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信頼関係(ペドロル視点)
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俺はガテスラに、中央へ一度戻りたいと、希望を告げた。
理由ももちろん話した。
ここ、スパラの防衛に関して、取り急ぎ国王に報告したいことがあるということだ。
実質的なお目付け役であるこいつが許可しなければ、私は中央へ向かうどころか、この屋敷から出ることもままならない。
ボロボロウ人及びダパス民族の怪しげな動向については、こいつに詳しく話しても理解しないだろうから言わない。
俺は辺境防衛にとって重要な発見があったという点を力説し、なんとか具体的な話をせずとも、こいつが納得するように話を進めた。
すると思いの外あっさりと、ガテスラは了承した。
「分かりました、すぐに国王様へお伝えします」
「……」
「どうかされましたか」
「いや……お前のことだから、もっと反対してくるだろうと思っていた」
常日頃からほとんど表情のない不気味な男の口元に、笑みともとれるような僅かな緩みが生まれた。
「ここ最近のペドロル様の熱心な仕事ぶりを見ていながら、そのようなことは致しませんよ。
私はあなたほど賢くありませんし、理解できないことも多くあります。
しかしそんな私にだって、あなたが真剣に、重要な課題に取り組まれていたことくらいわかる。
国王も、必ずや理解してくださるはずです」
ふん。変なやつに信頼されたものだ。
「ならいい。
返事があり次第、すぐに中央へ向かえるよう、手筈を整えてくれ」
「かしこまりました」
いよいよだな。
戦の前日のように、俺は心に高揚の震えを感じた。
理由ももちろん話した。
ここ、スパラの防衛に関して、取り急ぎ国王に報告したいことがあるということだ。
実質的なお目付け役であるこいつが許可しなければ、私は中央へ向かうどころか、この屋敷から出ることもままならない。
ボロボロウ人及びダパス民族の怪しげな動向については、こいつに詳しく話しても理解しないだろうから言わない。
俺は辺境防衛にとって重要な発見があったという点を力説し、なんとか具体的な話をせずとも、こいつが納得するように話を進めた。
すると思いの外あっさりと、ガテスラは了承した。
「分かりました、すぐに国王様へお伝えします」
「……」
「どうかされましたか」
「いや……お前のことだから、もっと反対してくるだろうと思っていた」
常日頃からほとんど表情のない不気味な男の口元に、笑みともとれるような僅かな緩みが生まれた。
「ここ最近のペドロル様の熱心な仕事ぶりを見ていながら、そのようなことは致しませんよ。
私はあなたほど賢くありませんし、理解できないことも多くあります。
しかしそんな私にだって、あなたが真剣に、重要な課題に取り組まれていたことくらいわかる。
国王も、必ずや理解してくださるはずです」
ふん。変なやつに信頼されたものだ。
「ならいい。
返事があり次第、すぐに中央へ向かえるよう、手筈を整えてくれ」
「かしこまりました」
いよいよだな。
戦の前日のように、俺は心に高揚の震えを感じた。
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