異世界に転生したのにスキルも貰えずに吸血鬼に拉致されてロボットを修理しろってどういうことなのか

ピモラス

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ローレン領

ケンのわがまま

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俺は夜にベットの上でゴロゴロしていた。
アレックスとロレンヌは死を望んでいる。
エータはそれが使命と行動している。その後に自らが消滅することも。
俺じゃ想像できない何年、いや、千年を超える時間を苦しんで悩んでいたんだ。
アレックスとロレンヌは・・・解放してあげるのが幸せなのかもしれない。
でも・・・でも俺は・・・わがままかもしれない。
だけど・・・明日伝えよう。
眠れぬ夜を過ごすケンは一人、枕を抱いて決意した。

翌朝の朝食後、メイドさんが片付けをして紅茶を入れて一礼して部屋を出た。
アレックスとエータに向かい
「二人に言っておきたい事がある」
テーブルに両手をついて立ち上がり、そう切り出した。
心臓はドキドキして、鼓動にあわせて目の焦点も動いている。手も膝も震え、真っ白なテーブルクロスをゆらゆらと揺らしている。
少し開けた窓から風が入り、カーテンをふわりと揺らした。
「アレックス、エータ。俺は・・・二人に死んでほしくない。いなくなってほしくないんだ」
強く両手の拳を握り、そう言った。
アレックスはじっと俺を見つめている。表情は・・・わからない、無表情だった。
エータも三つの目で俺をじっと見ている。何も言わない。
「わがまま言ってるのはわかっている。俺には・・・アレックスの苦しみはわからないけど・・・苦しみから解放されたいのはちょっとわかるけど・・・けど!」
俺は知らぬ間に流れている涙を拭った。
「二人は俺にとって、大事な友達なんだ。だから・・・」
大好きな仲間だから、ずっとそばにいてほしい。
俺は最後まで言えなかった。
アレックスはケンを抱きしめた。
「・・・お前は俺の大事な友達だ」
アレックスは抱擁をといて俺を見つめて
「だからケン。お前に頼むのだ」
「ケン。君の言い分は理解できる」
エータは俺の肩に手を置いた。
「自壊する為に修理を依頼するのは矛盾している。しかし、友の願いは叶えてあげたい」
朝のやわらかい光に包まれたエータは天を見上げた。俺は何かものすごい違和感を感じていた。
「アレクシウスよ。少しだけ時間を与えるのはどうかね?ケンが生きている間くらいなら誤差であろう」
アレックスは俯き、しばらく目を閉じていた。
目を開けたアレックスは俺を再度強く抱きしめた。
「・・・お前の気持ちを尊重しよう。ケン」
俺はこの時に初めてこの二人が仲間なんだと思った。
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