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2018年 06月26日
しおりを挟む少年が「スマブラ」よりも「スケブラ」の方を重要視し始めたとき、つまりは幼年期の終わりと思春期の始まり。
ふと想いを馳せるだけでなんだか切なくて懐かしいような気持になってしまいます。
それまでボカスカ殴りあう系のゲームとかで一緒にワイワイキャッキャと無邪気にはしゃいでいたはずのあの子が、いつの間にか制服のワイシャツとか部活の時のTシャツの下に透かして見せつけるもの。
正面から確認するのはまず不可能だから大抵は背中側のホックの記憶がほとんどでしょう。
そしてそれを認識した途端、我々は初めて女の子という自分と異なる存在に気付き、対義的なものとして自己のアイデンティティに目覚めるのです。
己が果たして何をするために生まれてきたのか、あの子が一体何のために存在するのかを誰に教わるでもなく本能で直感的に理解するのです。
一度目覚めてしまったらもう何も知らなかったころに戻ることはできません。
それからは一度も立ち止まることもできずに只管走り続け、死ぬまで延々と続く罪深き業の道。
煉獄への最初の第一歩。
それが「スケブラ」。
それはそうして透かしていいものなのか。
果たして目にしていいものなのか。
明らかにやばそうだけど、じゃあなんで君達はそんな風にしているの?
周囲の大人やセンセイたちも問題視してないの?
それとも見ちゃいけないものをあえて晒して話題にもしちゃいけない、気付いていてもそんな素振りを見せちゃいけないなんて高度に政治的な何かを配慮しなくちゃいけないの?
およそ理解することなどできようもない圧倒的な不条理を突きつけられて混乱は増すばかり。
あまりにもあけっぴろげに晒されている事実と間違いなく禁忌であるはずという確信、二律背反の精神の葛藤が限界まで行きつくした末に生まれる抗い難い熱い衝動。
スケブラが齎す必然的な試練を乗り越えたとき、少年だったはずの彼はもうどこにもいません。
そこにいるのは一つの生物的な機能と人間性の極地たる一つの価値観に目覚めた「男」という存在に他ならないのです。
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