エロスな徒然

かめのこたろう

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2017年 03月09日

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 さんざん「不良娘」を持ち上げといてなんなのですが。
 実は「ギャル」についても並々ならぬ執着を持ってしまっていることを告白する時がきてしまったようです。

 90年代半ばから顕著になったギャル文化。
 それはそれまでの「不良・ヤンキー」の衰退と同時に始まっているように見えます。
 主に渋谷発のトレンドであり、文化であったことやアルバローザやミジェーンなどのファッションブランドを愛好していたことなどは有名ですね。
 厳密には90年代前半までの「コギャル」とはまた別種の存在であると個人的には思っており、その違いは黒と白という陰陽思想を取り入れたところが最も大きな相違点でしょう。

 元々は地黒気味だった安室奈美恵やブラックミュージック、欧米セレブの日焼けバカンスへの憧れが原因だったとも言われますが、もう定かではありません。
 しかし確実に日焼けをすることへの欲求が高まりだしたのが90年代半ばなのは確実です。
 当時のファッション誌やお菓子系雑誌を見ると、日焼けを押し出し始めている傾向がうかがえますが、まだこの時点では日焼けしていない部分を残しており、ビキニ日焼け跡を愉しむことができました。
 それが90年代後半になってくると、日焼けしていない部分をわずかに残すことすら厭うようになり、「全身満遍なくこんがり真っ黒」という状況に。
 日焼けサロンなどが増え始めたのもこのころでした。
 おかげで日焼け跡フェチの観点からは残念な感じでしたが、煮卵のようなお尻を楽しめるというトレードオフがあるにはありました。
 そうして全体的に黒化していくとともに一部ではアンチテーゼとしての白化も発生し。
 黒白入り乱れ百花繚乱のうちに、ギャルたちの文化は2000年前後に最盛期を迎えたのでした。
 しかしそれもすぐに衰退していきます。
 黒化が極限まで行き着いて最終的にヤマンバ化すると、もうそれ以上の文化的深化はなくなってしまったのです。
 あたかも特異点を迎えた重力場のように。

 ”易に太極あり、これ両儀を生ず。両儀は四象を生じ、四象は八卦を生ず。”と「周易」にあります。
 不良娘という「太極」から白黒ギャルという「両儀」が発生しそれらもやがては朽ちて新たな四象・八卦の礎になったのだと。
 万物流転、宇宙の法則をまざまざと見せ付けられたのでしょうか。
 やがてエントロピーが増大し続けて、その展開が限界を迎えた時。
 文化的死というビックフリーズが待ち受けているのかもしれません。
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