腹黒薬師は復讐するために生きている

怜來

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ハルバリスト騎士団

ハルバリスト騎士団ー⑤

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「シャリングは明日隣国に行くか?」


「隣国?い、行ってみたい」


「じゃあ明日早く起きろ。そうしないと置いていくからな」


「分かったよ」


ハーネストは念入りにシャリングに言い自分の家に戻って行った。シャリングは棚にあった野菜達を切り、炒めたりして野菜炒めを作った。


今日調理長に作り方を教えてもらったのだ。いつもカナリヤに作ってもらってばっかなので少しでも役に立ちたいと思ったからだ。


味見をすると意外と美味しい。初めて作ったからにはうまくいった。早速カナリヤに食べてもらおうと部屋に行き部屋をノックする。


けれど返事はない。ゆっくりと開くとそこにはカナリヤの姿はいなかった。部屋を全体見渡してもいない。


さっきハーネストはカナリヤは部屋にいると言っていた。どこかに行ったのか。


外に出て辺りを見渡す。みんな家に入っていて外に出ている者はほとんどいない。空も真っ暗になっている。シャリングは急いでカナリヤを探しに行く。


何かあったら大変だ。しかし、いくら探してもどこにもいない。シャリングが諦めかけた時どこからか剣を木に当てる音がした。


音のする方へ走るとカナリヤが剣を振るっていた。茂みに隠れ様子を伺う。カナリヤは剣で木を切っていた。幹が大体二十センチはある木に剣で切り込みを入れると足で思いっきり蹴った。するとその木はバタンと倒れる。


シャリングはポカーンとしながら見ている。ほんの少し切れ込みを入れて蹴っただけで木を倒してしまった。カナリヤは力が強いのか。


普通の剣士でも難しいだろう。シャリングは見て思う。あれができるには相当訓練しなければできないだろう。カナリヤはきっと復讐すると決めた時から訓練していたのだろう。


「凄いな…」


ボソッと口にする。ハッとしカナリヤの方を見る。そこには誰もいない。


「何してんの?」


後ろから声がする。振り向くとさっきまで前にいたカナリヤがいた。驚き尻もちをつく。


「なんでここにいんのよ。まさか着いてきたの?気持ち悪いな」


「違うよ。部屋に行ったらどこにもいなくて心配になって探したら君がここで剣を振るってるのを見つけたんだよ」


「私のことはいいって言ったのに」


不貞腐れているのか怒っているのか微妙な顔をしている。


「ご飯作ったんだよ。机に置いてあるから食べていいよ」


「美味しいの?」


「僕だって作れるよ」


自慢するように言う。カナリヤは無視して村の方へ歩いていく。シャリングも立ち上がりカナリヤについていく。カナリヤが持っている剣は真っ暗な暗闇の中輝いているように見えた。
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