死にかけたので転生します。

大桃

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男爵令嬢リディア・クラベル

リディア・クラベルの人生1

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「これから先幸せな時も困難な時も、お互いを愛し、助け合いながら、真心尽くすことを誓います」

教会の神父の前に立つ二人の男女は真っ白な正装に身を包まれそう誓い合った。

たとえ、男は金が目的の、女は貴族位の没収から逃れることが目的だったとしても。

二人は夫婦となり支えあうことを誓い合った。

リディアは一人の女性の人生を夢の中で体験していた。

数代前に貴族の爵位をもらい手広く事業を行い成金男爵と呼ばれる家に生まれたリディア・クラベルは両親と二人の兄に囲まれ可愛がられて育てられた。

何一つ困難もなくあっても兄たちと両親がリディアがそれを感じる前に排除してきた。

そんな中、父のもとに王家を通して公爵家との縁談の話が舞い込んだ。

兄たちや両親もはじめは断ろうとしたが、王家は断るならば貴族位を没収するとまで言った。

それでもと両親は言ったがリディアは自ら進んで公爵の妻になることを選んだ。

それが家族のためで大切に育ててもらった恩返しになると思ったから。

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