懐かしい笑顔の君、近づく距離

こあむあむ

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第8節: 新しい関係の始まり

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夕焼けが二人を静かに包み込む中、大地は一歩踏み出すことを決意した。
言わなきゃ、このままだとどうにかなりそうだ。

「俺…お前のことが…好きみたいでさ。なんか最近、
普通に接するのがよくわかんなくなってて…おかしな態度してごめん」

大地はようやく絞り出すように言葉を続けた。
瑛太は一瞬驚いたように目を見開いたが、次の瞬間には口元がニヤリと笑みに変わった。

「そうかそうか、大地は俺のこと好きか」
瑛太はニヤニヤしながら大地をじっと見つめる。
その表情を見て、大地は「うわ、恥ずかしい!」と頭を抱えたくなった。

「いや、俺も恋愛感情とかは正直よくわかんねーけどさ、
大地ってやっぱ特別なんだよな。いつでもお前の隣にいたいし、
大地が他の奴と楽しそうにしているとおもしろくないし」
瑛太は照れる素振りもなく、素直に続けた。

「公園でさ、小学生のときみたいに手つないで一緒に回りたかったんだよなー。あの頃みたいに」

その言葉に、大地は少し驚きながらも、思わず笑みがこぼれた。
自分だけが悩んでたんじゃなくて、瑛太もずっと特別な思いを抱いてくれていたんだ。

「なんだよ、俺一人で悩んでバカみたいだったな。
友情だの恋愛だの、ややこしく考えすぎてたよ」

「だろ? お前はほんと考えすぎなんだよ。もっと素直になれって」
瑛太は笑いながら肩を軽く叩いてきた。
その軽さが心地よくて、大地もようやく肩の力を抜くことができた。

二人はそんなやり取りを続けながら、ふと気づくとまた雨が降り始めていた。
瑛太が持っていた傘をさっと広げ、大地に差し掛ける。

「この前、傘にいっしょに入ったときは、めちゃ意識してた」
大地が笑いながら告白すると、
瑛太は「そうかそうか」と嬉しそうにまたニヤニヤした。

前よりも少しだけ距離が縮まった感じがする。
それは、ただの物理的な距離だけじゃなくて、心の距離も。

こうして、変わらない日常に、ほんの少しだけ新しい空気が流れ込んだ。
友情と恋心の間で迷っていた二人も、今はその曖昧さを楽しんでいる。

そして、傘の下で肩を並べながら、二人はゆっくりと帰路についた。
この心地よい距離感のまま、これからも。
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