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第2章 スファニー・レノア
2. OAの将軍たち
しおりを挟むさぁ 時は今、氷塊のごとく冷たい雨が打ちつけるスファニーレノア。
そこはブラッセル星系 第四惑星にあるOA〔進撃軍〕の主要ベース。
戦艦Goonでルフィーたちが帰還すると、マウゴラによって 持ち帰ったバセンジーの記録や周辺空域のデーター、セイバーとの戦闘の詳細が 明かになり、OAアッパーはざわめく。
進軍の元帥を始め 将軍たち、各局R4の背広組が集り、諮問議会が開かれた…
スクリーンに写し出される美しい星バセンジー
それを目の当たりにして、 欲さない者は いない
「 W34Nb星系は、進撃軍の前線基地として最適な位置にあり、遠征の基盤として重要な要素を含む、得難いポイントである、更に この03惑星バセンジーに至っては、経済合理性に基づく最高の利益が見込まれる価値ある惑星と言えるでしょう」
冷静だが 言葉の節々に熱がこもる
ガンジェリード・セシール
リクトン大将も 眉を吊り上げ強調する
「 なによりもだ! まず最初に発見したのは、我軍の遠征隊ソルジャーだということ!」
W34Nb惑星所有権を巡る この問題は、どーしても譲れない、負けられない戦い!
両軍の確執を深める一因となり、この後も、長く 後々まで 引きずりそうだ。
──
会の後、まだフロアでたむろす人の姿がある
進軍最高総司令官 ルエン・グランバー元帥、
88軍団総司令官 ヤプロイ・リクトン大将、
総局 223エリア 参謀官 オフート・レイカー 中将、
外務局 政務官ガンジェリード・セシール少将
通信基盤局 局長オーソ・ティラーチ少将
錚錚《そうそう》たるメンバーだ
「 連れ帰ったロットのエミー〔移民〕は、すべてホーリー〔外人部隊〕に入れたらしいな 😁 」
ご機嫌なグランバー将軍。
センターウインドウの向こうには、戦艦Goonが点検を受ける姿が映る
「 フタを開ければ、エミグラントではなく、ロットワイラーに入国許可されたレフュージ〔 難民 〕だったもので、取り急ぎ、うちのミリシア組 〔 私衛兵 〕に。これである程度 制限なく過ごせるでしょう 」
手元のエアパネルを開いたまま、神妙な表情で呟くのはガンジェリード
セシールという名で、ご存知かと思われるが ガンジェリードは レオン・セシールのランツ〔親〕である
「おおかたアンクの有力者では? 自国を捨てるとは かなりの治安悪化が予測されますな、 賢明な判断でした!素早い対応に 感謝しておりますよ。 兵士の待遇はロットなどより、我が国のほうが断然よいわけで、彼らは 運が良かったというものだ!」
オフート・レイカーは言わずと知れたクレインのランツ。
握手を求められ 微妙な気持ちで、それを受け入れるガンジェリード。
ルフィー・オリジンに対するオフートの並々ならぬ思い入れが感じられる
「 しかし、シップの要請が受理されるまで どのくらいの月日がかかるか💧 果たして艦艇監理局がどう動くかです 」
「 ふん!💨 Goonをくれてやればいい! なにも、ご丁寧にDAの蝦蟇《ガマガエル》どもに返すこともないわ!ハッハッハッハ 」
「 まったく、おっしゃる通りです」
大笑いするグランバーに、笑顔で相づちをうつオーソ・ティラーチ局長
「 DAのクルーたちも皆、自ら転属申請しましたからな、なかなか見所がありますよ~ 」そして可愛い❤️
ラディアはまた変な上官に好かれてしまっているようだ
「 ホッホッホッ! ティラーチ局長には、ルフィーも感謝しておるでしょう。」
「 レイカー殿はルフィー・オリジンがお気に入りですな、レオンのこともよろしく頼みますよ 」
許嫁の親の立場としては、複雑な心境のガンジェリード、表情は固い
「 いや~、もちろんです! ルフィーは、サム〔子供〕の子守り役のようなもので💦 まあ、なんというか 」
子守りされているのはルフィーのほうだろう
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