俺のことだけを見てればいいのに。 スピンオフ(?)

とらまーる

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俺の後輩

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「先輩、修学旅行どうでしたか。」
「ん? ああ、楽しかったぞ。
けど……早乙女の腹黒さが身に染みた。」

 図書委員としての仕事をこなしながら、同じく今日が当番のつっちゃんと話す。
 つっちゃんというのは、早乙女の弟である早乙女翼。けど、髪型と苗字が同じくらいだからぱっと見わかんなかったな。だって、早乙女はほんわか……うん、ほんわかしてるのに、つっちゃんはなんつーか……不愛想? 無表情で、何考えてるか全くわかんねー。

「そういえば、萊と隼人付き合ったらしいですね。」
「……まあ、ライライが早乙女の策にまんまとハマってたしな。」

 あれは……よかったのか悪かったのか。たぶん、あれでライライがまだ言ってなかったら早乙女はヤンデレ化してたと思う。超怖かった。

 でも、なんでもう知ってるんだ? だって、昨日は休みで俺ら来てなかったのに。

「ああ、昨日サボってそのまま隼人の家行ったら、イチャイチャしてたので。」
「うわ……つっちゃんかわいそ。実の兄のイチャコラ見るとか俺無理。」

 しかも早乙女だろ? あいつ、ライライに対してめっちゃ甘いから余計無理だ。
 たぶん見たら吐く。もし吐かなくても、気分悪くなる。

「そうだ、先輩って修学旅行で告ったりしなかったんですか?」
「いやぁ、好きな人いないからしてねーよ。」

 急に真っ直ぐ俺を見ながら聞いてくるつっちゃんに、少したじろぎながら答えた。まあ、俺がそれを否定するといつもは動かないつっちゃんの表情が綻んで、肩の力を抜いたけど。
 ……つっちゃん、こんなに笑えるんだな。

「そうですか。」
「何か気になることでもあったのか?」
「先輩って、好きな人居そうだと思って。」

 さすがつっちゃん、その表情早乙女と似てる。まあ、兄弟だから当たり前かもしれないけど。
 てか、後輩にそう言われるってうれしいもんだな。

「へへっ、サンキュ。」
「……あー、先輩って少し萊と似てますね。」

 え? どういうことだよそれ。
 聞こうと口を開いたものの、先生の「終わっていいぞー」という声にさえぎられて聞くことはできなかった。
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