1 / 47
終わりと始まり
しおりを挟む
休日にソファーで一人、
くつろいでテレビを見ていたら・・・・
「ウッ!?」
急に胸に痛みが走りだした。
この感じはちょっと不味いかも。
これはひょっとしたら心筋梗塞なのか!?
・・・・
「こんな事もあろうかと♪」
事前に準備は済ませてある。
とは言ったものの、ニトロ薬とかを用意している訳ではない。交通事故や流行り病で急死した際に周りが困らない用に、簡単な書き置きがしてあるだけだ。
資産、書類、手続、連絡先なんかを整理して、目録やチェックリストの用にしてある。よく使う書類入れの目のつきやすい処に入れてあるので、遅かれ早かれ誰かが見付けるだろう。
生命保険は満期前なので、地方なら豪邸の建つほどの金額が降りる。残した家族が生活に困る事は無いだろう。それどころか他にも動産、不動産がソコソコあるのでかえって心配だ。
命の危機の割には、冷静で落ち着いているなあ。自分を客観的に観察しながらも、ゆっくりと深呼吸を試してみる。これで治まれば良いのだけれど。この感じからすると、どうもこれは駄目っぽい。
過労には自信があるけれど、
心臓麻痺は嫌だなあ~。
・・・・ふと気が付くと、ソファーに横たわる自分を見下ろしていた。これが幽体離脱と言うものなのだろうか?
「幽体離脱ではありませんよ。」
すぐ側から声がかかる。
いつの間にか少女の姿をした何かが其処に居た。確かにさっきまでは何も無かった所にだ。
見た目は10歳を少し過ぎた位だろうか。
恐ろしく肌が白い。まるでアルビノだ。
目は蒼く、長い髪は銀の絹のようだ。
白いワンピースと銀色の髪が、風もないのにふんわりと漂っている。
「貴女は女神様なのでしょうか?」
「その質問にはお答えする事が出来ません。」
・・・所謂、禁則事項なのだろうか?
「神の定義が曖昧ですので。」
・・・確かにそうですね。
「それではお名前をお伺いしても?」
「私は只のユーザーインターフェース。取り敢えずユイとでも呼んで下さい。先ずは此方から説明をさせて頂きますね・・・・」
ユイの話を要約するとこうだ。
・私は心臓麻痺で死んだ。
・脳死前にナノマシンで治された。
・死体のダミーコピーが用意された。
・ユイもナノマシンも宇宙人の凄い技術。
ムーアの法則というものがある。ざっくり言うとコンピューターは10年で千倍に成長するというやつだ。
この宇宙は137億歳。地球は45億歳。1億年レベルの文化の違いがあれば、それは神様と変わらないという事か。
ユイの説明はまだ続く。
・この宇宙の管理者のようなモノから提案。
・其処にはヒトのようなモノが居た。
・大気中や体内のナノマシンを使い、魔法のような生活をしていた。
・ヒトは多くの亜人や怪物をも創造した。
・愚か者が争い、文明が滅んだ。
・外宇宙になるがそこで生活をしてみるか?
あらゆる意味で断る選択肢は無いだろう。
「私は其処で何をすれば良いのでしょうか?
やはり、魔王の討伐とかでしょうか?」
「目的は貴方経由の観測なので、其処に居てくれるだけで構いません。なるべく長期間。出来れば1億年以上で。」
「ご冗談はよして下さい。人間はそんなに生きられませんよね・・・、いや、もしかして、出来るのか?」
「察しが良いですね。そのためのナノマシンです。」
くつろいでテレビを見ていたら・・・・
「ウッ!?」
急に胸に痛みが走りだした。
この感じはちょっと不味いかも。
これはひょっとしたら心筋梗塞なのか!?
・・・・
「こんな事もあろうかと♪」
事前に準備は済ませてある。
とは言ったものの、ニトロ薬とかを用意している訳ではない。交通事故や流行り病で急死した際に周りが困らない用に、簡単な書き置きがしてあるだけだ。
資産、書類、手続、連絡先なんかを整理して、目録やチェックリストの用にしてある。よく使う書類入れの目のつきやすい処に入れてあるので、遅かれ早かれ誰かが見付けるだろう。
生命保険は満期前なので、地方なら豪邸の建つほどの金額が降りる。残した家族が生活に困る事は無いだろう。それどころか他にも動産、不動産がソコソコあるのでかえって心配だ。
命の危機の割には、冷静で落ち着いているなあ。自分を客観的に観察しながらも、ゆっくりと深呼吸を試してみる。これで治まれば良いのだけれど。この感じからすると、どうもこれは駄目っぽい。
過労には自信があるけれど、
心臓麻痺は嫌だなあ~。
・・・・ふと気が付くと、ソファーに横たわる自分を見下ろしていた。これが幽体離脱と言うものなのだろうか?
「幽体離脱ではありませんよ。」
すぐ側から声がかかる。
いつの間にか少女の姿をした何かが其処に居た。確かにさっきまでは何も無かった所にだ。
見た目は10歳を少し過ぎた位だろうか。
恐ろしく肌が白い。まるでアルビノだ。
目は蒼く、長い髪は銀の絹のようだ。
白いワンピースと銀色の髪が、風もないのにふんわりと漂っている。
「貴女は女神様なのでしょうか?」
「その質問にはお答えする事が出来ません。」
・・・所謂、禁則事項なのだろうか?
「神の定義が曖昧ですので。」
・・・確かにそうですね。
「それではお名前をお伺いしても?」
「私は只のユーザーインターフェース。取り敢えずユイとでも呼んで下さい。先ずは此方から説明をさせて頂きますね・・・・」
ユイの話を要約するとこうだ。
・私は心臓麻痺で死んだ。
・脳死前にナノマシンで治された。
・死体のダミーコピーが用意された。
・ユイもナノマシンも宇宙人の凄い技術。
ムーアの法則というものがある。ざっくり言うとコンピューターは10年で千倍に成長するというやつだ。
この宇宙は137億歳。地球は45億歳。1億年レベルの文化の違いがあれば、それは神様と変わらないという事か。
ユイの説明はまだ続く。
・この宇宙の管理者のようなモノから提案。
・其処にはヒトのようなモノが居た。
・大気中や体内のナノマシンを使い、魔法のような生活をしていた。
・ヒトは多くの亜人や怪物をも創造した。
・愚か者が争い、文明が滅んだ。
・外宇宙になるがそこで生活をしてみるか?
あらゆる意味で断る選択肢は無いだろう。
「私は其処で何をすれば良いのでしょうか?
やはり、魔王の討伐とかでしょうか?」
「目的は貴方経由の観測なので、其処に居てくれるだけで構いません。なるべく長期間。出来れば1億年以上で。」
「ご冗談はよして下さい。人間はそんなに生きられませんよね・・・、いや、もしかして、出来るのか?」
「察しが良いですね。そのためのナノマシンです。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる