星に溺れるカーテンコール 〜これは愛か執着か? 今宵もきみに溺れる~

うまうま

文字の大きさ
61 / 79
『13.侵略された星〜SNS乗っ取られた!?〜』

みなさまのご反応

しおりを挟む

1. 戸惑うファンたち
「え、これ本当にルシファーのアカウント?  何が起きたの?」  
「いやいや、こんなはしたないことルシファーが書くわけないだろ……でも内容が妙にリアルだな」  

 一部のファンは本当に混乱していたようで、真偽を確かめようと必死だった。  


2. すぐに乗っ取りだと気づくファンたち
「これは乗っ取り確定だ! あの天使ルシファーがこんなこと書くわけない!」  
「乗っ取りってか、悪質な嫌がらせだな。ふたりの仲が羨ましいアンチの仕業に決まってる」  

 乗っ取りを確信したファンたちは、俺を庇うために積極的にコメントで反論してくれていた。中には犯人探しを始めた過激な人もいたみたいだ。  


3. 好奇心旺盛なファンたち
「“シリウスのがデカすぎて顎が外れそう”って、ルシファーじゃなくても感想聞きたいわ!」  
「ルシファーを啼かせるって……次の舞台の稽古? ねえ稽古ですか? 教えて監督ー!」   
「"大きすぎて顎が外れそう"な様子を、ぜひ次の舞台で再現して頂きたい⋯⋯⋯ふう」

 この手のコメントはとにかくハードだった。読んでいて穴を掘りたかった。  


4. 冷静な古参ファンたち
「みんな落ち着くんだ。これ、絶対にルシファーじゃない。言葉遣いが違いすぎる」  
「恐らく乗っ取りだと思うけど⋯⋯ふたりの関係について生々しいのが悪質だよね」  

 彼らは冷静な反応を見せつつ、「内容は真実では?」という疑念を抱いていた。 ⋯くそっ、鋭い奴らめ。 


5. ネタにするファンたち
「“俺にぴったりで安心する”とか迷言すぎて腹痛いwww」 
「『天使の美声、堕天使の嬌声』これは使える」   
「毎回顎外れてるのは草」

 なんと彼らは投稿をスクショして「迷言集」を作り始めていた。 
 それを見た時、俺は天に召されそうになった。⋯というか顎外れてねえよ!


6. 完全に信じてしまうファンたち
「これは完全に本音だ! 乗っ取りなんかじゃない!」  
「ルシファーがついにぶっちゃけたのか……愛の深さに感動した(尊死)」  

 少数派ながら、この手のコメントが一番辛かった。俺は何も言ってないし、こんなこと絶対にSNSに書かないのに⋯!




***

事件が一段落した夜、
俺たちは劇団の運営と協力して諸々の対応を終えた。
もちろん警察にも届けた。

疲れ切ってソファに座り込むと、
シリウスが隣に座ってきた。  

「パスワードを変えたか?」  
「ああ……もっと複雑なのにした」  
「二段階認証も忘れるな。お前がこうして被害を受けるのは俺も気分が悪いからな」  

その言葉に少し救われた気がしたけど……。  

「でも、乗っ取りのせいでこんな目に遭うなんて、俺もう恥ずかしくて死にそう……」  

シリウスは一度心配そうに俺の頰を撫でたものの、
すぐに意地悪い笑みを浮かべた。 
  
「そうだな。毎回顎が外れそうになってるとバレてしまったからな。
案じたファンが、安否を聞きに来るかもなあ」  
「⋯⋯Merde(くそっ)! やっぱあんた最低!!」  

俺は真っ赤になって床をローリングした。
⋯もう絶対顎が外れそうなことはしないからな!!


それにしても、ネットって怖い。
俺は今回、身を持って知りすぎた。



よし、俺の恥ずかしすぎる話を晒したことだし⋯⋯
次は「天才役者ルシファー」の煌めきを、
全身全霊、臨場感たっぷりに感じてもらうぞ!


『侵略された星 ~SNS乗っ取られた!?~』おわり
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

お酒に酔って、うっかり幼馴染に告白したら

夏芽玉
BL
タイトルそのまんまのお話です。 テーマは『二行で結合』。三行目からずっとインしてます。 Twitterのお題で『お酒に酔ってうっかり告白しちゃった片想いくんの小説を書いて下さい』と出たので、勢いで書きました。 執着攻め(19大学生)×鈍感受け(20大学生)

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

処理中です...