【視聴者数=HP上限】の呪いスキルで俺だけダンジョン配信デスゲーム 〜同時接続数ゼロで死亡! 投げ銭でHP回復!!

フーツラ

文字の大きさ
10 / 53

10話 目標

しおりを挟む
「ベッドの上からおはよう御座いますー。死ぬ死ぬマンです。今日も死なない為に配信していきたいと思いますー。よろしくお願いしますー。何もやってないただの寝起き配信見てくれて嬉しいすー」

 眠たい目を擦りながら脳内ステータスを確認すると、HPは今こんな感じ。

※【 H P 】 143/143

 昨日のピークと比べるとかなり減ってしまったが、三桁あるだけでかなりの安心感がある。今ならいきなり銃で撃たれてもたぶん死なない。視聴者様々である。

「グミ、こっちにおいで」

 ベッドの端で体育座りをしていたグミに声を掛けると、ぴょんと飛んで俺の横に来た。移動方法がグールである。

「俺が寝ている間、グミは何してたの?」

「ウゥ」

「そうか。ウゥしてたか。ちょっと視聴者さん。誰かコメントでグミが何していたか教えてください」

 カメラに向かってお願いすると、コメント欄が流れ始める。


『グミちゃん、死ぬ死ぬマンの匂い嗅いでた』
『あぁ、嗅いでたね』
『あと、壁で爪研いでたよ』
『猫みたいだったよね』
『台所の水道捻ってた』
『なんか冷蔵庫も開けてたね』
『あれ、何を食べてたんだろう?』


 ちょっと心配になってきた……。大丈夫だろうか……?

 スマホを持ってベッドから起き上がり、リビングに出る。案の定、台所の水は流れっぱなし。冷蔵庫は開けっぱなし。食材は床に散らかりっぱなし。

「グミ! ちょっとこっち来て!」

「ウゥ……?」

 何も悪びれることもなく、グミはリビングに現れる。

「まず水道! ちゃんと止めなさい!」

 蛇口のレバーを締めたり、緩めたりして仕組みについて理解させる。

「ウゥ……?」

 これはまだ難しいか。徐々に覚えさせよう。

「次は冷蔵庫! ちゃんと閉める!」

 ピシャリとドアを閉めると、グミは背筋を伸ばした。

「分かった?」

「ウゥ!」

 冷蔵庫を閉めることは分かったようだ。

「そして、食べ物! 勝手に食べちゃ駄目!!」

「ウゥ……?」

 これは別の教え方の方がいいかもしれない。床に落ちていたウィンナーを拾い、食べるふりをする。そして──。

「痛。痛たたたたた」

 お腹を押さえて転がる。

「ウゥ!! ウゥアァウゥ!?」

 グミが取り乱した。

「お腹痛い!!」
 
「ウゥアァァウゥアァァ!」

 しばらく転がったあと、息を荒くして立ち上がった。

「はぁ。死ぬかと思ったぜ。危ないから、冷蔵庫のものを勝手に食べたら駄目だぞ!!」

「ウゥウゥ!」

 コクコクと頷く。どうやら伝わったようだ。しかしとんでもない散らかりようだ。骨が折れる。


#


 やっとリビングを片付け終え、グミと並んでソファに座る。固定カメラがこちらを見ていた。
 
 今日は【死ぬ死ぬマンチャンネル】について、ある報告をするつもりだ。

「さて皆さん! 今日はお話があります!」

 視聴者の数は少しずつだが増えている。HPが200を超えた。

「とりあえず始めた【死ぬ死ぬマンチャンネル】ですが、死なないってこと以外、大きな目標がない。これは自分に何が出来るのか、分かってなかったからなんです」

 なんか真面目な話って緊張するな。

「昨日、今まで経験したことのない数の視聴者さんに見てもらって気が付いたんです。俺は視聴者さんの期待を物理的に背負って冒険出来るって。だから、大風呂敷を広げます!」

 チラリと横のグミを見る。

「クリアしたら何でも願いが叶うと言われている新宿ダンジョンを完全踏破して、グミを人間にします!!」

 グミはポカンとしている。コメント欄は──。


『うおおおお! 死ぬ死ぬマンが攻略ガチ勢に!!』
『トップ配信者に殴り込みだぁぁぁ!!』
『いける! 死ぬ死ぬマンならいける!!』
『グミちゃんが……人間に……!!』
『人間をテイム!?』
『許せねぇ!!』
『新宿ダンジョンはそんなに簡単じゃないぞ』
『じゃぁ、今日から新宿ダンジョンに挑戦だね』
『楽しみです!』
『死ぬ死ぬマン、新宿ダンジョンの石碑を信じてるのか……』


 一部を除いて、概ね好反応!!

「はい!! 俺はあの石碑を信じてます!! 今から新宿ダンジョンに向かって出発です!!」

 あっ……グミの衣装をナース服にしないといけない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~

ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。 玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。 「きゅう、痩せたか?それに元気もない」 ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。 だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。 「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」 この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった

椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。 底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。 ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。 だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。 翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【俺たちが飛ばされた魔物島には恐ろしいモンスターたちが棲みついていた――!?】 ・コミュ障主人公のレベリング無双ファンタジー! 十九歳の男子学生、柴木善は大学の入学式の最中突如として起こった大地震により気を失ってしまう。 そして柴木が目覚めた場所は見たことのないモンスターたちが跋扈する絶海の孤島だった。 その島ではレベルシステムが発現しており、倒したモンスターに応じて経験値を獲得できた。 さらに有用なアイテムをドロップすることもあり、それらはスマホによって管理が可能となっていた。 柴木以外の入学式に参加していた学生や教師たちもまたその島に飛ばされていて、恐ろしいモンスターたちを相手にしたサバイバル生活を強いられてしまう。 しかしそんな明日をも知れぬサバイバル生活の中、柴木だけは割と快適な日常を送っていた。 人と関わることが苦手な柴木はほかの学生たちとは距離を取り、一人でただひたすらにモンスターを狩っていたのだが、モンスターが落とすアイテムを上手く使いながら孤島の生活に順応していたのだ。 そしてそんな生活を一人で三ヶ月も続けていた柴木は、ほかの学生たちとは文字通りレベルが桁違いに上がっていて、自分でも気付かないうちに人間の限界を超えていたのだった。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

アーク戦記〜どこにでもいる貴族の平凡な三男が不老不死になって経験チート!?魔王の娘とイチャイチャしたり女の子と暮らす人生は好きですか!?〜

アイアイ式パイルドライバー
ファンタジー
俺の名前はゼスティ!どこにでもいる貴族の普通の三男!剣も弓も槍も、得意な物が何も無い平均的で特徴の無い男だ!そんなある日、俺の仕えるアーク帝国が滅亡するわ、俺は不老不死になるわ。もー大変!?魔王の娘と良い感じになったり、女の子を子育てしてり、勇者の女の子と一緒に旅をしたり、聖女を助けたり!?なんで平凡な俺がこんな旅をしなくちゃ行けないの〜!?

現世にダンジョンができたので冒険者になった。

盾乃あに
ファンタジー
忠野健人は帰り道に狼を倒してしまう。『レベルアップ』なにそれ?そして周りはモンスターだらけでなんとか倒して行く。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...