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本編
第十三話 テトルへ
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シフレが仲間に加わりある程度戦力がふえたがそれより深刻な問題がある。
「寝床が無い。今日から野宿かもしれない。」
僕が独り言のようにボソッと呟く。
「それだけは嫌だ。でも…受け入れてくれる村が…無いな…。」
シフレが仲間になったは良いものの中立の村ではアンネローゼンの顔は知れ渡っている様で何度説明しても断られた。
「行くしかないか…テトル村に。」
数時間歩いてテトルの村に着いた。まだ復興は終わっていないようだが大丈夫だろうか。
「ああ!英雄殿!お久しぶりです!新しい村長でございます。名をデンと申します。そちらはお連れ様で…………シ、シフレ?!シフレなのか!?」
「いや、その、私は……ディスマルク皇帝元第一皇子アンネローゼン・ディスマルクだ。その、今はシフレという名を借りている。」
それを聞いた村長さんがまたもや驚く。色んな素性を話して何とか分かってもらえた。また宿なども無料で貸してもらった。
「……いい村だな、ここは……。私が敵国の皇女だと知っても受け入れてくれる。お前がいるからかもしれんがな。」
その事は何も言い返せなかった。これまでの村は入った瞬間からものを投げられ、追いかけられた。どれだけ嫌われているのだろう。それにこの村も不満は抱えているだろう。
「申し訳ありません。ここしか部屋が空いてなくて……」
言われて入ったのがベッドが二つ両脇に置いてある広めの部屋だった。僕が入ろうとするとシフレが文句を言い出す。
「な、何でお前と同じ部屋なんだ!私は一様一国の皇女だぞ?男と一緒に同じ部屋に一晩いるとは…」
「野宿でいいのか?それに無料で貸してもらってるんだから文句言うなよ」
まだ文句言いたそうな顔だが、野宿は嫌だし無料で貸してもらっているので流石に折れたようだ。宿主の妻が何回も頭を下げているのに気づき僕とシフレは頭を下げ返した。
夕飯を食べ終わり風呂にも入ったので寝ようとした。のだが。
「明かりを消してもいいかな?」
未だに部屋のランプを消そうとしないシフレに問いかける。さっきから何度も消しているのだがその度に付ける。
「もしかしてさ、怖いの?暗い所。」
布団が少しビクッと反応する。図星のようだ。ここの明かりは光の呪文を使っている。僕は使い方を知らないので灯せないが消すのはボタン一つでできる。その端からシフレがフラッシュで点灯させるのだが…
「怖いんだろ?正直に言ってくれよ。それで済むんだから。」
「私は元アンネローゼン・ディスマルク。アンデッドや暗闇になんて屈しない。絶対に屈しない。」
何故か絶対に認めようとしない。もう諦めて寝ようと最後の足掻きとしてランプを消した。またフラッシュの呪文を唱える。ただそれが点灯部分に当たることなく、ランプを引っ掛けているところに当たりランプが落ちた。
「「あ。」」
クシャリという音と共にランプが砕け中の石が割れた。暗闇と静寂が部屋を包む。中の石は魔力の増強と持続の効果がある石でこれがないとマシに部屋は明るくならない。
「お、お、お前の!」
「シー!静かに!夜中だぞ今。」
薄手のワンピースに身を包んだシフレはすごく何か言いたそうだか半泣きの状態でこちらを見つめる。
「寝れるのか?」
「私は寝なくても大丈夫だ。死にはしない。」
「疲れてるだろ?寝ないと死ぬぞ?ほらほんとのこと言ってみろ。」
「………一緒に寝てください。」
予想外の答えすぎる。そこは寝れないのでランプ取ってこようとかじゃないのか?とにかくご要望にお答えして一緒に寝ることにした。
「今思うと会って一日で何してるんだろう。」
「元はと言えばお前が消さなければこんなことにはならなかったんだ!私は悪くない!」
「そんな事言われても暗いのが怖いとか聞いてないんですけど。」
「当たり前だ!言ってない!今回だって部屋が別れると思ってたんだ。」
「だから野宿は嫌だったんだ。」
うぅとうなだれるシフレと背中合わせで話す。
「男の時はこんなのでは無かったのに……私はこんなに弱かったのか………。なぁキサラギ。私は弱いか?お前にも負けて、暗い所も苦手でアンデッドも無理。こんな私は強いか?」
「どうだろうな。人によって強さは違うし場所や状況にもよるよ。時には弱いと思っているところが自分を助けたりするかもな。」
適当な返答をする。正直寝たい。疲れているのだ。
「そうか。なら最後にいいか?私は何のために剣を振ればいい?前はお父様のために振っていた。なら今は?お父様を捨てた私は何に尽くせばいい?」
「まだ分からないよ。会って一日だし。君のことをまだ全然分からないし。自ずと見つかるんじゃないかな。」
「そうか。そう、だよな。明日シフレとやらの墓に連れていってくれないか?この名を貸してもらうからには挨拶がしたい。」
「うん」と言ったあと重いまぶたが目を覆いスッと眠りに入った。
更新がだいぶ遅れてしまい申し訳ございません。今日から一週間は毎日更新頑張ります。
「寝床が無い。今日から野宿かもしれない。」
僕が独り言のようにボソッと呟く。
「それだけは嫌だ。でも…受け入れてくれる村が…無いな…。」
シフレが仲間になったは良いものの中立の村ではアンネローゼンの顔は知れ渡っている様で何度説明しても断られた。
「行くしかないか…テトル村に。」
数時間歩いてテトルの村に着いた。まだ復興は終わっていないようだが大丈夫だろうか。
「ああ!英雄殿!お久しぶりです!新しい村長でございます。名をデンと申します。そちらはお連れ様で…………シ、シフレ?!シフレなのか!?」
「いや、その、私は……ディスマルク皇帝元第一皇子アンネローゼン・ディスマルクだ。その、今はシフレという名を借りている。」
それを聞いた村長さんがまたもや驚く。色んな素性を話して何とか分かってもらえた。また宿なども無料で貸してもらった。
「……いい村だな、ここは……。私が敵国の皇女だと知っても受け入れてくれる。お前がいるからかもしれんがな。」
その事は何も言い返せなかった。これまでの村は入った瞬間からものを投げられ、追いかけられた。どれだけ嫌われているのだろう。それにこの村も不満は抱えているだろう。
「申し訳ありません。ここしか部屋が空いてなくて……」
言われて入ったのがベッドが二つ両脇に置いてある広めの部屋だった。僕が入ろうとするとシフレが文句を言い出す。
「な、何でお前と同じ部屋なんだ!私は一様一国の皇女だぞ?男と一緒に同じ部屋に一晩いるとは…」
「野宿でいいのか?それに無料で貸してもらってるんだから文句言うなよ」
まだ文句言いたそうな顔だが、野宿は嫌だし無料で貸してもらっているので流石に折れたようだ。宿主の妻が何回も頭を下げているのに気づき僕とシフレは頭を下げ返した。
夕飯を食べ終わり風呂にも入ったので寝ようとした。のだが。
「明かりを消してもいいかな?」
未だに部屋のランプを消そうとしないシフレに問いかける。さっきから何度も消しているのだがその度に付ける。
「もしかしてさ、怖いの?暗い所。」
布団が少しビクッと反応する。図星のようだ。ここの明かりは光の呪文を使っている。僕は使い方を知らないので灯せないが消すのはボタン一つでできる。その端からシフレがフラッシュで点灯させるのだが…
「怖いんだろ?正直に言ってくれよ。それで済むんだから。」
「私は元アンネローゼン・ディスマルク。アンデッドや暗闇になんて屈しない。絶対に屈しない。」
何故か絶対に認めようとしない。もう諦めて寝ようと最後の足掻きとしてランプを消した。またフラッシュの呪文を唱える。ただそれが点灯部分に当たることなく、ランプを引っ掛けているところに当たりランプが落ちた。
「「あ。」」
クシャリという音と共にランプが砕け中の石が割れた。暗闇と静寂が部屋を包む。中の石は魔力の増強と持続の効果がある石でこれがないとマシに部屋は明るくならない。
「お、お、お前の!」
「シー!静かに!夜中だぞ今。」
薄手のワンピースに身を包んだシフレはすごく何か言いたそうだか半泣きの状態でこちらを見つめる。
「寝れるのか?」
「私は寝なくても大丈夫だ。死にはしない。」
「疲れてるだろ?寝ないと死ぬぞ?ほらほんとのこと言ってみろ。」
「………一緒に寝てください。」
予想外の答えすぎる。そこは寝れないのでランプ取ってこようとかじゃないのか?とにかくご要望にお答えして一緒に寝ることにした。
「今思うと会って一日で何してるんだろう。」
「元はと言えばお前が消さなければこんなことにはならなかったんだ!私は悪くない!」
「そんな事言われても暗いのが怖いとか聞いてないんですけど。」
「当たり前だ!言ってない!今回だって部屋が別れると思ってたんだ。」
「だから野宿は嫌だったんだ。」
うぅとうなだれるシフレと背中合わせで話す。
「男の時はこんなのでは無かったのに……私はこんなに弱かったのか………。なぁキサラギ。私は弱いか?お前にも負けて、暗い所も苦手でアンデッドも無理。こんな私は強いか?」
「どうだろうな。人によって強さは違うし場所や状況にもよるよ。時には弱いと思っているところが自分を助けたりするかもな。」
適当な返答をする。正直寝たい。疲れているのだ。
「そうか。なら最後にいいか?私は何のために剣を振ればいい?前はお父様のために振っていた。なら今は?お父様を捨てた私は何に尽くせばいい?」
「まだ分からないよ。会って一日だし。君のことをまだ全然分からないし。自ずと見つかるんじゃないかな。」
「そうか。そう、だよな。明日シフレとやらの墓に連れていってくれないか?この名を貸してもらうからには挨拶がしたい。」
「うん」と言ったあと重いまぶたが目を覆いスッと眠りに入った。
更新がだいぶ遅れてしまい申し訳ございません。今日から一週間は毎日更新頑張ります。
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