚にまで話が進んでしまうのではないだろうか?
という空気の中、しかし周りから見れば背広姿の男性四人が緊張感を持って対峙するテーブルなど商談中の四人にしか見られないのかも知れない。
チラリと友人を見ると、彼もこういう席には慣れて居ないのか言葉に迷っているようで。
俺の見合い相手――いや、紹介していただいた相手の名須さんを見ると、上部だけに銀色メタルフレームの入ったハーフリムタイプのメガネの向こうにある目が、ザックリと眉間に皺を刻んでいた。
きっと俺がお気に召さなかったのだろう。
俺は女性からも、そしてきっと男性からもモテるタイプではないのだし、イケメンというジャンルからはほど遠い。
名須さんも、
「チェンジで」
と言いたいのをグッと堪えて、ここからあと何分間俺の相手をしなくてはいけないかを逡巡しているのだろうか。
さすがに清潔感はあるよう心掛けているけれど、見た目もいかにもオタクだし、アカ抜けない俺。
今日だって、いつも必ず同じところがはねる寝ぐせを結局直しきることが出来なかった。
ネクタイ選びだって失敗した。
結婚式の用に買ったネクタイではちょっと華やか過ぎるかと、出掛けに少し地味目のネクタイにしたのは多分地味過ぎた。
昨日の夜フィギュアの着色をしていて、うっかりと塗料のついてしまった指先の青を落としきれなかったのも気になる。
入社四年目だっていうのに、いまだに新卒の時と同じ時計をしているというのも、彼の腕にあるセンスの良い時計を見たら恥ずかしくなる。
なんだかお見合いというよりも、さらに面接みたいな気分になってきてしまった。
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