現代神曲〜プルガトリオの人面樹が叫びを聴けッ!〜

氏家 慷

文字の大きさ
9 / 96
プロローグ 煉獄悲哀遊戯

第9話 突撃!

しおりを挟む
僕と協力を頼んで来た男(役小角えんのおづかという)は、二人で廃墟の街エリアに来た。

ここは、元々僕が壊して廃墟になった場所だから
大体の地形は把握しているが敵の詳細な人数がわからない。
そこで僕は、ドローンを使って敵情を偵察する事にした。

物陰に潜み敵に気付かれぬ様に
僕は、偵察用ドローンを五機出した。

「おいおい、そんなもん飛ばしたら
気付かれるだろ」

役小角が、不審気にそう言うと

「大丈夫だ
見ていてくれ

聴けッ!
日暮れに燃える
凪いだ海
その閃光を、
不気味に覆う
静けさに息を飲んで
眼を疑え
静寂に降る業火ライズ・クラールハイト

僕は、ドローンに、無音不可視化の魔法をかけた。

「行け!」

無音不可視の偵察用ドローンを僕が飛ばし
魔法に役小角が驚く。

「スゲー!
心強いぜ!」

「これくらい
楽勝だ」

僕は、鼻を高くしてそう返すと

智慧ジュウホエ、ドローンからの情報を
整理して報告しろ。

了解ヤオミンバエ天帝シャンティー
敵は合計十三人
九人は、三人ずつ固まって警戒を
残り四人は拠点と思われるビルにいます
歩哨中の敵の位置をマップに表示しますね」

そう言って智慧ジュウホエは、
ドローンから得た情報を僕の視界のマップに
反映させた。

「よし、これだけで
敵を倒した様な物だ」

僕が、自慢げにそう言うと

「あまり敵を舐めると
痛い目を見るぞ」

役小角が、そう助言するが


「大丈夫だ
確信が無いと
こんな事言わないよ
見ていてくれ

聴けッ!
光が欲しいと
陽光仰ぎ
落ちては、沈む憧れは、
儚く俯き動きを止める
憧れが暮れる時アイス・ブルーム

僕が、魔法を唱えると
マップに表示されている
歩哨中の敵の足下から氷の向日葵が伸び
敵に巻き付くように生え
巻き付いた箇所から徐々に敵の動きを止めていく。

「あぁ!なんだこれ!
おい、誰か助け...」

敵の一人が、向日葵を払い
必死に耐えながら
仲間の方を振り向くと
他は全員、
頭の先まで向日葵に巻き付かれ、
氷の彫刻の様になっていた。

最後まで、耐えていたその歩哨は、
仲間の姿を見て恐怖し
絶叫しながら固まった。

「これで、敵は後四人だ」

僕は、鼻高々にそう言った。

「お前、
本当に何でも出来るな
味方で良かったぜ...
敵を凍らせたのか?」

役小角が、引き気味にそう言うと

「いや、あれは
対象の運動エネルギーを奪い続ける魔法だ
止まってる様に見えるが
あの中で、敵は必死に動いて
脱出しようとしている
そして、無駄だと完全に悟り
体の動きを止めると
脳の信号伝達のエネルギーをも奪い、
能力での脱出も不可能になると言う
素晴らしい魔法だ!」

僕が、そう言うと

「なんだそれ...
凍らされて砕かれる方がマシじゃねえか...」

と役小角が言い
そして

「じゃあ、今度は俺の方も
一気に片付けますかね
敵の拠点は、どれだ?」

「ああ、あれだよ
あの、如何にもって感じの
一番高いビル」

「そうか、じゃあ行くぜ!」

役小角は、ビルに手を向けると
ビルの周りを巨大な竜巻で覆い
その中心に強力な雷を落とした。

「おお!」

僕は、それを見て驚いたが

ビルは、健在だった。

「何ッ!?」

役小角が、少しショックを受けた様子で驚く

「敵の能力で防いだんだろう
ほら、これを見ろ」

そう言って僕は、
ビルに多連装ミサイルランチャーで、
ミサイルを撃ち込むと
ミサイルは、ビルを通り過ぎた先で
爆発した。

「マジか
どうする?
あれじゃ、入れもしないだろ」

役小角が、心配して尋ねると

「もしかしたらって
手があるんだが
やっても良いか?」

僕は、そう応えた。

「ああ、何でもやってくれ!」

と役小角が言ったので
僕は、ビルまでの直線の道を
道路を敷いて整備し
ロケット型の乗り物を出した。

「さあ、乗ってくれ」

「ああ、それで
これで、どうするんだ?」

僕は、役小角を乗り物に乗せ
彼がGに耐えれる様にエネルギーシールドを張ると
操縦席に乗り込み
僕が、乗り物を起動すると
乗り物の前に異空間倉庫内へ繋がる
ゲートが発生し
そこへ入った。
中は、ハドロン衝突型加速機内部の様になっており
僕は、乗り物を全速力で走らせた。

「うわああああああああッ!
これ、何をしているんだ?」

役小角が、あまりのスピードに驚いて叫ぶと

「機体を亜光速まで加速させて
量子トンネル効果を利用して
ビルの中に入るんだよ!」

僕は、ハイテンションでそう応えた。

「何の事か全然わからんが
大丈夫なのか?」

「わかんないよ
そんな事
やった事ないし
ダメだったら
君が死ぬ」

僕が、そう言って
充分に加速した事を計測器で確かめると
ゲートを開き道路へ飛び出した。

「ふざけんなあああああああああああァッ!」

役小角が、そう叫びきった頃には、
乗り物がビル内部に入っていた。
僕は、乗り物を止める為に
エネルギー放出装置を起動し、
ビルの上の階へ向けて
乗り物の運動エネルギーを熱エネルギーに変え、
放射した。

エネルギーは、通り過ぎて行って
建物は無傷だったが、無事に止まれた。

「ほらな、成功だ!」

僕が、嬉しそうにそう言うと

「勘弁してくれ...
寿命が縮んだぞ!」

とフラフラの役小角が文句を言う。

僕は、役小角が回復するまで
少し、待ち
僕らは、敵を倒す為に上の階へ向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...