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2019年 01月08日
しおりを挟む「ヤングアニマル」がデキルマンガ雑誌だということは、奥瀬サキの「低俗霊狩り」を目的に読んでいたころからわかっていたはずなのですが、それでも近頃の躍進ぶりには目を見張るものがあります。
以前紹介した「じけんじゃけん!」に留まらず、思わず唸らせられるような作品が後を絶ちません。
現在、同誌で連載中の「上野さんは不器用」はセーラーパンストマンガということを差し引いても作品の出来が素晴らしすぎてちょっと始末に困ります。
女子中学生にして天才科学者で科学部部長の「上野さん」。
想いを寄せるニブイ系男子にして後輩の「田中くん」をなんとか自分に振り向かせようと、現代科学水準を遥かに超えたオーバーテクノロジー的発明品を使ってあの手この手でがんばるツンデレ系カワイコちゃんです。
毎回彼女が発明にかこつけて田中くんにアプローチをかけては超がつくほどの朴念仁である彼に平然と対応されて自分の方がいっぱいいっぱいになっちゃうっていう感じのラブコメギャク作品なんですが。
本作が凡百のラブコメ作品と一線を画するのはその仕掛けるアプローチの内容。
「黒タイツの匂いをかがせる」とか「自分のパンツを食べさせる」、「おしっこを飲ませる」などなど、一見コミカルで可愛らしい絵柄からは想像もつかないような、心得の無い人間ではその時点で怯え慄いてしまうことは間違いないハードさ。
字面だけを見たらエンジェル倶楽部かメガストアの連載作品としか思えないような響きです。
普通、こんなネタを扱ったら一部の紳士だけが悦ぶだけのキワモノ作品にしかなりえません。
まず一般受けさせるのは難しく、ラブコメマンガとして成立させるのは無理でしょう。
でも何故か本作においてはそんなフェチズム溢れるマニアックな嗜好の描写にエグみもゲテモノ感も全然感じさせずに、愛くるしいキャラの微笑ましいやりとりとして成立させてしまいます。
片思い相手の男の子に自分の唾を飲ませようとしたり、自分を痴漢させようとしたり、どれだけ変態ちっくで恥女めいたことをJCにやらせても、純情可憐な恋する少女の甘酸っぱいエピソードになってしまうのです。
一度見てしまえば誰もがお色気と笑い、可愛らしさといやらしさの黄金率とでもいうものを垣間見せられたような気持にさせられ、その魅力に囚われてしまうことは必至の本作。
並立させようが無いものが同時に存在している奇跡をセーラーパンスト愛好家もそうでない人も確認してみては如何でしょうか。
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