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勝利
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「貴方達、本当によくやったわ。今日で解放よ。報酬はたっぷり弾むから期待していいわよ」
護衛の控え室を訪れたオクタビアは上機嫌だ。
「もう戦争は終わりですか?」
「今日、帝国軍の使者が来て停戦の申し入れがあったわ。条件はこれからだけど、王国に有利な停戦協定になるのは間違いないわ。貴方達のお陰よ」
「そうね!シシーちゃんに始まり、シシーちゃんに終わる戦争だったものね!英雄過ぎてレガスに帰ってからが心配!」
「ふふふ。確かにシシーの挑発が効いたのかもね。あれ以降、全てが王国側に都合よく事が進んだわ。将軍首まで取れたのは驚きだったけどね、ジル」
「あれは全部メジェさんの手柄ですよ。俺はただ場を荒らしただけです」
「……そんなことはない」
「うわっ!」「ひっ!」
相変わらず突然現れるな。この人は。流石は《影なし》か。
「……ジルの存在がいい目眩しになった。《鉄壁》については賭けの要素が強かった。お前が現れなけばあそこまで上手く行ったとは思えない」
「はぁ、そうなんですかね?ところで、あの時、将軍さんには何が起こってたんですか?突然、《鉄壁》じゃなくなったみたいですけど」
「……これだ」
メジェが何処からか粉の入った瓶を取り出し、俺達に見せた。
「なんですか、それ?」
「……ハンタースパイダーの毒を乾燥させて粉末化したものだ。本来はとても珍しいのだが、何処かの誰かが大量に冒険者ギルドに収めたお陰で今は比較的容易に手に入る」
「それを戦闘中にばら撒き続けていたんですね?それで徐々に将軍さんの動きが鈍くなり、魔法も維持できなくなって《鉄壁》ではなくなったと」
「……そういうことだ」
「メジェさんは平気だったんですか?」
「……鍛えてるからな」
そういう問題じゃないだろう。
「……王都に来ることがあれば連絡しろ。冒険者ギルドに言えば伝わる」
そう言ってメジェは姿を消してしまった。本当にどういう仕組みなんだ。
「メジェさんって何者なんですか?」
「本気で言ってるの?」
「割と」
「貴方、本当に大物ね。《影なし》のメジェは王国に2人しかいないA級冒険者の内の1人よ。今回の戦争の為に態々口説き落として来てもらったのよ」
「えっ、全く知りませんでした。凄腕だなーとは思っていたんですけどね。結構気安く接してしまったんですよねー。怒らせちゃったかもです。メジェさんを」
「……怒ってなどいない」
「うわっ!」「ひっ!」
寿命が縮むから止めて欲しい。
護衛の控え室を訪れたオクタビアは上機嫌だ。
「もう戦争は終わりですか?」
「今日、帝国軍の使者が来て停戦の申し入れがあったわ。条件はこれからだけど、王国に有利な停戦協定になるのは間違いないわ。貴方達のお陰よ」
「そうね!シシーちゃんに始まり、シシーちゃんに終わる戦争だったものね!英雄過ぎてレガスに帰ってからが心配!」
「ふふふ。確かにシシーの挑発が効いたのかもね。あれ以降、全てが王国側に都合よく事が進んだわ。将軍首まで取れたのは驚きだったけどね、ジル」
「あれは全部メジェさんの手柄ですよ。俺はただ場を荒らしただけです」
「……そんなことはない」
「うわっ!」「ひっ!」
相変わらず突然現れるな。この人は。流石は《影なし》か。
「……ジルの存在がいい目眩しになった。《鉄壁》については賭けの要素が強かった。お前が現れなけばあそこまで上手く行ったとは思えない」
「はぁ、そうなんですかね?ところで、あの時、将軍さんには何が起こってたんですか?突然、《鉄壁》じゃなくなったみたいですけど」
「……これだ」
メジェが何処からか粉の入った瓶を取り出し、俺達に見せた。
「なんですか、それ?」
「……ハンタースパイダーの毒を乾燥させて粉末化したものだ。本来はとても珍しいのだが、何処かの誰かが大量に冒険者ギルドに収めたお陰で今は比較的容易に手に入る」
「それを戦闘中にばら撒き続けていたんですね?それで徐々に将軍さんの動きが鈍くなり、魔法も維持できなくなって《鉄壁》ではなくなったと」
「……そういうことだ」
「メジェさんは平気だったんですか?」
「……鍛えてるからな」
そういう問題じゃないだろう。
「……王都に来ることがあれば連絡しろ。冒険者ギルドに言えば伝わる」
そう言ってメジェは姿を消してしまった。本当にどういう仕組みなんだ。
「メジェさんって何者なんですか?」
「本気で言ってるの?」
「割と」
「貴方、本当に大物ね。《影なし》のメジェは王国に2人しかいないA級冒険者の内の1人よ。今回の戦争の為に態々口説き落として来てもらったのよ」
「えっ、全く知りませんでした。凄腕だなーとは思っていたんですけどね。結構気安く接してしまったんですよねー。怒らせちゃったかもです。メジェさんを」
「……怒ってなどいない」
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うむ、シシーちゃん可愛い。(遠くから見る分には)
見た目は本当に可愛いんだろうなー。
描写がしっかりしてて面白いです。