BlueRose

雨衣

文字の大きさ
17 / 20

彩乃side 2

しおりを挟む
「まだ来ていないようですね?そろそろ提示していた時間なのですが…?」

それから10分、20分…なかなか来ませんね?
もしかしてすれ違いました?そんなことありますかね…?

「でっけー門だな!
この学園は全部でっかいんだな!!」

何やら声が聞こえてきました。

はっきりと、ええ、はっきりと!

どれだけ声張り上げてるのですか??

転校生が来たようですね。
随分遅れてきたようですが…
まあ、入れ違いでなくて良かったです。

「ん?開かないな?」

そう言って門を無理やりこじ開けようとしているではありませんか!!
鍵が壊れてしまいます。

「す、すいません!今開けますので、手を離してください!」

「あ!迎えに来てくれた奴か?!
早く開けてくれ!!」

転校生はそう言って門をドンドンと叩く。
ギシギシと悲鳴を上げている門を開け、転校生を招き入れる。
破損していないといいのですが…

「ありがとうな!!俺は櫻谷  珠樹って言うんだ!!お前の名前はなんて言うんだ?!」

鼓膜が破れるのでは無いかという音量で話す転校生。

普通、初対面の人にこのような態度で話しますかね…?
私、この方とは一生気が合わない気がします。

「え、ええ。私の名前は伊集院 彩乃と申します。この学園では生徒会の副会長をやっています。」

「彩乃だな!副会長なんてすげーな!
もう、俺たちは友達だよな!これからよろしくな!!」

友達認定されました。
まだ、出会って5分も経っていませんけど…?

「よろしくお願い致します。
では、櫻谷さん職員室まで案内しますので着いてきてください。」

「彩乃!俺たちもう友達なんだから珠樹って呼べよ!!
それに、お前無理に笑わなくていいんだぞ!ずっとそんな笑顔でいたら疲れるだろ?!」

私の作り笑顔に気づくとは、気に入りました。とでも言えばいいのですか??

正直、初対面でこのような態度を取られたら苦笑いにでもなりますよ?
貴方の相手をする事の方が余程疲れます。

「そうですか…不快な思いをさせてしまった様ですね、すいませんでした。
さあ、先生を待たせているので早く行きましょう。」

「これから気をつけろよ!俺は優しいから許してやるぞ!!
って!置いていくなよ!!」

話すと疲れるのでさっさと職員室へと押し付けて生徒会室へ帰りましょう。

転校生とはもう、関わりたくもないです。

それに…、

「完全にアンチ王道ですね……。」

と、転校生には聞こえない声で呟いたのだった。


それから何度か話しかけてきたが曖昧な返事だけして、転校生をなんとか職員室へと引き渡し、生徒会室へと戻ってきた。

「随分と遅かったな?」

純也が書類を眺めていた目線を此方へ向けた。

「ええ、すいません。
転校生が随分と遅れて来たので遅くなりました。」

「そりゃあ災難だったな…」

「出来れば二度と会いたくないです。」

「へー!彩乃がそんなに言うなんて珍しいー!」

「へー!彩乃がそんなに言うなんて気になるー!」

「「ねえねえ!皆で見に行こうよ!!」」

この双子は…
会いたくないと言ったばかりなのに…

「そうだな…?
彩乃がそこまで言うなんて気になるな、昼にでも生徒会メンバーで行くか。強制な。」

おい、バ会長。
後で、大量の書類を押し付けてやりましょう。拒否権なんて与えません。

「そういえば光希さんは居ないのですか?」

「ふうき…い…の…とこ。」

「ああ、さっきの書類を押し付けてやった。そろそろ帰ってくるだろ。」

「やっぱり自分で行かなかったのですか。」

風紀委員とは気が会わないようで会う度に睨み合ってますよね。
そんなことだから生徒達に犬猿の仲なんて言われるんですよ。

ガチャと、扉の開く音がした。
光希さんが帰ってきた様です。

「ただいま戻りました~!
あ、副会長さんお疲れ様です~」

「すいません、光希さん。書類ありがとうございました。」

「いえいえ~
おやすい御用ですよ~?」

「光希ちゃん!お昼食堂行くよ!!」

「光希ちゃん!転校生を見に行くよ!!」

「「皆で!!」」

「そうなんですか~?
じゃあお昼に生徒会室行きますね~!」

はあ、やはり行くのですね…。
憂鬱です。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。 それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。 友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!! なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。 7/28 一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。

とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~

無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。 自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。

平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています

七瀬
BL
あらすじ 春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。 政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。 **** 初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m

先輩たちの心の声に翻弄されています!

七瀬
BL
人と関わるのが少し苦手な高校1年生・綾瀬遙真(あやせとうま)。 ある日、食堂へ向かう人混みの中で先輩にぶつかった瞬間──彼は「触れた相手の心の声」が聞こえるようになった。 最初に声を拾ってしまったのは、対照的な二人の先輩。 乱暴そうな俺様ヤンキー・不破春樹(ふわはるき)と、爽やかで優しい王子様・橘司(たちばなつかさ)。 見せる顔と心の声の落差に戸惑う遙真。けれど、彼らはなぜか遙真に強い関心を示しはじめる。 **** 三作目の投稿になります。三角関係の学園BLですが、なるべくみんなを幸せにして終わりますのでご安心ください。 ご感想・ご指摘など気軽にコメントいただけると嬉しいです‼️

もういいや

ちゃんちゃん
BL
急遽、有名で偏差値がバカ高い高校に編入した時雨 薊。兄である柊樹とともに編入したが…… まぁ……巻き込まれるよね!主人公だもん! しかも男子校かよ……… ーーーーーーーー 亀更新です☆期待しないでください☆

幼馴染み

BL
高校生の真琴は、隣に住む幼馴染の龍之介が好き。かっこよくて品行方正な人気者の龍之介が、かわいいと噂の井野さんから告白されたと聞いて……。 高校生同士の瑞々しくて甘酸っぱい恋模様。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は未定 ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い ・本格的に嫌われ始めるのは2章から

処理中です...