ラブコメから始まる異世界転生

たまがわむさこ

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犬じゃないガウ

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「こんにちわ~! バーベキューに来たのガウ~!」

元気の良い銀髪の女の子だ。小柄でピスカよりも年下っぽく見える。口調からすると、犬の獣人なのかな?

「ライカは狼の獣人ニャン。犬と間違えると怒るのでで注意をするニャン。」

危ない危ない、地雷を踏むところだったのか。


「本日はお招き頂き、ありがとうございます~♪」
丁寧なもの腰なのは、おっとりとした綺麗なお姉さんだった。

「シエスタです。ハル君の事はピスカから聞いていますよ。私たちとも仲良くして下さいね~♪」

シエスタは前屈みになって、下から上目遣いで覗き込んでくる。胸元にできた服の隙間からは、綺麗な谷間がのぞいている。今まではずっとちっぱいに馴染んでいたのでちょっと新鮮だ。


マオとライカの指示に従って外の準備をしていく。
簡単な竈をつくり、薪に火をおこす。

鉄板焼なのか、網焼きなのかと聞いてみたら、今日は串焼きにするそうだ。

ライカに火加減を見て貰う。
タイトなミニスカートでワンコ座りをしているから中まで丸見えだ。

視線を反らして、台所で二人の美少女が並んで下ごしらえしている姿を想像する。ああ、心が癒される~♪


「お待たせしましたぁ~♪」
ピスカとシエスタが食材を運んでくる。

肉に茸に色々な野菜。
見ているだけでも、お腹がすいてくる。

我先にと、長い鉄串に好きな具材を刺して火にくべていく。

ライカの串はほとんどがお肉だ。
シエスタは森で採ってきた茸を喜んで焼いている。

「これ、絶対、旨いやつ~~~♪」
マオが陽気に歌い出す。

「なにそれ、変な歌ガウ♪」
「うふふ、面白いですねえ~♪」

肉汁の滴る固まり肉を、熱々のまま、かぶり付いてみる。塩胡椒のシンプルな味付けだが旨い。臭みもクセも少ない、美味しいお肉だ。

ピスカに頼んで、小さなフライパンを用意する。バターを溶かして、みじん切りした玉葱を炒める。砂糖、ワイン、黒胡椒、大蒜と追加していく。簡易版だけどステーキソースだ。

「お兄ちゃん、このソースはお肉にあうにゃ!」
「そうガウか!? ライカにもちょうだいガウ!」

思った通り、肉好きの二人が大喜びだ。

「もう、お腹がいっぱいで苦しいですう~」
「ちょっと休憩ですニャン♪」

ピスカとシエスタはギブアップだ。ライカとマオはまだ食べてるけどね。

「ハル君、ピスカにお風呂があるって聞いたんですけど~!? シエスタも入ってみたいなあ~?」

勿論、すぐにご用意をさせて頂きます。まだ外は明るいけれども、昼から入るお風呂も贅沢で良いよね。
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